【ふるさと納税】返礼品の人気ランキングに異変…2024年上半期、〈特産品〉以外で支持を集めた「意外なモノ」

（※写真はイメージです／PIXTA）

「寄附」の形で税金の活用先を選択でき、寄附先の自治体からの「返礼品」選びも楽しめる「ふるさと納税」。これまで人気を博してきた返礼品は、肉やフルーツ、海産物といった「地域の特産品」が中心でしたが、今年に入り、これまでなかった「変化」が生じているようです。詳しく見ていきましょう。

「ふるさと納税」、活用してますか？

「ふるさと納税」という言葉は知っていても、まだ未経験という人も多いのではないでしょうか？　しかしながら、平成21年からスタートした「ふるさと納税」制度は、現在も利用者をどんどん増やしており、2023年は890万人を超えました。2022年の利用者数、約740万人から比較すると、約150万人の増加となり、右肩上がりで支持されています。

ここで「ふるさと納税」の制度について、簡単に説明します。ふるさと納税とは、自分の生まれ故郷はもちろん、お世話になった地域や、これから応援したい地域の力になりたいという思いを実現し、貢献するための制度です。「納税」という言葉がついていますが、実際には、都道府県や市区町村への「寄附」です。

一般的に自治体に寄附をした場合には、確定申告を行うことで、その寄附金額の一部が所得税及び住民税から控除されます。しかし、ふるさと納税では、原則として自己負担額の「2,000円」を除いた全額が、控除対象となります。

ふるさと納税では、多くの自治体が寄附に対する「返礼品」を用意しています。つまり、実質2,000円の自己負担で、返礼品がもらえるのが「お得」の理由です。地方の特産物や食品をはじめ、幅広いジャンルの多種多様な返礼品があるなかで、何を選ぶかというのが、ふるさと納税を楽しむ人たちにとって、うれしいお悩みといえます。

今回、ふるさと納税ポータルサイト「さとふる」を運営する株式会社さとふるが調査した「2024年上半期の人気お礼品ランキング」より、今、注目の返礼品を見ていきましょう。

人気お礼品のベスト3を発表！

第3位……新米『甲佐の輝き』（熊本県甲佐市）【寄附金額：22,000円】

毎日の食卓に欠かせない食料品ほど、お得に手に入れて家計を浮かせたいところ。こちらは、熊本県甲佐市へのふるさと納税の返礼品としてもらえる「令和6年産新米『甲佐の輝き』精米20kg」。

熊本を代表する「ひのひかり」「森のくまさん」などをブレンドした複数原料米で、割れ米や欠け米、白いお米など、訳ありのお米が「家計応援米」として提供されています。一粒一粒、お米の香りや甘みを感じることができ、出荷日に合わせて精米しているため、新鮮な状態で手元に届くのも嬉しいポイント。購入者のレビューも「ふっくらとしたお米でとても気に入った」「配送の時期も選べて、20kgと量も多くて助かります」など、大好評のお礼品です。

第2位…… 訳あり 銀鮭 切身（宮城県気仙沼市）【寄附金額：12,000円】

「使いやすい切り身の鮭がどっさり入ってお得感がすごい」「スーパーで売ってるものより分厚く、食べ応えがある」といった口コミで、こちらも大好評の宮城県気仙沼市の「銀鮭の切身」約2kg。

独自の製法で熟成された、肉厚で旨みたっぷりの銀鮭で、脂のりがよく、ふっくらした身の凝縮した美味しさを堪能できます。

「訳あり」の理由は、大きさが不揃いのものや、色飛び、打ち身のものが一部入っているためで、味や品質は正規品と変わらないそう。ハラスやカマが入る場合があるとのことで、好きな人にはかなりラッキーですね♪

第1位……オホーツク海産ホタテ玉冷（北海道紋別市）【寄附金額：14,000円】

「さとふる」のふるさと納税お礼品の人気ランキングで、2019年以降、不動の1位をキープし続けている、超人気お礼品「オホーツク海産のホタテ玉冷」。殻から1つ1つ丁寧に外した貝柱だけを急速冷凍した生食用の帆立で、刺身、フライ、バター焼き、マリネなど、さまざまな料理に使えるスグレモノです。

稚貝（一年貝）を放流してから4年間、流氷や水温の低い荒波のなかでたくましく育つ、オホーツク産のホタテは、養殖モノより旨味が凝縮されていて、食感もよいそう。そんな大玉サイズのホタテが、1kg分（約41～50玉前後）入った、驚きの大容量。パッケージがチャック付きの袋のため、保存も便利なのも嬉しい！

「毎年この商品はお世話になってます。品質と味に大満足です」「粒も大きく、甘みもあってかなりクオリティの高い商品」と、その品質の高さにリピーターが続出しているのが、不動の人気の秘密のようです。

〇〇が初のTOP10入り！…「人気お礼品」全ランキングはコチラ

いかがだったでしょうか。ちなみに4位以下は以下の通り。注目したいのは、5位と6位。いずれも日用品である、「トイレットペーパー」と「ボックスティッシュ」がランクインしています。

実は今回、日用品が総合ランキングで初のTOP10入りを果たしました。2023年に「さとふる」が実施した「ふるさと納税利用実態アンケート」では、4割以上の寄付者が「お礼品選びに物価上昇の影響があった」と回答。ふるさと納税を通じて、地域の特産品を返礼品として選ぶ人が多い一方で、物価上昇が続く2024年上半期も、日常生活に役立つ“訳あり”のお礼品や日用品を、返礼品に選ぶ寄付者が多い実態が見えてきます。

今後も続くであろう物価の上昇に対して、こういった制度を上手く活用して、日常生活を賢く乗り切りたいものですね。

［参照］ 総務省　ふるさと納税に関する現況調査結果（令和5年度実施） 株式会社さとふる／ふるさと納税ポータルサイト「さとふる」調べ 『2024年上半期人気お礼品ランキング』