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おひとりさまのお葬式やお墓は事前準備がすべて!安心したいなら信頼できる人に託すべし

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年5月31日 11時0分

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(※写真はイメージです/PIXTA)

もしも自分が亡くなったら、どんなお葬式をしてほしいか、どこのお墓に入るのか、今のうちから考えておくと、これからの人生を安心して過ごせます。ニチリョクの尾上正幸さんに教えてもらったおひとりさまがお葬式やお墓について考えるときのポイントを、イラストレーターなとみみわ氏の著書『おひとりさまの後始末』から詳しく紹介します。

自分らしいお葬式の形を考えてみましょう

まずお葬式の事。お葬式は「一般葬」「家族葬」「直葬(火葬)」の3パターン。通夜や葬儀、告別式をせず、火葬のみの「直葬」が最もシンプルで、費用は20万前後。参列者もごく近親者のみです。「家族葬」は、通夜や葬儀、告別式を行います。それらにかかる費用が加算されて80~100万円、参列者は5~30人程度。近親者以外に近所や職場の人たちも参列する一般葬は、家族葬と同様のスタイルですが、参列者の人数によって費用が変わります。一般的には130万~180万円です。コロナ禍以降、家族葬が増加。また直葬も倍増しています。

そもそも葬式の目的は「終生の区切り」で、自分自身の人生の集大成をあらわすものです。現代は「体の処理」=火葬にとらわれがちですが、それだけでは遺された人の心や気持ちが整いません。「最低限、遺された人の心の整理を伴う供養は行う必要がある」と尾上さん。さらに「自分らしいお別れの形をすることが、遺された人のグリーフケアにもつながります」と言います。

ですから、おひとりさまの場合は、生前にどんなお葬式をしたいか、自分らしいお葬式とはどういった式か、ということをじっくり考えて、希望する葬儀内容や葬儀社をエンディングノートにまとめておきましょう。生前にお別れ会をするのも、おひとりさまらしい方法かもしれません。 死後事務委任契約をしておけば、親族や専門家だけでなく、友人や知人でも、安置から火葬、埋葬までできます。

お墓は維持管理の心配がないことが第一

火葬のあとは、遺骨を供養してもらうことになります。多くの人は埋葬を選びますが、散骨という方法も。どんな方法で供養してもらうか、あらかじめ考えておきましょう。 遺骨の供養の仕方は、大きくは「埋葬する」か「埋葬しない」かに分けられます。埋葬するなら「墓に入る」か「墓に入らない」かのどちらか。「墓に入る」場合は、先祖代々の墓か永代供養墓に入ることになります が、おひとりさまが墓を考えるときのポイントは「維持管理の心配がない」こと。

先祖代々の墓は、代々継承される慣習がありますが、継承する人がいなくなれば「無縁墓」となって、他の無縁仏と合祀されます。 ですから、もし先祖代々の墓があっても、自分の死後、継承する人がいなければ、自分の代で墓じまいを考えてみてもよいでしょう。

墓じまいとは、墓石から遺骨を取り出して、墓地や霊園の管理者に区画を戻す事。墓じまい後は、永代供養墓に移す、他の墓に移す「改葬」、散骨する、手元に残すといった方法で、引き続き管理や供養を行います。 永代供養墓とは、ひとつの墓石を墓標として、その下に不特定多数の遺骨を納める大型の合祀墓。供養や管理は、寺院や霊園が行います。自分の死後、永代供養墓に入る場合は、死後事務委任契約で、あらかじめその旨を委任しておきましょう。

また他の墓に移す「改葬」は、いわゆるお墓のお引っ越し。厚生労働省の報告によると、2000年前半は6~7万件だったのが、2017年度は10万件超え、2020年は11万7772件と増加傾向にあります。おひとりさまが移転先のお墓に入るつもりなら、生前に改葬しておく必要があります。

最近のトレンドは樹木葬

先祖代々の墓や永代供養墓などの「お墓に入らない」なら、シンボルツリーを墓標にして遺骨を埋葬する「樹木葬」という選択肢があります。樹木や草花を墓標として自然に還ることをうたう樹木葬は最近のトレンド。一般の墓に比べると費用が抑えられるうえ、永代供養もセットになっていて、墓を引き継ぐ人のいないおひとりさまにも人気です。

ただし「本当に自然に還るというような里山の樹木の下への埋葬を許可された場所は非常に少なく、多くが霊園内に用意された合祀墓になりますので、見極めが必要」と尾上さんは話します。 「埋葬しない」なら、「納骨堂」に遺骨を納める、カプセルに入れた遺骨を宇宙に飛ばす「宇宙葬」、海や特定の陸地に遺骨を粉砕してまく「散骨」、自宅で供養する「手元供養」といった方法があります。

なかでも20年前から注目されているのが、遺骨を粉状にして、海や特定の陸地にまく「散骨」です。そもそも陸地や河川等の散骨は法令上、禁止されています。自分の所有地であっても例外ではありません。海洋散骨についても、波打ち際はNG。専用業者の船舶で一定の海域まで移動してからの散骨になります。海洋散骨にかかる費用は、船チャーターで1隻30万円、乗り合いで1組2人で16 万円、代行は6万円が相場です。散骨を希望するなら、厚生労働省のガイドラインをクリアしている事業者を選びましょう。

ただし、現在、死亡者数に対して、散骨の割合は0.1%程度。時代が変わっても、まだまだ墓標は遺された人にとって、手を合わせられるひとつのよりどころとなっているのかも知れません。

漫画:なとみみわ

記事:池田純子

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