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年収600万円のサラリーマン、実は〈月13.6万円〉も得していた!?…「会社員は税金で損している」が勘違いといえる理由【税理士・公認会計士が解説】

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年8月14日 11時15分

年収600万円のサラリーマン、実は〈月13.6万円〉も得していた!?…「会社員は税金で損している」が勘違いといえる理由【税理士・公認会計士が解説】

(※写真はイメージです/PIXTA)

経費を自由に使えないサラリーマンは、個人事業主よりも損……そんな風に考える人もいるかもしれません。しかし、税理士法人グランサーズの共同代表で税理士・公認会計士の黒瀧泰介氏によると、会社員はむしろ“恵まれている”といいます。それはいったいなぜなのか、その理由とともに、会社員でも手軽にできる税金対策を紹介します。詳しくみていきましょう。

会社員は「給与所得控除」の恩恵を受けている

――サラリーマンって自由に経費を使えないし、個人事業主に比べると損ですよね。

黒瀧氏(以下、黒)「そんなことはありませんよ。むしろサラリーマンは恵まれているといえます」

――どうしてですか?

黒「それは『給与所得控除』があるからです。給与所得控除とは、会社員の“概算経費”のようなもので、会社から給与をもらう給与所得者が受けられる制度です。給与収入から、収入金額に応じた給与所得控除を差し引いた額が給与所得になります」

――なるほど。

黒「個人事業主の必要経費は、事業に関係するもののなかで実際に支払ったものしか認められません。これに対し、サラリーマンの必要経費にあたる給与所得控除は、実際に使ったかどうかは関係なく、年収に応じて自動的に金額が決まります。

たとえば、年収600万円の場合、給与所得控除は年間164万円、月額に直すと13万6,000円です。

<給与所得控除>

(600万円×20%+44万円=164万円

――なかなかの金額ですね。月に13万円も経費として使うというのはあまり考えられないですし、たしかにそう考えると、給与所得控除があるサラリーマンは恵まれているといえるかもしれません。

サラリーマンでも手軽にできる「2つ」の節税方法

――サラリーマンが取り組みやすい節税対策ってありますか?

黒「今回は手軽にできる、ふるさと納税と医療費控除の2つをご紹介します」

1.ふるさと納税

黒「ふるさと納税は、全国各地の自治体から寄付先を選んで寄付することで、寄付金控除を受けることができる制度です。

控除上限額の範囲内であれば、自己負担額の2,000円を除いた全額が控除の対象となり、所得税・住民税から控除されます。

会社員・公務員など確定申告が不要な方は「ワンストップ特例」を利用することで、確定申告をせずにふるさと納税を手軽に適用できます。この特例を利用した場合は、寄付した合計額から2,000円を差し引いた額がすべて住民税から控除されます」

――ふるさと納税が確定申告なしでできるというのは、簡単でいいですね。

サラリーマンでも手軽にできる節税方法、2つめは?

2.医療費控除

黒「医療費控除とは、その年のなかで実際に負担した医療費の合計額から10万円を差し引いた額が控除対象となる制度です。

<医療費控除の控除対象額>

「1年間に支払った医療費」-「保険金などの各種補てん金」-10万円

こちらは、自分だけでなく家族の医療費を10万円を超えて支払った場合も、一定額まで控除されます」

――家族を含めると、特に大きな病気にかからなくても10万円くらいかかってしまうこともありますから、これもありがたいですね。

黒「医療費控除で所得税の還付を受けるには、サラリーマンの方でも確定申告が必要になりますので、ご注意ください」

黒瀧 泰介

税理士法人グランサーズ共同代表/公認会計士・税理士

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