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「なぜか人が離れていく人」が無意識に発している“ひと言”

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年7月26日 12時0分

「なぜか人が離れていく人」が無意識に発している“ひと言”

(※写真はイメージです/PIXTA)

特にトラブルがあったわけでもないのに、なぜか人が離れていく…。その原因は「口癖」にあるかもしれません。吉井奈々氏の著書『未熟なまま輝く』(KADOKAWA)より一部を抜粋し、相手も自分も大事にするコミュニケーションのコツを紹介します。

【前回記事】「自分だったらこうするのに」…しんどい〈対人関係のイライラ〉から解放される方法

ふとした瞬間、口から出てくる「疲れた」「ダルい」「無理」

なぜか他人が離れていく原因は「口癖」かもしれない

口癖って「伝えたい」と思って言っているのではなく、思わずあふれ出てしまっている言葉なんですよね。

例えば「ウザい・疲れた・ダルい」という言葉って思わず呟いちゃっていませんか? 誰かに「伝えたい」と思ってなくてついついあふれ出てきてしまっている口癖。

けれど、そういう「ウザい・疲れた・ダルい」という口癖って特定の人に向けて伝えているわけではないけれど、周りの人にはマイナスの影響を及ぼす言葉なんですよね。

想像してみて。あなたが楽しいこと、嬉しいことがあった幸せな日に、家に帰ったら家族がスマホやテレビを見て

「あー、疲れた疲れた」

「チッ(舌打ち)、こいつマジウザい」

「はぁ、明日も仕事ダルいなー行きたくない」

と呟いていたら。なんとなく嫌な気持ちに引っ張られないですか? せっかく楽しい気持ちで帰ってきたのに、嫌な気持ちになりませんか? スマホやテレビに向けてだから自分に言っているのではないと理解はできるけれど、心はザワザワしますよね。自分に直接何かされたわけではないけれど、その場にいたくなくなりますよね。

それが呟きや口癖の影響力なんです。そして呟いてる人には自覚がないことがほとんどです。

「え? 自分の家なのに思ったことも言っちゃいけないの?」

「あなたに言ってないよね? 気にしなければいいじゃん」

「言論の自由ですー」

そう言い返されてしまうかもしれません。確かにひとりの空間で、誰にも何も聞かれない場所なら何を言ってもそれは自由。

でもね、相手がいる場合にもその自由を選択してしまうと、相手もあなたといたくないから「離れる」という選択をされてしまいます。

言葉は目に見えないからこそ「言葉の色・カタチ」を想像してみることが大切です。

「ウザい・疲れた・ダルい」といった言葉はどんな色、どんなカタチをしてるかな?

ドロドロのヘドロみたいな、汚い色でにおいもクサそうですね。そんな言葉がある空間には、人は寄り付かないですよね。

例えばオナラって生理現象だけど、食事中にされると嫌ですよね。食事中じゃなくても、いい気持ちにはならないよね。自分の家でも、生理現象だとしても、一緒にいる人がどんな気持ちになるかを想像するのが「優しさ」です。優しい心の人の周りには優しい人が集まります。

あなたの言葉はどんな色でどんなカタチかな? どんな香りかな? 素敵なファッション・メイクで装うように、素敵な言葉でコーディネートしてみよう。あなたの魅力がさらに輝きますよ。

何で私の周りからは人が離れていってしまうんだろう? それは「口癖」が原因かもしれません。

でも大丈夫。気付けたら、癖は変えられます。

ただし、「言ってはいけない」と思わないで

口癖は、癖なので意識で変えることができます。けれど、癖なので1日や短期間では難しいんです。だから癖を変えるのは焦らずじっくりコツコツが大切だと思っておいてくださいね。

「ウザい・疲れた・ダルい」というように、ついつい言ってしまっている口癖。

この口癖を直すためには「言ってはいけない言葉」と思わないこと。人は「〇〇をやってはいけない」という禁止令を出すとついついそっちにばかり目が行ってしまいます。

例えば、「この本を読んでる間に“ラーメン”のことは考えてはいけません」と言われたら、逆にラーメンのことばかり考えてしまいませんか。これはあなただけでなく人の心理ってそういうものなんです。

だから「ウザい・疲れた・ダルいと言ってはいけないんだ! 人が離れてしまう! それは嫌だ!」と言葉狩りをしてしまうと、逆に頭の中はそれらの言葉に占領されて苦しくなります。

そして「人が離れてしまう」という孤独感の恐怖は恐れの中でもボスクラスに強いので、心が押しつぶされて心を病んでしまいます。

なので、口癖を直すためには「ウザい・疲れた・ダルい」のような、人が聞いて嫌な気持ちになる言葉を「使わない」のではなく、「なるべく使わない」ように心がけてみるという前向きな気持ちを持つことから始めてみてください。

そして、でも言ってしまったときは自分を責めすぎないようにしようと、うまくいかなかった自分を「許す」選択肢も同じように持っておく必要があります。

それを大前提にしてから、次からマイナスの気持ちを呟きたいときにはどうすればいいのかを解説していきますね。

マイナスな気持ちの扱い方

前項でお伝えしたように「ウザい・疲れた・ダルい」等のマイナスの言葉を「言葉狩り」や「禁止」する必要はありません。言ってはいけない言葉に設定すると副作用が出てしまいます。ではそのマイナスの感情はどう扱えばいいのでしょうか。

言葉に良い悪いがあるわけではありません。それを言ったあなた自身が悪いわけでもありません。

TPOが大切なだけです。いつ、誰と、どんなとき、使った言葉がズレてしまったのか。

ファッションがわかりやすいですね。結婚式に呼ばれたときの服装やバーベキューのときの服装、面接に行くときの服装は変えますよね。服装に良い悪いがあるのではなく、大切なのはTPOです。

コミュニケーションや言葉も同じです。「ウザい・疲れた・ダルい」が悪いわけではありません。

あなたが何かに真剣に取り組んだり、何かと向き合うエネルギーを使ったりした。でもうまくいかなくて「相手をウザく感じてしまった」。エネルギーを使って「疲れた」。エネルギーの充電が空になりそうで「ダルく感じた」。本当にそう感じたのですから、それ自体が悪いわけではありません。

ただ、同じ空間にいる相手はあなたの「ウザい・疲れた・ダルい」を受け止められる、受け流せるタイミングですか?

わからなくて、話を聞いて欲しければ、聞いてみましょう。「ちょっと今話してもいい? 今日ちょっと疲れちゃってて」と。

もしくは、話を聞いて欲しいのでなければ自分の気持ちを内観して、自分と対話するのもオススメです。

あなたの一番の味方は、あなたです。

そうして自分でマイナスの気持ちを浄化できると、無理なく心を整えることができますよ。

吉井 奈々  一般社団法人JCMA代表理事、コミュニケーションと心の専門家

企業や教育機関でコミュニケーション講師として活躍。15年間にわたって約7万人に「相手も自分も大切にするコミュニケーション」を伝えている。出生時に割りあてられた性別は男性だったが、性別適合手術を受けて戸籍を女性に変更し、現在は男性と結婚。 筑波大学や早稲田大学をはじめとする多くの大学で講師を務め、全国200校を超える中学校・高校で、生徒・教員・PTA向けの講演を行っている。NHK・Eテレの教育番組や日本テレビ系列の人生相談番組など、メディア出演も多い。

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