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なぜ彼らは勝てるのか…株投資で成功している人に共通する「10の思考パターン」【元証券マンが解説】

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年5月31日 11時15分

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(※写真はイメージです/PIXTA)

『決算書3分速読から見つける10倍株ときどき50倍株 2年で資産を17.5倍に増やした元証券マンの投資術』(KADOKAWA)の著者〈かぶカブキ氏〉は、証券マン時代に多数のお客様とやりとりをしていました。そこで気づいたのが、銘柄に対する好みが違っても、資産の額が違っても、勝っている投資家の考え方には見事なまでの共通点があるということ。勝ち投資家を目指す人であれば、その共通点がどんなことなのか興味が沸くのではないでしょうか。一緒に見ていきましょう。

株で成功する人の10の思考

勝てる投資家の思考は、大きく10のパターンが挙げられます。中には、自然な感情とは相反するものもあるので、意識して自分の考え方をこちらに寄せていく必要があります。1つずつ解説していきましょう。

1.売買の根拠が明確

勝っている投資家は、値動き以外に「買う根拠」を明確に持っており、買った後も保有を続けるだけの根拠を持っています

たとえば、業績が上向いている、環境の追い風を受けて売上が伸びそう、構造改革が成功して利益を出しやすい体質になりそうといった、目の前の値動きとは別に、投資する根拠が存在しています。

未来を言い当てることは誰にもできませんが、今ある情報をもとに仮説を立てることなら、誰にでもできます。今ある事実を組み立てて、株価が上がるまでのストーリーを明確に示せる銘柄に投資をするわけです。

もちろん、これらはあくまで仮説ですからすべて的中するわけではなく、予想外の展開となることもあります。それでも、明確な仮説をもとにした投資であれば、その仮説が間違っていたとわかれば撤退の決断がしやすくなります。

そして、なぜ想定通りにいかなかったのか、どのあたりの読みが甘かったのかなど、仮説の立て方自体を振り返り、検証することもできます。

仮説のどこに間違いがあったかがわかれば、次回からはそれを改善してレベルアップした仮説の構築も可能になり、投資の精度が上がっていきます。それを繰り返していくことで、投資家としてのスキルは着実にアップし、自分が得意な領域や業種などもわかってくるものです。

「この銘柄をなんで持っているんだっけ?」となりがちな人は、投資する際に立てた仮説をメモに記録しておき、株価が上がって売りたくなったときや株価が下がって狼狽したときにメモを振り返ってみることをおすすめします。

2.リスク面を直視している

いつどんなときでも安心してホールドしていられるパーフェクトな銘柄というものは、この世に存在しません。どんな優良銘柄にもさまざまなリスク要因があり、「もし〇〇という状況になったら、株を売らなければならない」という仮説が必ず存在します。

たとえば、原材料費が上昇しているのに価格に転嫁できなければ利益が損なわれますし、他社が新規参入しやすい業態の場合は、いつ手ごわい競合が登場するかわかりません。また、為替の変動で業績が大きな影響を受ける企業もありますし、法改正が大打撃となる業態もあります。

その企業の強みや株価が上がる仮説と、これらのリスク面を照らし合わせて比較し、株価上昇の期待が下落リスクを上回っていると考えられるときにのみ、投資をするのです。どんなに魅力のある銘柄であっても、それを上回るリスクを無視するような投資はするべきではありません。

3.小さな損切りを頻繁に行う一方で、利益を大きく育てる

勝っている投資家は、勝率が高いと考える人は多いかもしれませんが、実際の勝率は高いどころか、50%を切っている人も割と多いと思います

勝っている投資家の勝ち方は、以下のようなイメージです。

−5万円 損切り

−7万円 損切り

−15万円 損切り

+200万円 まだ利益確定せずに保有を継続

損切りは頻繁に行う一方で、勝つときにはケタが違う勝ち方をすることで、細かい損失をカバーして有り余る利益を得るのです。

当然ながら、勝率にはまったくこだわりがありません。それよりも、勝つときに大きく利を伸ばすことを重要視しています。

4.狙いが外れたときは俊足で逃げる心の準備ができている

これは、慎重さに欠ける、あるいは場当たり的な考え方のように感じる人もいるでしょうが、決してそうではありません。投資に100%はないので、どんなに情報収集に力を入れて慎重に意思決定をしたところで、何らかの見落としや、誰にも予想できない環境の変化で仮説が崩れることはあります。

自分の仮説は絶対だと固執するのではなく、外すこともあるということを前提におき、それがわかった時点ですぐに損切りをする心構えを持っているということです。

このように考えていれば、もしリスク面が顕在化したら躊躇なく損切りができ、ダメージを最小限に抑えられます

時間と手間暇をかけて立てた仮説ほど、それが間違っていたことを認めるのは苦しいことです。しかし、仮説に固執してしまうとひたすら含み損を我慢し、それが膨らんでいく事態になりかねません。仮説よりも現実を重視し、柔軟に対応する姿勢が、致命傷を避けることにつながるのです。

