勝ち続けるトレーダーが「無意識のうちに行っていること」とは？【FX専業14年目の億トレーダーが解説】

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FXトレーダーなら誰しも、大きな利益を上げることを最終的なゴールとしているのではないでしょうか？　もちろんそれは間違いではありません。しかし「ゴールだけを見てしまうと、プロセスを大切にしなくなるので、注意が必要」と、FX専業トレーダーであるぶせな氏は言います。ぶせな氏の著書「【究極進化版】最強のFX 1分足スキャルピング」（日本実業出版社）より、勝ち続けるトレーダーになるために、重視すべき「プロセス」について、詳しく解説します。

お金に執着しない

とにかく適切なプロセスを踏んでいく

投資の最終的な目的は、大きな利益です。これは紛れもない事実だと思います。しかしゴールだけを見てしまうとプロセスを大切にしなくなるので、ちょっと立ち止まってください。

ゴールは大切ですが、最も重要なのはプロセスです。なぜなら、適切なプロセスを歩まないと道を外れてしまい、ゴールにたどり着けないからです。ときには今取り組んでいることが、果たして適切なプロセスであるか、何のための学びなのかを立ち止まって考えることも必要です。

客観的に分析するには、「大金を手にしたい」という欲は、とりあえず考えないようにしましょう。お金のことを優先してしまうと、必ず見落としや焦りが出てきます。自分は大丈夫だと思っても、人間である以上、欲に勝てると思わないでください。また、急いで稼ぎたい気持ちがあると、都合のよい情報だけを集め、不利な情報は見ないようにしてしまいます（これを「確証バイアス」といいます）。こうなると、途中で大損するなど、逆に遠回りすることになります。

まず、期待値の高いやり方を繰り返し、「トレードでコツをつかむ」感覚を得るようにしましょう。利益を考えるのは、そのあとで十分です。スキルを身につけ、ある程度の経験を積めば、利益はおのずとついてきます。こうなる状態までコツコツと努力できるかどうかも、トレーダーとしての資質が問われます。

「稼ぐ」よりも「スキルアップ」を優先する

「勝ち続ける投資思考」を意識していると、ある日突然、と言うとおかしいのですが、「最近予測が当たるようになってきた」「今までにはない利益を出すことができた」など、少し成長を感じるときが必ずやってきます。チャートの見方が深くなる感覚です。私もよく覚えているのですが、予測したとおりに価格が動くなど、手ごたえを感じる時期があります。同時に、チャートを見ていて、より多くの情報を引き出せるようになった感覚を持てるようにもなります。スキャルピングを確立する、という前提でチャートを見ていたのがよかったのだと思います。

コツをつかむまでは、チャートを見ていても、どこでブレイクするか、反転するか、事後的にしかわからなかったものです。それが、エンベロープのゾーンに入ると反転しやすいとか、ラインにぶつかると売買が交錯して値動きが変わるなど、予測ができるようになってくるのです。

スキャルピングに没頭してから3ヵ月くらいだったと思います。会社から帰宅後、毎日数時間チャートを見ていたのですが、たしかに見方が変わりました。お金を稼ぐというよりも、手法を構築したいという気持ちが強く、それがよかったのかもしれません。手法を構築すれば、いくらでも稼げるから、今は検証や分析を徹底しようという気持ちでした。1分足スキャルピングのコツをつかむまでは、まずはデモトレードでスキルを磨き、自信がついてきた段階で実戦にチャレンジしていくという形でもいいでしょう。「稼ぐ」よりも「スキルアップ」を優先してください。

重要なのは「修正するスキル」

相場は常に変わるもの

ルールを構築し、勝てるようになった。果たして、ここが最終地点でしょうか？　そんなことはありません。

期待値の高いルールを構築し、ある程度の利益が出せたとします。仮に1億円勝てたとしましょう。しかし、明日からも勝てるかというと、そんな保証はいっさいありません。目指すべきものは、この先も「勝ち続ける」ことですよね。昨日までのことは過去に起こったことなのです。

相場は常に変わります。中長期のトレンドが変われば、1分足の値動きも大きく変化します。直近1年間は勝てたとしても、それは、その1年間の値動きに合わせたトレードをやっていたからです。もし、値動きの変化に気づかずに同じやり方を続けたら、勝てなくなりますね。相場の変化を感じ取り、やり方を軌道修正していくことが絶対に必要なのです。

相場の変化に限らず、手法そのものや投資思考なども、修正していく必要があります。今の状態がトレーダーとして完璧なら、修正する必要などないでしょう。完璧な状態が続くことなどありませんし、相場に聖杯は存在しません。完璧でないからこそ、より優れたトレーダーになるために、検証と実践を繰り返し、反省して次のトレードに活かします。ちょっと負けが続いたときなど、異変にいち早く気づき、何が間違っているのか、どうすれば勝てたのか、修正していきます。

完璧でないからこそ、誰でもレールから外れることがあります。気づくのが遅くなってレールから外れすぎてしまうと、修正に時間がかかってしまいます。その間、迷いがあったりメンタルを崩しやすくなったりして、大損するリスクが高まるので、レールを外れすぎない段階で修正することが必要でしょう。

過剰といえるくらい軌道修正する意識を持つ

そのために、毎日とはいわずとも、週に1回はトレード履歴とチャートを見返すなど、自分なりに検証してください。今やっていることが相場とずれていないか、確認するためです。私は週末に行なうようにしています。

相場が休みだと、かなり冷静に、そして客観的にチャートを見ることができます。週末以外行なわないのではなく、相場に動きがないときなど、平日でも軌道修正は行ないますが、やはり相場が動いていないときに考えると冷静な判断ができます。最低でも週1回はこの時間を設けています。勝ち続けるトレーダーは、常に修正していく必要があると思っているからです。

修正は、レベルが高いトレーダーほど、無意識のうちに行なっていると思います。ただし、私も含めて、ほとんどのトレーダーは意識していないとレールから外れてしまうので、勝ち続けるためには、過剰といえるくらい軌道修正する意識は持ったほうがいいでしょう。

ぶせな FX専業トレーダー