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いい加減、ペーパーレスにして…「実は意外と書類業務が多い」生産技術職の“あるある”【共感の嵐】

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年6月4日 12時0分

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(※写真はイメージです/PIXTA)

企業の工場や生産現場において生産ラインの設計や管理を行う仕事、「生産技術」。本稿では、生産技術職YouTuber“生産技術の馬”氏の著書『生産技術あるある』(日本能率協会マネジメントセンター)より一部を抜粋し、生産現場や工場勤務でありがちなことを紹介します。他業種の方でも思わず「あるある!」と共感してしまう内容です。

書類業務が割と多い

■「現場に出ずっぱり」と思われがちだが、会社によっては事務所にいる時間の方が長い

皆さんは生産技術者の仕事にどんなイメージを抱いているでしょうか。

設備の寸法を取ったり、施工会社と打ち合わせをしたりと、現場に出ているイメージが強いかもしれませんが、実は書類業務の割合の方が多いです。トラブルが発生したときなどは現場にいる時間の方が長くなりますが、普段は事務所にいる時間の方が多いですね。生産技術が行う書類業務には以下のようなものがあります。

●発注業務

●稟議書作成

●予算計画の作成

●契約書の作成

●行政への提出書類作成

●会議資料作成

など、挙げればキリがないほど書類業務があります。生産技術職は会社によって割り振られる業務内容が全然違うので、上記の書類を作成したことがない生産技術者もいるかもしれませんし、もっと幅広く仕事をしている生産技術者もいます。

■行政の場合、「対面でないと対応できません」と言われるケースも

私が最も面倒だと感じていたのは、行政へ提出する書類作成です。

例えば、発電機を設置したいと考えたときに、設置にあたって消防や経済産業省などに書類を提出しなければいけません。発電機の設置に関する届出や、保安規定の届出、電気設備設置届、建築確認申請、大気汚染防止法に関する届出など、多岐にわたります。全て簡単に作成できればいいのですが、中にはいろんな数式で計算までしないといけない届出も存在するので非常に手間がかかります。

最も厄介なのが、メールで対応してくれない行政の職員もいるということです。メールアドレスを持っているくせに、なぜか頑なに「窓口に来てください。そうでないと対応できません」といった訳のわからない対応をされることがあります。そのせいで、一度提出しに行って確認後不備があったので再提出のためにまた向かうという手間を何度か取らされたことがあります。

先にこちらからPDFで提出し、確認してもらえれば済む話なのになぜそれができないのでしょうか。不思議で仕方ありません(もちろんメール等で先に確認してくれる人もいます)。とにかく行政へ届出をするというのは非常に手間がかかる仕事です。

他にも書類業務は多くありますが、さすがに総務や経理のように一日中パソコンに向かって仕事するほど書類業務が多いわけではないので、そういった仕事が苦痛な人には生産技術職が向いていると思います。

パソコンでの作業に疲れたら現場に行く仕事に切り替え、少し歩いてリフレッシュするということもよくやっていました。自由に自分の席を離れても休憩しているように見えないのが生産技術職のいいところかもしれません。

ハンコリレーしがち

■上司全員から「承認」をもらうまでの道のりが長すぎる

皆さんの会社ではハンコをよく使いますか?

書類業務で面倒くさいのがこのハンコリレーです。先ほど説明したように、生産技術職にはたくさんの書類業務がありますが、その分承認を求めるためハンコを押してもらう回数がかなり多くなります。何かを発注するときや稟議書、予算計画を作成するときは会社の資金に関わる重要な事柄なので上司や場長(工場では工場長)の承認が必要ですし、契約書や行政への提出書類も工場から出しているので場長の承認が必要です。

非常に規模の小さい工場や、あなたがある程度のポジションに就いていて、自分の次の承認が場長であればすぐに終わるので問題ないのですが、社員数が多く、自分の上に2、3人挟んで場長というパターンだと決裁までが非常に遅くなります。

この複数人の承認が必要であることを「ハンコリレー」と呼んでいるのですが、これにより決裁までが遅くなる理由は多くあります。

まず承認する側も普段の業務で忙しいのですぐに確認をしてくれないことがあります。承認が必要な業務はあまり後回しにしない方がいいのですが、一度「後でいいや」と思ってしまい、そのまま忘れて部下に催促されるまで思い出さない厄介な上司もいます。さらには紙で稟議書などを回覧している場合、机に埋もれて稟議書の存在が忘れ去られてしまうこともあります。急ぎで承認が必要な場合は、承認してもらう上司全員に急ぎであることを伝えた方が賢明でしょう。

あとは人によって価値基準が異なり、差し戻しをされてしまうことも多々あります。稟議書の体裁を整えるために内容と関係ないところを指摘する上司がいたり、1人目の上司が指摘した項目を言う通りに直したのにもかかわらず、2人目の上司にその項目を指摘されるなんてこともあり得ます。

この場合、1人目の上司のせいで余計な時間が取られていますよね。ハンコをたくさん並べておけばそれだけ多くの人の目を通していて、責任が分散されるので保守的な会社ほど承認の数が多いのですが、あまり内容と関係ない人まで承認フローに入っているのでほとんど確認していない人もいる始末です。

■生産性に寄与しないハンコリレー、即脱却すべきでは?

ハンコの押し方で文句を言う人もいたりと、何の生産性も上がらないこのハンコリレーから今すぐにでも脱却すべきなのではないでしょうか。

一方、上司もすっ飛ばしていきなり社長に決裁を求めることができるようにしている会社もあります。

これはその会社の社長が超優秀だからできたことではあるのですが、ぜひとも他の企業もこういった会社を真似しようとしてほしいものですね。

生産技術の馬

生産技術職YouTuber

大阪出身。神戸大学の大学院を卒業後、生産技術者として工場で勤務。大手電機メーカーと大手食品メーカー2社の工場で設備管理・設備更新等を行い、さまざまな規模の工場で経験を積む。2021年よりYouTubeで生産技術者へ向けて情報発信を行っている。

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