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面接官「一度も正社員経験がないのはなぜですか?」 ずっと非正規だった人「氷河期世代ということもあり…」←不採用になる回答【キャリアコンサルタントが解説】

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年7月29日 11時0分

面接官「一度も正社員経験がないのはなぜですか?」 ずっと非正規だった人「氷河期世代ということもあり…」←不採用になる回答【キャリアコンサルタントが解説】

(※写真はイメージです/PIXTA)

転職回数が多い、非正規だった…。面接で“弱点”を突かれたとき、どのように答えるとよいのでしょうか。1万人の転職を支援してきた中園久美子氏の著書『それでも採用される! 転職面接の受け方・答え方』(日本実業出版社)より一部を抜粋し、「転職に不利」を「アピールポイント」に転換するコツを紹介します。今回は「一度も正社員の仕事に就かなかったのはどうしてですか?」「正社員になったら転勤や残業はできますか?」と聞かれた場合のNG回答・OK回答を見ていきましょう。

「非正規社員だから…」という弱点をアピールポイントに変換

総務省の調査によると、雇用者のうち非正規雇用者の割合は36%以上となり、いまや3人にひとりが非正規社員ということになります。多くの人が長期的に安定した働き方を望んでいます。

面接官ももちろんそのことは承知しています。ただ、そうはいってもずっと非正規社員だったというのは、正社員にならない(なれない)事情がなにかあるのではないかと思ってしまうのです。また、正社員の良い条件ばかりに目がいっているのではないかと面接官は気になるのです。

雇用形態ばかりに注目するのではなく、面接官の不安を払拭し、あなたがこれまで懸命に取り組んできた仕事への姿勢や強みを全面に伝える努力をしましょう。

面接官「一度も正社員の仕事に就かなかったのはなぜですか?」

■NG回答の例

「これまでも正社員の求人にチャレンジしてきたのですが、【❶氷河期世代ということもあり】願いは叶いませんでした。今回、【❷「氷河期世代優遇」】とありましたので、【❸今度こそ大丈夫だ】と思い応募しました。」

× ❶⇒正社員の仕事に就けなかった原因を「氷河期世代」のせいにしているように聞こえる

× ❷⇒応募者にとってプラスの条件を面接官にアピールしても意味はない

× ❸⇒根拠のない自信

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<採用に近づくヒント>

正社員の働き方と非正規社員の働き方について客観的に理解できていることを伝えましょう。また、愚痴や泣き言は言わないようにしましょう。

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■OK回答の例(1)

「これまでも正社員の求人に何度か応募しましたが、【①私の努力不足】で思うようにいきませんでした。【②契約社員としてこれまで2社で働きました】が、【③正社員の方はプロジェクト全体に目を行き届かせている】ことに気づきました。そのような方とご一緒させていただいたことで、【④御社で正規、非正規にこだわることなく、全員で力を合わせたより良い仕事をしていきたいと思い】応募しました。」

◎ ①⇒自分の責任と謙虚に言えている

◎ ②⇒事実を隠さず伝えている

◎ ③⇒正社員の働き方について客観的に理解ができている

◎ ④⇒その経験を活かし、どのような働き方ができるか述べられている

■OK回答の例(2)

「はい、長くA社に派遣社員ではありますが勤めておりました。【①A社に勤めることができたのも、派遣という雇用形態を選択できたからこそと考えております】。そこで、【②最新の技術を習得できました。多くの技術者との人脈も築くことができました】。御社に採用になりましたら、この技術と人脈を活用し、【③日本の技術革新のために貢献】したいと願っております。」

◎ ①⇒派遣社員ということをポジティブに捉え、A社での経験が基調であることを伝えられている

◎ ②⇒そこで培った技術や人脈を持っていることをアピールできている

◎ ③⇒将来のビジョン、社会貢献のために働きたいと宣言できている

面接官「正社員になったら転勤や残業はできますか?」

■NG回答の例

「はい、【❶大丈夫です】。【❷転勤はどこでも行けます】。残業も可能です。【❸残業代は正社員もつきますよね】? どうぞよろしくお願いいたします。」

× ❶⇒安易に答えている

× ❷⇒企業分析を行っておらず、どこに支店や工場があるか知らない答え方

× ❸⇒いきなりお金の話になっている

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<採用に近づくヒント>

正社員の働き方を理解していることを伝えましょう。採用になったらいきなり転勤ということもあり得えます。安易に飛びつくような物言いは控えましょう。

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■OK回答の例(1)

「御社は【①A県とB県に支店があります】。私の実家はB県にあるため、【②B県への転勤は喜んで行きたいところです】。また、残業についてですが、正社員となりますため、【③当然のこと】と思っております。ただ、【④残業については労働基準法でも厳しく言われております】ため、私のみならず【⑤社員全員で残業を軽減できるような取り組み】についても積極的に関わりたいと考えております。」

◎ ①⇒企業研究ができている

◎ ②⇒具体的な希望が言えているので現実的

◎ ③⇒正社員の働き方を理解できている

◎ ④⇒社会の状況も把握できている

◎ ⑤⇒自分だけではなく、社内改善に目をむけられているところがgood

■OK回答の例(2)

「そうですね、【①正社員になりましたら転勤はつきもの】だと思います。ただ、小さい子供もおりますので、【②入社後5年間はなるべく転勤は控えさせていただきたい】と存じます。その分、【③他の部分で頑張りたい】と思います。残業についても、【④大変ご迷惑をお掛けしますが】、事前に残業時間がわかっていればある程度は対応可能です。【⑤5年ほどたちましたら】子供も成長いたしますので、他の社員の皆様同様に対応可能です。」

◎ ①⇒正社員の働き方を受け入れている

◎ ②⇒具体的に断る理由が伝えられており、安易にできると言わないことが逆に信頼を高める

◎ ③⇒代替案をもっていること、自分の都合だけを押し付けていないところがgood

◎ ④⇒質問や期待に沿えないことへの配慮ができている

◎ ⑤⇒具体的に対応できる時期を伝えられており、長期的視点で語ることができている

中園 久美子

キャリアコンサルタント・講師、キャリアクレッシェンド代表

経理専門学校卒業後、大手通信社勤務を経てパソコン講師として活動。子育てや夫の転勤に伴い、何度も転職を余儀なくされる。現在はキャリアコンサルタントとして多くの面接指導を行っている。

著書に『それでも書類選考で落とされない履歴書・職務経歴書の書き方』(日本実業出版社)、『【完全攻略】オンライン・WEB面接「リアルじゃない」を武器にする内定獲得ノウハウ86』(ダイヤモンド社)がある。

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