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“墓場まで持っていきたい”ブログやSNS、元気なうちに消しておくべき?「デジタル終活」の正解【終活コンサルタントが解説】

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年7月28日 10時15分

“墓場まで持っていきたい”ブログやSNS、元気なうちに消しておくべき?「デジタル終活」の正解【終活コンサルタントが解説】

(※写真はイメージです/PIXTA)

ブログやSNSはいまや若者だけのものではなくなり、世代を問わず楽しめるものになっています。日記がわりに使ったり、誰にも言えない思いの丈をこっそり綴ったり……いくら終活であっても、あらかじめ削除してしまうのはもったいない。とはいえ、家族や身近な人に見られるのは恥ずかしい……では、これらの適切な管理方法はあるのでしょうか。行政書士/相続・終活コンサルタントの明石久美氏が解説します。

死後、スマホやパソコンの中身は確認される

日々手放せないアイテムとなったスマホやパソコンには日常生活や趣味、場合によっては仕事にまつわるあらゆる情報が入っています。

あなたが何も準備をせずに亡くなった場合、家族はスマホやパソコンのロックを解除しようとします。葬儀の連絡やサービスの解約に必要な情報などが入っているか確認するためです。

※ スマホのロック……電源を入れたときに出てくる画面のこと。暗証番号を入力したり指紋認証をしたりするとロックが解除されて使えるようになる。

中を見ないでそのまま破棄してほしいと思っても、サービスの退会・解約のために確認せざるを得ないこともあります。

最近はパソコンとスマホの連動でロックが解除できる設定がされていることもあるため、どちらもロックが解除できないと困ってしまいます。ロックの解除ができないときは、専門業者に依頼することになりますが、iPhoneのスマホは解除が難しく、 Androidのスマホも解除できるとは限りません

※ AndroidスマホとiPhoneの違い……AndroidスマホはGoogle社が開発した汎用的なシステムを組み込んだスマホのこと。iPhoneはApple社のシステムを搭載しているため専門業者であってもロックの解除が難しい。

仮に解除できるとしても、家族に無駄な出費をさせないために、ロックの解除方法をわかるようにしておきましょう。

同時に、家族や他人に見られたくない情報はあらかじめ削除し、IDやパスワードなど必要な情報だけが家族に伝わるように準備を。早めにデジタル終活をはじめましょう。

ブログやSNSを放置した場合の「思わぬリスク」

亡くなったあと、自分のブログやSNSを放置していても特に問題はありません。ただ、家族がスマホのロックを解除したあと、ブログやSNSの中身を見られる可能性はあります。

秘密にしたいやりとりや、見せたくない内容が残っている場合は先手を打って削除をしておいたほうが無難です。

ブログやSNSを放置しておくことは悪用のリスクにさらされてしまうことも理解しておきましょう。

あなたの死後、何者かがログインIDやパスワードを入手してアカウントを乗っ取り、勝手なことを書き散らしたり、不名誉な情報をばらまいたり、本人を装って知り合いにメッセージを送り、さらなる個人情報を取得しようとしたりする可能性はゼロではありません。亡くなる前にアカウントを削除することで、そういったリスクは回避できます。

削除せず、今後も楽しみたいときは、ログインIDやパスワード、メールアドレスなどのアカウント情報をきちんと管理し、パスワードは定期的に変更するなどのリスク回避を。

ただし、あなたのブログやSNSがのこされた家族の「悲しみを癒す」ことも

また、あなたが亡くなったあと、残された家族があなたのブログやSNSを見て悲しみをいやすこともあります。今のうちに家族と相談して今後どうしたいのか一緒に考えてみるのもよいでしょう。

知ってた?Facebook、Instagramの「追悼」機能

Facebookには追悼アカウントという特別なアカウント機能があります。亡くなったらあらかじめ指定しておいたFacebook内の友達が本人のアカウントの管理人となり追悼アカウントに移行させます。

Instagramの場合はアカウント保有者が亡くなったことを申請できるフォームがあり、家族などが必要情報を入力して、亡くなったことを証明する書類を添付することで追悼アカウントに移行できます。

X(旧Twitter)には追悼アカウント機能はありませんが、家族などが必要書類とともに申請するとアカウントは削除されます。

LINEは特に手続きは不要です。電話番号を解約すると数カ月後にはトーク履歴が消えます。しかし、LINEに紐づくデジタルマネーに残高や引き落とし予定がある場合は注意が必要です。

相続人がいない場合は「死後事務委任契約」で解約や削除を依頼できる

亡くなったあとの手続きを依頼できる「死後事務委任契約」では、契約に次のような内容を盛り込むことも可能です。相続人がいない場合は、これらの手続きしてもらいたい人と「死後事務委任契約」を結んでおき、依頼しておくとよいかもしれません。

●有料アプリ、サービスの解約

●ブログやSNSアカウントの削除

●ブログやSNSの閲覧者(フォロワー)への死亡通知

●インターネット上の友人への葬儀の連絡

●スマホやパソコンに残っているプライベートな情報の破棄

必要に応じて、スマホやパソコンにまつわる手続きをお願いすることも検討してみましょう。

明石 久美 相続・終活コンサルタント/行政書士

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