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財産の詳細はNG…エンディングノートに「書くべき11項目」と「書いてはいけない10項目」一覧【終活コンサルタントが警告】

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年7月13日 10時15分

財産の詳細はNG…エンディングノートに「書くべき11項目」と「書いてはいけない10項目」一覧【終活コンサルタントが警告】

(※写真はイメージです/PIXTA)

終活の一環として「エンディングノート」を書く人が増えています。ただし、エンディングノートは「家族間の不仲の火種」となる危険性もあるため、要注意です。そこで、著書『1000人の「そこが知りたい!」を集めました 人に迷惑をかけない終活』(オレンジページ)より、エンディングノートに書くべき項目と書いてはいけない項目をそれぞれみていきましょう。行政書士で相続・終活コンサルタントの明石久美氏が解説します。

書き方に決まりはないが…「エンディングノート」は目的を明確に

“お願いごと”ばかりのエンディングノートは「不仲の火種」に

人生の終わり方を考えたとき、エンディングノートを書いてみたいと思う人も多いのではないでしょうか。

※ エンディングノート……自らの終末期や死後のことについて、自分の情報や意思を記載しておくノート。法的拘束力はない。

エンディングノートの書き方に決まりはないので、自由に書いてかまいません。ただ、法的効力もないため、書いたことが必ず叶うものでもありません。

軽い気持ちで理想の亡くなり方をイメージしながら書きはじめると、つい自分の希望やお願いごとばかりを盛り込んでしまいます。

例えば、深く考えずに「介護は長女にお願いしたい」と書いておいたとします。そうすると指名された長女はどのように感じるでしょうか。そのほかのきょうだいは「長女が指名されているから」と介護にかかわろうとせず、長女は「でもエンディングノートに法的な効力はないから」と反発し……。

エンディングノートを書く目的はあとに残された人たちが困らないようにすることです。見た人をモヤモヤさせたり、家族間の不仲の火種になったりしてはいけません。

書くべきことは、あなたに万一のことがあった際に「家族が知りたい情報」です。行う・叶える人の精神的・金銭的な負担になるようなことや、負担が偏るようなお願いごとを残すのは極力控えましょう。

エンディングノートに書くべき「11」の項目

①基本情報

氏名/生年月日/血液型/住民票の住所/本籍地/戸籍の筆頭者と続柄/父親の名前/母親の名前

②親族家系図と連絡先

関係/名前/連絡先/住所

③健康

持病/アレルギー/常備薬/かかりつけ医/手術歴

④終末期医療

治らない病気の場合に病名の告知を希望(する・しない・その理由)/余命の告知を希望(する・しない・その理由)/延命治療を(できる限りしてほしい・一切してほしくない・その理由)/尊厳死の書類は(ある→保管場所・ない)

※ 尊厳死の書類……自然な最期を迎える意思があることを証明する書類。公証役場で作る「尊厳死宣言公正証書」などがある。

⑤財産

金融資産(金融機関名・支店名・種別・口座番号/有価証券(証券会社名・種類・銘柄や名称)/借り入れ

⑥保険

保険証券番号/保険種類/期間・期限/受取人/保険会社連絡先

⑦所有する不動産

住所/種類

⑧葬儀とお墓

葬儀で重視することは(お別れの気持ちの表現・体裁・費用・そのほか・理由)/遺影の写真の保管場所/宗旨・宗派、菩提寺などの連絡先・過去に菩提寺へ渡したお布施などの額/現在の祭祀承継者なら墓地の管理者、連絡先と年間の管理費

⑨訃報時の連絡先

知らせたい人の氏名/連絡先/関係/知らせなくてよい人の名前

⑩そのほかの契約情報など

 

⑪遺言書の有無と保管

エンディングノートに書いてはいけない「10」の項目

エンディングノートには、わざわざ記載しないほうがよい項目があります。

①家族の精神的・金銭的負担や、もめごとの原因になるので記載を避ける

介護する人・場所

医療・介護費をどこから出すか

葬儀の具体的なスタイル(葬儀で重視したいことだけを伝え、細かいやり方は葬儀を執り行う人に任せる)

喪主の指名

香典の扱い方/財産管理を任せたい人

残高など財産の詳細/財産の分け方(遺言書で作成するもののため)

形見分けのしかた など

②セキュリティリスクの観点から記載を避ける

クレジットカードの詳細(カード会社はわかるようにしておく)

通帳・銀行印の保管場所・暗証番号

スマホやPCのパスワード(エンディングノートには記載場所のヒントだけ記入し、別の場所に記載する)など

自分も家族も納得のノートにするには、「会話しながら」つくる

エンディングノートには法的効力はありません。できるだけ家族が困らないよう必要な情報のみに絞って記載をすることは前述の通りです。

それでも可能な限り自分自身の思いを届け、家族にも負担をかけたくない。両者の思いを大切にしたい場合は、家族と直接会話を重ねながらノートを埋めてみてください。お互いの気持ちや結論に至った背景・理由なども共有できれば双方ともに納得しやすくなります。

また、エンディングノートを定期的に見直すことも大切です。今後の人生において価値観や考え方が変わることは十分にあり得ます。大晦日や元旦、誕生日を見直す日に設定しておき、1年を振り返りながら改めて未来を見据えてみてください。

あなたに万一のことがあったときに備え、家族にエンディングノートの保管場所を伝えておくことも忘れずに。

明石 久美 相続・終活コンサルタント/行政書士

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