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悟りを開いたきっかけは「ギャルが持ってきた一杯のおかゆ」…自分探しに明け暮れていたブッダがたどり着いた〈本当の自分〉の答えとは?<br />

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年6月28日 11時15分

悟りを開いたきっかけは「ギャルが持ってきた一杯のおかゆ」…自分探しに明け暮れていたブッダがたどり着いた〈本当の自分〉の答えとは?&lt;br /&gt;

(※写真はイメージです/PIXTA)

「人生のピークは18歳。東大に合格したとき」という、しんめいP。32歳で無職になり、離婚して、実家のふとんに一生入ってると思われた彼が自身の“虚無感”をなんとかしようとしてたどり着いたのが「東洋哲学」でした。そんなしんめいPによる著書『自分とか、ないから。教養としての東洋哲学』(サンクチュアリ出版/監修・鎌田 東二)から、東洋哲学の哲学者を紹介します。第2回目は、自分探しのために6年間苦行に耐えたブッダが悟りを開くまでの物語です。

歴史をうごかしたおかゆ

しかし、ブッダは、革命的なことを考えついてしまう。

たった6年だけど、めちゃくちゃ本気で苦行してきた。でも、なんか手応えがない。

「これ、もしかして意味ないんじゃね…?」

もっと他に方法あるやろ、とおもったのだ。

しかし、方向転換するにしても、断食しすぎて体力も気力もゼロである。客観的に見て、死にかけの中年男性である。

ここでブッダが力つきていたら、仏教はうまれなかった。

しかし、ブッダは「持っていた」のだ。奇跡的に、人類の歴史の転換点をつくる人物があらわれる。

「あのイケメン死にそうじゃね?」

と心配した近所のギャルが、おかゆをもってきてくれたのだ。

ギャルはすごい。ふつうの人は「断食してる人に、ごはんあげるとか失礼だよね」って遠慮すると思う。ダイエット中の人にケーキあげないのと一緒だ。

ここで、ブッダに究極の二択にせまられた。

――おかゆを食うか、食わないか。

思い出してほしい。ブッダは、妻と生まれたての子供を捨てて、苦行にうちこんできた。

ここで、おかゆを、しかもギャルのおかゆなんて食ってしまったら、今までの努力が無意味になるやんか。

元妻からしても「は? なめてんのか?」な事案である。

自分探しプロの同業者からも「あいつ、終わったな」とおもわれること必至。

しかし、ブッダはここで、のちに人類の歴史にのこる、重大な選択をした。

「おれ、おかゆ、食う。」

おかゆを食うことでみえるかもしれない、新しい景色に賭けたのだ。

ズズズッ(食べる音)

あぁ…うまい…(感想)

うまいよね…(ギャルの感想)

ギャルの慈悲がつまったおかゆは、沁みた。

ブッダの体力と気力がモリモリ回復した。過去最高のコンディションである。

そのままの勢いで、食後、おっきい木の下で瞑想したら、

悟りを開いてしまった。

そんなことある? ちなみにこのギャルは「スジャータ」という。コーンスープとかでおなじみの日本の食品メーカーの名前の由来になっている。

自分とか、ない。

悟った、ということは、「本当の自分」の答えが見つかったということである。

いったい、どんなものなのか?

その答えは

「無我(むが)」

だった。

自分とか、ない。

なかったんだってさ。

いやいや、ないって? ここにあるやん? どういうこと?

ひとつたとえ話をしよう。ぼくは家がゴミ屋敷なので、すぐモノがなくなる。

ある日、どうしてもサッカーの日本代表戦をみたくて、テレビのリモコンを部屋中探したのだが、見つからない。2時間探してもみつからず、試合が終わってしまった。悔しかった。

しかし、翌日気づいた。おれ、そもそもテレビ持ってなかった。

ホラーである。

仕事がきつくて頭がおかしくなってた。

探していたリモコンは、そもそも存在しなかった。

「ない」ものを探すことは、完全にムダで、おそろしい苦しみだった。

「自分」がない、のだとしたら、「自分探し」はそりゃ苦しいはずである。

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