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円安で国内不動産の実質価値が下落…そんな今こそ「海外不動産」が一層強みを発揮するワケ

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年6月29日 9時15分

円安で国内不動産の実質価値が下落…そんな今こそ「海外不動産」が一層強みを発揮するワケ

世界的な物価上昇が止まらず日本も例外ではありませんが、これが国内不動産投資に大きな影を落としています。物価上昇と不動産投資にどのような関係があるのか、そして、今「海外不動産」に投資することにどのような価値があるのか。町田健登氏の著書『フィリピン不動産投資術 ~月6万円から始められる年利8%のホテル投資のコツ~』(ビジネス教育出版社)より、詳しくご紹介します。

円安で国内不動産の実質価値も下落している

近年、為替の変動が世界各国で起こっています。私は、これまで以上に「外貨を持つこと」の重要性が高まっていると感じています。つまり、自分の資産を守るために、日本円以外の外貨を一定量所有し、通貨の分散をしておくのです。そして、一つの解決策として、海外不動産を購入し、外貨で収入を得ることも有効だと考えています。

2022年には、1年で円の価値が35%も暴落しました。この異常事態が伝わるでしょうか? 発端はウクライナ戦争でしたが、今までは「有事の円買い」といい、戦争や災害が起きた際は、安全資産の円が買われる(円の価値が上がる)というのが歴史の慣習でした。

ところが今回は、戦争時に円の価値がひたすら下落するという真逆のことが起きたのです。ウクライナ戦争によるロシアへの経済制裁で、物流網が崩壊。日本を含めて世界中で物価が上昇しました。

物価上昇を抑えるには、金利を上げるのが有効手段ですが、アメリカやフィリピンと異なり、長い間低金利政策をとった日本はこの手段が簡単にできませんでした。金利を上げると国債の返済金利が上がり日本の借金増加、不動産ローンやビジネスローンに苦しむ企業や個人が増えるからです。

異常事態でしたが、逆に考えると、外貨の価値は円に対して35%上昇しています。このように、通貨の分散をしていれば、外貨の価値が高いときに外貨を売り、円に替えておくこともできます。

円だけしか持っていなければ、円の価値が35%暴落したら、現金の資産も35%減ることになります。逆に外貨を保有していれば、日本国内の物が35%割引で買えるということになります。

日本でも物価上昇が起こっています。その一方で、不動産からの家賃収入の金額は変わっていません。つまり、この場合、物価が高くなっているので、同じ家賃収入を得ていても、買える商品の数は減っています。

そのため、同じ家賃収入を得られる不動産でも、家賃収入で得られるお金の価値自体が下がっていれば、不動産の実質価値が下がっていることになるのです。

このように円の価値が暴落し、物価上昇が起こったときの保険として、海外不動産を所有するという選択肢は有効です。海外不動産を得ると、外貨建ての収入が為替に関係なく、定期的に入ってきます。

特に、通貨の価値が安定している国、例えばドル収入のあるアメリカ不動産やペソ収入が得られるフィリピン不動産だと、為替リスクが少なくなります。海外不動産を購入する際には、必ず為替リスクを考慮する必要があることを覚えておいてください。

不動産の勝敗は買う前に9割決まっている

不動産取引では、物件を買う前にすでに勝敗が決まっていると言っても過言ではありません。

不動産投資において最も重要なのは、「立地」です。人口減少が進む地域や交通アクセスが悪い地域では、将来的に不動産需要が減少します。一方、人口増加が見込まれる地域や駅近の物件は、将来的に需要が高まり、物件価格が上昇する可能性も期待できます。

そして、そのようなプレミア一等地物件を、いかに安く買うことができるのかが重要です。どれだけ立地が良くても高値で購入してしまっては、家賃利回りの減少や売却時の利益が小さくなってしまいます。逆に安値で購入できれば、利回りも大きく増え、安定収入を得ながら、売却益も狙うことができます。

つまり、「最強の立地」×「安く仕入れる」ここにどれだけこだわれるかで、実は物件を購入する前に勝負が決しているのです。

しかし、日本は長く続いたマイナス成長、そしてサラリーマン大家による競争激化により、簡単には良質な物件情報は耳に入りません。だからこそ今の時代に大切なのは、国内不動産だけにこだわらず、海外不動産も視野に入れることです。

海外不動産ではあれば、「海外」というだけに参入障壁のおかげで競合が少なく、まだまだ立地も抜群、値段も安いプレミア物件のブルーオーシャンが広がっている可能性があるからです。

一方で、海外不動産の場合、その国の政治状況や為替の安定性などを調査し、精査する必要があります。なぜなら、不動産は一度購入したら、物件を売りたいと思ってもすぐには売れないこともあるからです。売れるかどうかは物件がある国や立地に大きく依存するため、慎重にマーケットを選ぶ必要があります。

日本国内で不動産投資を考える人は多いと思います。しかし、人口減少、変動金利、円の価値下落などを考慮すれば、日本というマーケットは難易度が高いと私は考えています。

一方で、視点を海外に向けて国境を越えれば、日本よりも楽に良い物件を得られるチャンスがあります。インターネットの普及や翻訳ソフトの進化など、ITインフラが充実してきているため、以前より海外不動産のハードルは格段に下がっています。

海外不動産は敷居が高いと思われがちですが、皆がやってないからこそ大きなチャンスを秘めています。日本人は「みんなが買っているから安心」と考えて、あまり深く考えずに都心のワンルームを購入してしまうのです。

どう考えても、競合が多いレッドオーシャンです。さらに、不動産の基本である「安く仕入れて高く売る」という原則からは外れていることが多いのです。

やはり、私はビジネスや投資において、競合のほとんどいないブルーオーシャンを狙うことが大切だと考えています。その点、ほとんどの人が参入しない海外不動産というマーケットこそ、宝の山なのです。

もちろん、海外不動産でもエリアや物件の状態や利回りなどを見極める必要はあります。しかし、国内不動産よりもお宝物件が眠っている可能性が高いのも事実です。しっかりと吟味した上で、海外不動産の優良物件を手にしましょう。

町田建登 ライフシフト合同会社 代表

※本記事は『フィリピン不動産投資術 ~月6万円から始められる年利8%のホテル投資のコツ~』(ビジネス教育出版社)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。

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