学会の“怪しいウワサ”…医学部教授という肩書きが「信用ならない」ワケ【東大卒医師・和田秀樹が暴露】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年8月12日 9時30分
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(※写真はイメージです/PIXTA)
週刊誌などでは、たびたび薬や健康食品についての特集が組まれています。そこでは、特定の薬について「この薬は危険」「飲んではいけない」などと謳われています。しかし、東大卒の医師で『老害の壁』(エクスナレッジ)の著者・和田秀樹氏は、こうした特集の信ぴょう性に疑問符がつくといいます。その根拠について、詳しくみていきましょう。
「うつ病」の薬と「骨粗しょう症」の薬、どちらが本当に安全か
高齢者がちょっと転んだだけでも骨折してしまうのは、高齢になると骨粗しょう症という病気になる人が増えてくるからです。骨粗しょう症は骨が脆くなって折れやすくなる病気です。
実は、骨粗しょう症の薬の中には、強い副作用が出るものがあります。ところが、そのことはほぼ問題とされていません。
週刊誌がよく、高齢者に危ない薬の特集をしていますが、その元ネタの1つになっている『高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015』があります。現在はインターネットでダウンロードすることもできます。
このガイドラインには、「中止を考慮すべき薬物」としてたくさんの薬が掲載されているのですが、私がかなり有効だと感じているうつ病の薬が多数含まれています。
精神科医の立場からすると、高齢者のうつ病はなるべく治療したほうがよいのに、高齢者のうつ病の薬は、「副作用が多くみられるため使用はできるだけ控える」などと書かれ、危ない薬とされています。
しかし、その一方で、骨粗しょう症の薬に関しては、「特に慎重に投与を必要とする薬物のリスト なし。」「開始を考慮するべき薬物のリスト なし。」などと書かれています。まるで、骨粗しょう症の薬ほど安全な薬はないかのような書き方です。
骨粗しょう症の薬は短期的には骨量を増やす効果が認められるものの、長期にわたって使用することで骨折を減らしたという話を私は聞いたことがありません。
しかも骨粗しょう症の薬は、吐き気や食欲不振などの副作用が非常に多く、投与された半分くらいの人が栄養障害を起こし、かえって骨を弱くして骨折している人も多いのです。
こんな薬を安全だといって、高齢者向けの薬のガイドラインに載せているのは、どうしてなのでしょうか。
「ガイドライン」を作成した専門家の“怪しいウワサ”
『高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015』を編集しているのは、日本老年医学会です。
この学会の元理事長である元国立大学医学部老年科教授は、骨粗しょう症の専門家なのですが、かつて高級外車のベンツとジャガーを交互に乗り回し、広尾のガーデンヒルズに愛人を囲っていたことを『週刊新潮』に実名入りで書かれたことがあります。
『週刊新潮』の記事がデタラメなら、名誉毀損で訴えればよいのですが、この教授は訴えていないので、記事が事実である可能性が高いのではないかと言われています。
おそらく、この教授は製薬会社から過剰な接待などを受けて豪遊し、その見返りとして骨粗しょう症の薬に便宜をはかるため、「学会のドン」とも言われた自らの権力を発揮し、安全な薬として掲載させたのではないでしょうか。
その一方で、自分の専門外であるうつ病の薬は危険な薬物として掲載されているのですから、このガイドラインの信憑性にはかなりの疑問符がつきます。
これは学会というものがいかに信用できないかの一例です。医学の学会がお墨付きを与えているからといって安全な薬とは限らないのです。
「医学部教授」の肩書きは信用ならない
ちなみに、大学病院医学部の「教授」、といった肩書きは何の信用にもなりません。そもそも、医学部の教授というのは、人間をほとんど診ないで、動物実験ばかりやって薬の研究だけをしている医者が圧倒的に多いのです。そんな医者が、何度かドラマ化された『白い巨塔』(この主人公は手術の達人でしたが)のように、多数決で教授に選出されています。
全国で82ある日本中の医学部の精神科の教授を決める選挙では、動物実験ばかりやっていた医者と心のケアをちゃんとやってきた医者が毎回戦っていますが、不戦敗も含めて心のケアの医者は何と82連敗です。肩書きというのはその程度のものだと思ってください。
和田 秀樹 精神科医 ヒデキ・ワダ・インスティテュート 代表
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