「ダイエットを決意したのに間食」「したくもない夫婦喧嘩」をしてしまう人は〈投資に不向き〉といえる、意外なワケ【投資のプロが解説】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年7月26日 10時15分
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(※写真はイメージです/PIXTA)
株式投資において、お金を「増やす人」と「減らす人」とでは、取引の仕方に明確な「違い」があるようです。ファイナンシャルアドバイザーである長谷川伸一氏の著書『お金の動きに強くなる投資の入口』(総合法令出版)より、詳しく見ていきましょう。
自信過剰の状態は危険
投資の世界にもビギナーズラックがあります。インターネットで偶然見つけた銘柄、雑誌に取材記事が出ていた会社、そういった「たまたま見つけて購入した株」が上がることがあるのです。
あるいは、株価が下がってきた際に、少し買い増ししたところ、株価が持ち直したなど、もしこのようなことが何回か続くと、「自分は天才なのでは」と勘違いしてしまうことがあります。これは、「自信過剰」の状態です。
このビギナーズラックは、いずれ「勘違いだった」ことがわかります。根拠のない自信を持っている、それも過剰な場合は状況が悪くなったときに、次の手がなかなか打てません。
私の友人にもこれで失敗した人がいます。公開前のIPO株で、数度に渡る高額の利益を得た友人は、ある会社の新規上場にあたって初値(新規上場後はじめてついた株価)を買いにいきました。「大丈夫、この会社は初値から必ず上がるから」、彼は自信過剰の状態になっていました。
実際には上場して1週間後、株価は一気に下落し、大損をしてしまったのです。
お金を減らす人は、うまくいった取引が続くと、すぐに自信過剰になります。そして、間違った判断をしてしまうのです。
しかし、お金を増やす人は勝とうが負けようが、常に冷静に自分の判断基準に基づいて取引をするのです。
ついとってしまう不合理な行動
どんな状況下でも、投資は冷静に判断しなければいけません。
しかし、わかっているはずなのに、人はついつい我を忘れて間違った行動を取ってしまいます。ダイエットを決意したのに間食してしまう、夫婦で仲良くしたいのに顔を合わせると言い争ってしまう……。
その場の感情に従って実行される、合理的とはいえない行動のことを「不合理行動」といいます。株式投資の世界でもこれに似たような行動を取る人が少なくありません。
お金を減らしてしまう人は損失を出したときに、パニックになりやすいものです。損失を一刻も早く取り戻そうと、その日のうちに銘柄を選び、買い注文を入れるのです。たとえ良い銘柄が見つからなくても無理にでも購入しようとします。いわゆる「買い買い病」です。
そうなると、冷静さは消えてしまいます。冷静さを欠いてしまっては、上手な取引はできません。さらに、損失を拡大させる結果に終わるのです。
お金を増やす人は、このような理屈に合わない行動をしません。
たとえ損失が出ても単なる事実ととらえ、冷静な判断を心がけます。良い銘柄が見つからなければ、取引しなければいいだけのことなのです。
お金を減らす人は、損失を一刻も早く取り戻そうと、取引せずにはいられず、イマイチな銘柄に買い注文を出してしまいます。
大事なのは、「これだ!」と思う銘柄が出るまで冷静に待てるかどうかです。
ギャンブラーの誤謬
コイントスで9回連続表が出た場合、次の10回目は表と裏とどちらが出るのか、多くの人は、「9回も続けて表が出たのだから、そろそろ裏が出る」と考えます。このことを「ギャンブラーの誤謬」といいます。
1回1回の勝負の表が出る確率は2分の1です。毎回が独立した事象なのです。ですから、「9回も続けて表が出たのだから、そろそろ裏が出るのではないか」というのは明らかに間違っているのです。
投資はギャンブルではありません。つまり、投資のプロはこのような判断は行いません。
「株価が5日連続で下がり続けているから、そろそろ上がるのではないか?」
このような考えは、誤りの元なのです。安くなっているのはそれだけの理由があります。その理由を調べもしないで、そろそろ上がるのではないかと判断するのは軽率です。5日連続で下落した原因をちゃんと調べなければなりません。調べたうえで、株価が下がっている原因をその会社がクリアしていれば、今後上昇するはずです。しかし、まだその原因が解消されないままなのであれば、さらに下落することが多いのです。
お金を減らす人は、原因や理由を調べもせずに判断します。チャートを見て、「そろそろ上昇トレンドに入るだろう」と思うのです。何の根拠もなく直感で判断しているのです。描いたシナリオ通りに動かないのが株式ですから、根拠のない直感は危険です。
お金を増やす人は一旦立ち止まり、その原因や理由を探るのです。もちろん、チャートもしっかりと確認します。そして、トレンドの変わり目を確かめて取引をするのです。
長谷川 伸一 ファイナンシャルアドバイザー
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