過去の〈成功〉も〈失敗〉もトレードの弊害に…「何年やっても大して儲からない」から脱却するために、必要不可欠な“マインド”【FX専業14年目の億トレーダーが助言】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年8月1日 11時15分
(※写真はイメージです/PIXTA)
FXにおいて、過去の結果の捉え方次第では、いずれ大きく破滅することにつながりかねないとFX専業トレーダーであるぶせな氏はいいます。正しく判断するためのマインドについて見ていきましょう。ぶせな氏の著書「【究極進化版】最強のFX 1分足スキャルピング」(日本実業出版社)より、詳しく解説します。
最終的にはロットを張るため集中して取り組もう
ロットが大きければ有利になる
あらためて、FXをスタートした目的を思い出してください。大きく稼ぐことですよね。月に数万円程度の副収入でいいという人もいると思いますが、数万円を安定して稼ぐことができるのであれば、ロットを上げるだけで、数十万や何百万単位で勝てるようになるでしょう。
目標額が少ないから勝ちやすいということはありません。たとえば、月に5万円勝つのを目標にするのと、100万円を目標にするのでは、5万円のほうがかんたんに感じるかもしれません。しかし、どちらがかんたんというのはないと思います。たとえば1万通貨のトレードで5万円勝つには、500pips必要です。100万通貨でトレードするなら、100万円勝つためには100pipsで十分なのです。500pipsを毎月安定して取るよりも、100pipsのほうが5倍かんたんですよね。かんたんというと語弊がありますが、必要な労力という意味です。
要するに、ロットが大きければ、稼ぐには有利になるということです。獲得pipsが少なくてもいいので、期待値の高いポイントだけトレードしていればいいわけです。したがって、目標金額が少ないから安定して勝てるわけではないのです。
大ロットを想定して真剣に、集中して取り組む
スキャルピングで億単位を稼ぐために最終的に必要なのは、ロットを大きく張ることです。どんなに優れたルールを持ち合わせようが、目を見張るほどのスキルがあろうが、ロットを張らなければ大きく稼げないのです。1万通貨でトレードしても、生計を立てることはできません。そのために、将来的に大ロットでトレードすることを見据えて、集中して取り組んでください。
最初は1万通貨などの小ロットでも、100万通貨でトレードしている想定で取り組むことです。そうすると、損切りをしないナンピンは怖くてできませんよね。小ロットだからといってルールを破っていると、その癖がついてしまい、ロットを上げたときに同じようなトレードをしがちです。
もしくは、怖くてロットを上げることができないかもしれません。「ロットを上げたときにきちんとやればいいじゃないか」と思っていても、実際にはそんなに都合よく改善できません。試行錯誤する今の段階から、大ロットを想定して真剣に、そして集中して取り組んでください。そうすれば、自然にロットを上げていくことができます。「ロットを上げたとき、このようなトレードを行なっていて大丈夫だろうか」と常に自分に問いかけてください。
スキャルピングは、ロットを上げてこそ大きく稼ぐことができます。また、それが一番の醍醐味です。ロットを上げることを当然のごとく目指し、意識レベルを上げていきましょう。
過去の「大損」と「大勝」が弊害となる
焦らず1回のトレードを丁寧に行なう
もし準備不足のままトレードを開始すれば、初心者なら大損するのは自明です。そして、心の準備ができていないまま大損すると、これがトラウマになることがあります。突然大損するため、「また大損するのではないか」という恐怖に襲われてリスクを取れなくなるのです。
過度なリスクはもちろん不要ですが、適切なリスクすら取れないため、まったくリターンが得られない状態が続きます。そして、何年トレードしても大して儲からないという結果になります。これは往々にしてあるパターンです。
逆に、大勝した場合も、それが弊害になることがあります。一度、甘い蜜を吸ってしまったがために、もう一度同じように勝ちたいとリスクをどんどん取るようになり、いずれ大損する場合があります。実力ではなく、まぐれで1発当てたトレーダーに多い考えです。実力ではないため、継続して勝つことができません。
しかし、「過去にできたならもう一度できるはずだ」と勘違いし、やがて破滅していきます。ギャンブル依存症に近いといえるでしょう。長期的に考えず、その日だけ勝ちたい、もう一度あの蜜を吸いたいと、期待値がないことに気づかずにトレードを繰り返してしまいます。冷静にトレードできず、検証や分析をしていても頭に入ってこない状態が続きます。
こうならないよう、毎日コツコツと努力を積み重ねることが必要です。どこかで歯車がかみ合わなくなったときは、焦らずに1回のトレードを丁寧に行なうようにしてください。
今できることに最善を尽くす
ちなみに、私が過去に経験したのは、大損のほうのパターンでした。リーマンショックで1,100万円の大損をしたのですが、この恐怖感は昨日のことのように覚えています。
損切りを躊躇したときなど、もしかしたらこれをきっかけに歯車が狂ってしまわないか、と思い詰めていた当時の記憶を鮮明に思い出すことができます。大損はたった1回だけ損切りをためらうことで起こります。大損して以来、怖くて手が出ないという状態まではいかなかったのですが、嫌な記憶としてずっと残っています。
今でも、もっと利益を出したいと思ってはいますが、心のどこかでブレーキをかけてしまっているのかもしれません。もし、この大損さえなければ、もしかしたら何億も利益を出せているかもしれないと思ったりします。しかし、過去には戻れないので、今できることに最善を尽くすだけです。
良くも悪くも、大損や大勝が弊害になる可能性も考えておきましょう。逆に、そのような経験をプラスにしていこうというマインドがあれば、勝ちにつながります。
ぶせな FX専業トレーダー
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