5.利益確定する条件を事前に決めて、それまではとことん引っ張る

自身が立てた仮説通りに株価が上昇したときであっても、その上昇がどこまで続くかを見通すことは簡単ではありません。せっかく良い銘柄に目をつけて投資をしても、あまり早く売却してしまうとその後の大きな利益を取りそこなうことになります。

利益が乗っているうちに目の前の利益を確定してしまいたいという思いに駆られてしまったとき、勝てる投資家は自ら立てた仮説に立ち返ります。利益確定するのは、投資したときの自分が掲げた目標株価に達したとき、あるいは仮説が崩れたとき、と決めているので、それが現実にならないうちは含み益を伸ばし続けることができます。

株価が倍になっていても、3倍になっていても、まだまだ伸びると思える根拠があれば、強い意志と握力を持って握り続けるのです。利益の額に関係なく、成長期待が続く限り伸ばすという思考です。

6.含み損は現実の損失だと考える

負けている投資家は、含み損はまだ損ではないと言い張り、いつか上昇に転じることを願って塩漬けします。一方、勝っている投資家は含み損になった時点で現実に損をしていると判断し、厳しい評価を下します。

勝っている投資家は常に最悪を想定しているため、甘い判断をしません。下落した株価の回復に一縷の望みをかけるようなことをせず、このまま損失が拡大していくと想定して、それを食い止める行動ができるのです。

7.“幻の含み益”を無視できる

含み益を伸ばそうと保有していたら含み損になってしまった、というケースは意外と多くあります。「以前は10%の含み益があったのに、気がついたら7%も含み損になっている、あのときに売っておけば10%の利益が取れたのに」、なんていうことは日常茶飯事です。

だったら、利益を伸ばそうなどとせず、含み益があったときに利益確定しておくべきだったのでしょうか?

その投資に限った結果を見ればそうなりますが、勝てる投資家は「利益確定できなかったことは仕方がない」と考えます。常にこのような思考で利益確定を急いでしまうと、10倍になる株や50倍になる株をつかんでいても、その恩恵を受けることは不可能になるからです。

業績が伸びるという確信を持ち、含み益で推移しているなら、利益はできる限り伸ばすという思考が必要です。勝てる投資家は、含み益が消えて含み損になってしまったような銘柄は、もともと大きな利益を期待できる銘柄ではなく、幻の含み益だったのだと割り切ることができます。

一直線に下落するのも、少し上昇してから下落するのも、下落したのは同じであり、途中経過にそこまでこだわったりはしないのです。

8.損切りよりも早すぎる利益確定を悔やむ

株価が10倍になると見込んで投資した銘柄を、10%の利益で売却してしまうと、その後の上昇を取ることができません。利益確定した後でさらに株価が伸びていった場合、勝っている投資家は地団太を踏んで悔しがります。

本業を持つ個人投資家は日中に取引の数をこなすことはできないので、小さな利益を積み上げるという戦略は取れません。利益を伸ばせる銘柄をどこまで引っ張れるかが全体のパフォーマンスを決めるので、そこは妥協すべきでないのです。

勝てる投資家は損切りするのにいちいち傷ついたり深く後悔したりしませんが、早すぎる利益確定はおおいに悔やみ、反省することで次の投資に生かすのです。

9.損切りは次の投資チャンスと考える

勝っている投資家は、シナリオもなく含み損が出た銘柄を塩漬けにして回復を願うようなことは絶対にしません。株はお金を増やす手段と考えており、それが当分かなわない、あるいは放置していると損がより膨らむ可能性が高いと思ったら、なんのためらいもなく損切りします。

損失を確定してでも、上がる根拠の高い銘柄に資金を移すほうが、よほど増やせるチャンスがあるからです。いつ上がるのかがまったく見えない銘柄のために資金を拘束するよりも、いくらかでも残ったお金で次のチャンスをつかみに行くことを重視するのです。

10.含み損が大きいものから決済していく

誰だって投資をするときは株価が上がることを期待するわけですが、思惑に反して下がってしまえば含み損になります。その原因は、買うタイミングを間違えたか、立てた仮説がそもそも間違えていたか、のどちらかです。

いずれの場合でも、不正解の銘柄を抱えていれば資金効率が悪化しますし、含み損の額が大きい銘柄ほど仮説が的外れで犯したミスは大きいということになります。ですから、ミスを犯したあとの行動としては、含み損が大きい銘柄から決済していくのが「正解」となるのです。

逆に、含み益が大きい銘柄ほど、その銘柄に投資した判断は「正解」ということになるので、そう簡単に手放してはいけないことになります。

かぶカブキ

元証券マンの個人投資家

※本記事は『決算書3分速読から見つける10倍株ときどき50倍株 2年で資産を17.5倍に増やした元証券マンの投資術』(KADOKAWA)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。また、投資による結果に編集部は一切責任を負いません。投資に関する決定は、自らの判断と責任により行っていただきますようお願いいたします。

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