42歳・月収60万円超…肩で風切る「上位10%」エリートサラリーマン、ゆとりの人生のはずが65歳で受け取る年金額に衝撃「なにかの間違いでは?」
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年5月16日 11時15分
![42歳・月収60万円超…肩で風切る「上位10%」エリートサラリーマン、ゆとりの人生のはずが65歳で受け取る年金額に衝撃「なにかの間違いでは?」](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/goldonline/goldonline_60361_0-small.jpg)
(※写真はイメージです/PIXTA)
どこまでも厳しく過酷な、サラリーマンの人生。どれほどがんばったつもりでも、結果は「給与額」という冷厳な評価によって、白日のもとにさらされる。上位10%の「エリート」ともなれば、本人も周囲も「デキるサラリーマン」との認識を持っているが、いざ年金生活になると、現役時代とは違った風景が見えてくるようだ。実情を探る。
大卒サラリーマン「上位10%」に入るエリートの給与額
厚生労働省『令和5年賃金構造基本統計調査』によると、大卒サラリーマン(平均42.6歳)の平均給与は、月収で40.8万円、賞与も含めた年収は673.6万円。中央値は月収35.3万円となっている。
大卒のサラリーマンの場合、月収が41万円を上回っていれば「自分の給料は平均より高い」と胸を張れることになり、35万円を上回っていれば「真ん中より上」と心を慰めることができるだろう。
月収48万円超となると、大卒サラリーマンの上位25%に入ることとなり、「勝ち組」といっていいかもしれない。上位10%に入るには、月収64万円に届いていることが必要で、ここまでくれば、正真正銘のエリートだといえる。
◆大卒サラリーマンの月収の分布
~20万円未満:2.35%
20万~22万円未満:3.76%
22万~24万円未満:6.06%
24万~26万円未満:7.29%
26万~28万円未満:7.23%
28万~30万円未満:7.20%
30万~32万円未満:6.69%
32万~34万円未満:5.99%
34万~36万円未満:5.07%
36万~38万円未満:4.71%
38万~40万円未満:4.51%
40万~45万円未満:9.50%
45万~50万円未満:7.29%
50万~55万円未満:5.50%
55万~60万円未満:4.24%
60万~70万円未満:5.51%
70万~80万円未満:2.94%
80万~90万円未満:1.50%
90万~100万円未満:0.87%
100万円以上~:1.78%
大卒サラリーマンの上位10%に入る、月収64万円のラインの場合、大卒サラリーマンの平均的な賞与額である月収3.5ヵ月分を得ていれば「ほぼ1,000万円プレイヤー」といっていいだろう。
そんなプライドがあればこそ、オフィスの廊下の真ん中を、肩で風を切るかのごとく颯爽と歩き、年収が下のスタッフたちからは、思わず羨望のまなざしが注がれる。
「ウッソ、たったこれっぽっち!?」…衝撃の年金額
「オレは特別」…そんな意識を持っていたサラリーマンも、いずれは年齢を重ね、引退するときが来る。大幅な年収の開きがあった、エリートサラリーマンと、普通のサラリーマン。年金もさぞかし…と思われるが、実際にはどうなのだろうか?
ずっと平均的な収入を得てきた大卒サラリーマンの場合、60歳の定年で現役を引退したら、標準報酬月額は56万円で、65歳から受け取れる厚生年金は11万3,500円程度だ。国民年金が満額支給(令和6年度、月額6万8,000円)だとすれば、月18万1,500円となる。
ならば、エリートサラリーマンの場合はどうか。標準月額は65万円で、65歳から受け取れる厚生年金は月13万1,800円。併給の国民年金と合わせると、月19万9,800円だ。
月収で30万円弱の給与差が付いていた、平均の大卒サラリーマンとエリートサラリーマン。サラリーマン時代は、大きな格差があったはずが、65歳から受け取る年金の差は、たったの「1万8,300円」とは、どういうことか?
じつは、厚生年金の計算の元となる標準報酬月額は「32等級の65万円」が上限であり、そこまで年金額に差は生じないのである。この事実は、元エリートサラリーマンからすれば「うそ、たったこれだけ?」「なにかの間違いでは」と、思わずにいられないだろう。
しかし、エリートであっても60歳定年で現役を引退してしまえば、年金はわずか月20万円弱という事実。まさかこれだけで「満足な老後生活」など送れるわけがあるまい。現役時代、あちこちから羨望のまなざしを送られていたエリートサラリーマンであっても、自身の老後生活は、自身の手でどうにかするしかないのである。
人の給料との比較して一喜一憂する自分に、情けない気持ちがよぎるかもしれないが、人間だもの、そんな側面はだれにだってある。戦うフィールドが違えば、感想は違うものになるかもしれないが、同世代で似たような立場にあれば、ひとり勝手に嫉妬の炎を燃やしたり、傷ついたりすることもあるだろう。
だが老後になれば、大変なのはどちらも同じようなもの。そう思えば、一般のサラリーマンたちも、少しは気持ちが和らぐかもしれない。
[参考資料]
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
月収53万円の59歳・大卒サラリーマン…60歳〈定年退職〉or〈再雇用〉で差がつく、老後の年金受取額「たった5年で、こんなに増えるとは」
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年7月3日 10時0分
-
年金月20万円・65歳の元勝ち組サラリーマン、元同僚と生涯年収3,000万円の差も「なぜ、お前のほうが年金が多いんだ!」と嫉妬のワケ
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年6月29日 12時45分
-
年金含めて月32万円・60歳の再雇用サラリーマン、給与大幅減も余裕の笑みだったが…日本年金機構からの手紙で知る「年金支給停止」の驚愕事実に涙
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年6月23日 9時15分
-
「退職金2,400万円」で住宅ローンを完済!月収38万円の65歳サラリーマン、現役引退後に悠々自適な年金生活を期待も、待ち受ける「老後破産」の危機
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年6月19日 9時45分
-
知りませんでした…「年金月25万円」の66歳男性、給与アップの喜びつかぬ間、年金機構から「年金支給停止」を告げるハガキが届いたワケ
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年6月13日 10時15分
ランキング
-
1知っていたらもっと早く仕事を変えたのに…65歳以上も働き続けることで減額されてしまう「年金の落とし穴」
プレジデントオンライン / 2024年7月5日 9時15分
-
2「楽天ブラックカード」これまで招待のみだったが、申込受付を開始 特典は?
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年7月5日 13時7分
-
3愛・地球博から約20年“夢の道路の続き”ついに動く 「名古屋瀬戸道路の“側道”」東名の南側へ
乗りものニュース / 2024年7月6日 8時12分
-
4ソニーが録画用ブルーレイディスク生産終了へ、光ディスクの記録メディアから完全撤退「市場が縮小」
読売新聞 / 2024年7月5日 18時12分
-
5妻に先立たれた65歳、年金約17万円・おひとり様シニアを襲う<老後破産へのカウントダウン>
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年7月3日 9時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)