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【実体験】フルタイム共働き家庭の子育て、最大の試練「小1の壁」…どうやって乗り越えた?【ワーママ歴31年/60代現役女性管理職が回答】

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年7月8日 11時40分

【実体験】フルタイム共働き家庭の子育て、最大の試練「小1の壁」…どうやって乗り越えた?【ワーママ歴31年/60代現役女性管理職が回答】

(※写真はイメージです/PIXTA)

共働きが珍しくない現代、「仕事と子育て」が大きな悩みになっている家庭は多いでしょう。60代現役女性管理職・いくみ氏は、当時を「大変」という一言ではとても語りつくせないほどアップアップ三昧だったと振り返ります。ワーキングマザーとしてどう過ごしていけばよいのか? いくみ氏の著書『女性管理職が悩んだ時に読む本』(2023年、日本能率協会マネジメントセンター)より一部を抜粋し、見ていきましょう。

成長の節目節目に、何かと問題が起きがち。子育てはそういうもの

ワーママになろうとしている部下さんや、ワーママになったばかりで大変そうにしている部下さんに、私がよくアドバイスをしていることがあります。

それは、「子育ては20年スパンで考えましょう」ということ。

子供が生まれてから親の手が離れるまで、少なくとも20年はかかるのだから(我が家の場合はもうちょっと長くかかりました)目の前の出来事に一喜一憂せずとも、なが~い目で見てやっていくのが1番の秘訣。

なぜならば、子供の成長節目節目に何かと問題が起きがちだからです。

例えば、子供が最初の社会生活を送ることとなる保育園入所時。全面的に保育士さんがケアしてくれていた状況から大きく環境が変化する小学校入学時。中学受験の壁、大学受験の壁、就活の壁…枚挙にいとまがありません。

■「子と対立するのではなく受容する」

子供を育てる、ということは、たとえ親子だったとしても自分ではない他人の人生に寄り添うってことですから、自分自身が成長してきた過程を振り返ってみたって決して順風満帆なことばかりじゃない。当然いろいろな問題や壁にぶち当たってきて今があります。だから焦らず気負わず親子ともども一緒になって乗り越えていこう。否、「乗り越える」ってしゃちこばらずでも、時が解決してくれる。つまり、子供の成長とともにいつの間にか解決したってことだって少なくないのです。

色々直面していっぱいいっぱいになっている時に、ママ友から教えてもらった書があります。それは『親業―子どもの考える力をのばす親子関係のつくり方』(トマス ゴードン著)。ママ友がお子さんの問題を抱えてしまった時に、この本で救われたと教えてもらい、私も夢中になって読みました。

特に印象にのこったメッセージが「子と対立するのではなく受容する」。何かとガミガミしそうになった時に、この言葉でママ友と同じように私自身も救われたものです。

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<ワンポイント>

問題が起きてしまうと、つい、子供のせいにしてしまったり、「なんでお母さんの言うとおりにしないのよ?」などとコントロールしようとしてしまったり。

親とて決して“仙人”じゃなくて人間だから。あっちこっちぶつかりながら“親業”をブラッシュアップしていけばよし。

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最大の試練、「小1の壁」

ワーママたちが最も苦労するポイントとして語り継がれているのが「小1の壁」。

保育園時代は送り迎えさえすれば、あとのケアはすべて保育士さんにお任せでOKでしたが、小学校に入学した途端に子供の自主性が求められます。もちろん、学童保育というシステムはあるものの、保育園とは体制が異なるので、いきなりこの変化に晒されて戸惑うことしきり。昨今では学童保育も必ず保護者が送り迎えする仕組みができているようですが、我が息子が小1となった1999年の頃は、1人で学童に行って1人で帰ってくる必要がありました(授業がある時は校内にある学童施設に移動するだけですが、長期休暇の際は9時からしか学童が開いておらず、また、親が17時までに迎えに来なければ下校させる)。

小1といってもまだほんの7歳。子供本人だって不安だらけだろうし、親も同じです。特に、保育園卒園後春休み中は、子供だけのキャンプに参加させたりしてなんとか凌ぐものの、4月1日になったら、いよいよ学童参加開始。何せ入学前ですから友達を作るのもままならず、どうしてよいものやら、何も分かりません。

■最初の2週間ほどを乗り越えれば、実は何とかなる

当時は「全員が携帯電話を持つ」というご時世ではありませんでしたが、息子が小学校入学の際に私も携帯電話を持つことにして、とにかく家に帰ったらまず私の携帯に電話すること、これを母子の約束にしました。また学童入所前に「1人通学練習」として、休みの日に息子が1人で学校に行って帰ってくるという「シミュレーション」をやってみたり。しかしながら、そうした手立てもいざ始まってみるとあまり即効性もなく。学童開始直後は17時頃に息子から我が携帯に電話が来るものの「ママ~っ! こわいよぉ~」。1人でなんとか鍵を開けて帰宅したはいいけれど、誰もいない室内におそらくたじろいでしまったのでしょう。とはいえ、会社から飛んで帰ることもできません。

住まいのマンションに同世代のお子さんがいるご家族がいたため、無理言って私が帰るまでの間過ごさせてもらったり、時々は私が早退したり…。

とにかく、最初の2週間ほどを乗り越えれば、実はその後はなんとか進んでいくものです。

実際、4月の後半くらいになってくると、学童仲間同士で一緒に帰りながら、途中お互いの家に寄ったり公園で遊んでいたり…。気付くと、私が帰宅する19時くらいまでに電話もかかってこず帰ってきておらず、心配でいても立ってもいられない時に、ママ友から「〇〇君、うちにいますよ~」と連絡があってヤレヤレってことも。子供の順応性には脱帽です。

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<ワンポイント>

可能な限りご近所の方々とのネットワークづくりや、入学したばかりであってもママ友同士の交流に努めるのがオススメ。もちろん自分たちだけ助けてもらうのではなく、お互いに持ちつ持たれつ助け合いの精神でお付き合いをしていくことが、心のよりどころにもなってくれます。

我が親子、頼れる親族が近くにいなかったこともあって、世間様にたくさん助けていただいて今があるといっても過言ではありません。

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いくみ@女性管理職&ブロガー  女性管理職専門家・ビジネス書著者 

1962年神奈川県生まれ。会社員歴39年、ワーキングマザー歴31年(2024年6月時点)。中小企業の事務員から始まり、女性管理職に憧れるも結婚を機に退職。出産、子育て、夫の転勤などによって非正規雇用の期間を経て40歳で正社員復帰。現在は上場企業で管理職歴19年。定年再雇用後も管理職を継続しており、部下の延べ人数は200名以上。

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