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惨めです…偏差値70超の難関大から超一流企業に就職、エリート街道をいく「47歳サラリーマン」、年収「300万円減」の転落劇

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年5月30日 5時15分

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同級生のなかには、誰もが「スゴイ!」と認めるキャリアを歩んでいる人が、一人や二人いるもの。しかし、なかには人知れずエリート街道から転落しているケースも珍しくないようです。

地元でいまだエリート扱いの47歳男性…同窓会でついた嘘

両親を亡くしてから故郷から遠ざかっていたという47歳の男性。高校時代の恩師が定年退職するのに合わせて同窓会が企画され、実に10年ぶりに帰省した様子を投稿しました。

会場のあちらこちらで「久しぶり~」という声が挙がり、思い出話に花が咲いている様子。そして自然と話は近況報告をし合う展開になったといいます。

――いまもXXで働いているの?

XXは、日本を代表する一流企業。男性の前の職場です。

――OO大に行って、XXに就職って、エリート中のエリートだよな

OOは偏差値70を超える、一流として知られた難関大学。田舎の高校から合格者が出たと、随分と騒がれた記憶があるといいます。さらに日本を代表する企業就職したことも、あっという間に同級生の間に広まりました。しかし、XXを辞めたことはまったく伝わらず、いまでもXXで働いていると思われていました。

なんとなく、XXを辞めたと言い出せず、「いまも働いてる」と嘘を言ってしまったと男性。

――すごいよな。年齢的に課長とか、部長とかだろ?

――結構、稼いでるんだろ? 今度、おごれ! コノヤロー

羨望の声と共に冗談も飛び交い、場は大盛り上がり。それに対し男性は、どこか乾いた笑い。

――一流大に進学して一流企業に就職したことだけが自慢だったから

結局、本当のことは最後まで言い出せず、そのまま地元を後にした男性。なんとも後味の悪い帰省になってしまったと綴ります。

厚生労働省『令和5年賃金構造基本統計調査』によると、大卒サラリーマン(平均年齢42.6歳)の平均給与は、月収で40.8万円、賞与も含めた年収が673.6万円。大企業(従業員1,000人以上)に限ると、平均給与は月収で44.79万円、年収で777.5万円。大卒というだけで、給与水準は高めですが、そこに大企業というバリューが加わると、大卒全体の平均値よりも年収で100万円強の差がつきます。さらに年齢別にみていくと、大卒サラリーマンのピークは50代後半で年収は880万円弱。それに対し、大企業勤務となるとピーク時50代後半の年収は1,000万円の大台にのります。

【年齢別大卒サラリーマンの給与】

20~24歳:24.32万円(24.75万円)/356.18万円(370.30万円)

25~29歳:28.27万円(29.22万円)/474.00万円(518.22万円)

30~34歳:32.56万円(35.31万円)/549.36万円(626.58万円)

35~39歳:37.85万円(41.45万円)/645.54万円(753.49万円)

40~44歳:42.41万円(46.70万円)/704.15万円(810.02万円)

45~49歳:46.74万円(50.81万円)/774.50万円(882.23万円)

50~54歳:50.57万円(56.87万円)/839.65万円(988.86万円)

55~59歳:53.23万円(58.34万円)/879.12万円(1009.77万円)

60~64歳:44.91万円(48.78万円)/690.14万円(801.24万円)

※数値左より、大卒サラリーマンの平均月収(大企業勤務・大卒サラリーマンの平均月収)/大卒サラリーマンの平均年収(大企業勤務・大卒サラリーマンの平均年収)

大企業から中小企業に転職した47歳男性…そもそも転職理由は?

平均値だけみても、大企業勤務というのはひとつのステータス。男性もそのことを誇りに思っていたといいます。しかし、1年前に退職。日本を代表する大企業→中小企業に転職し、現在の給与は大卒の平均値を下回る月収40万円程度。前職から月収で20万円ほど、年収で300万円近くもダウンしたといいます。

――同級生に嘘をついたうえ、給与も大きく下がって……惨めですね

とポツリ。そもそも男性が転職をした理由は「人間関係」だったといいます。

――異動してきた上司と、とにかく性格が合わなかった

――正当に評価されなくなって……もうここにいても仕方ない、と思うようになった

やがて、上司のことを思うと蕁麻疹が出るようになり、大きなストレスを抱えていることを自覚。「もっと正当に評価してくれる会社があるはず」と思い、転職を決意したといいます。

エン・ジャパン株式会社『転職軸意識調査』によると、40代ミドル世代の転職理由で最も多いのは「仕事・業務内容」で46%。「給与・待遇」44%、「労働環境・働き方」32%、「会社方針・事業方針」31%と続き、「人間関係」は21%。40代の転職、5人に1人は男性のように「人間関係」を転職理由のひとつにあげています。

――自分のキャリアを考えれば、すぐに転職先なんて見つかると思っていた

と男性。転職するからには、今よりも条件のいい会社がいいと、転職エージェントに希望を伝えていたといいますが、なかなか転職先が決まらず。妥協に妥協を重ねた結果、縁があったのが現在勤務する会社だといいます。

――一流大を出て、一流企業で働いて……肩書以外に、何も取り柄がなかったんです、わたしには

転職を機に知った、自身の市場価値。「前の会社に、なんとしてでも、しがみついていたほうが良かった」と後悔する日々が続いているといいます。

[参考資料]

厚生労働省『令和5年賃金構造基本統計調査』

エン・ジャパン株式会社『転職軸意識調査』

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