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すべて知っているつもりでした…月収32万円のサラリーマン夫、突然の交通事故死に傷心の妻、遺族年金の請求で知る「夫の驚愕過去」に号泣

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年7月27日 17時15分

すべて知っているつもりでした…月収32万円のサラリーマン夫、突然の交通事故死に傷心の妻、遺族年金の請求で知る「夫の驚愕過去」に号泣

(※写真はイメージです/PIXTA)

夫(妻)の万が一に備え、多くの人が生命保険に加入したり、預貯金をしたり。そんな自助努力のほか、公的保障として「遺族年金」が遺族の生活を支えてくれます。ただ遺族であれば無条件に支払われるかといえば、そういうわけではなく、なかには「遺族年金ゼロ」というケースも。そこで知る、驚きの真実とは?

夫(妻)が亡くなったらに備えて…「準備している」は73%

準備できる時間があったなら、家族が亡くなっても、その後、慌てることなく、スムーズにさまざまな手続きを行えるもの。ただ突然の訃報の場合は、そうはいきません。

初七日までには、葬儀をすませて、死亡届を提出。葬儀のあとには、さまざまな公的な手続き、税金まわりの手続き、相続まわりの手続きなど、悲しんでいる暇もないくらい、多くの手続きをこなさなければなりません。

サラリーマンの夫(享年40歳)を交通事故で亡くした、36歳の女性もそう。朝、いってらっしゃいと見送ったのが最後、「ご主人が交通事故に」と警察から電話があった後のことは、あまり記憶にないといいます。

呆然自失の状態のなか、ふと我に返り、「この先、どうやって暮らしていけばいいのか」と不安に襲われたという女性。子どもは未就学児が2人。月収32万円ほどだったという大黒柱の夫を失ったなか、この先、生活していけるのか……。

万が一の備えに関しては、「公的保障」と「自助努力」があります。公的保障は遺族年金、自助努力は生命保険や預貯金など。公益財団法人生命保険文化センター『2022(令和4)年度 生活保障に関する調査』によると、「死亡保障は公的保障充実志向か自助努力志向か」の問いに対して、「公的保障充実志向」は36.1%に対して、「自助努力志向」は54.6%。男女別にみていくと、「公的保障充実志向」は男性が39.2%に対して、女性は33.6%。年齢別では「公的保障充実志向」は女性40代で高く、「自助努力志向」は男女とも 30代と女性50代で高くなっています。

死亡保障に対する準備について尋ねると「準備している」は73.1%。その中身をみていくと「生命保険」が圧倒的で60.3%。続いて「預貯金」42.8%、「損害保険」12.6%、「有価証券」7.2%。

また亡くなった際に支払われる生命保険加入金額は全体平均で957万円、男性で1,373万円、女性で647万円。年齢別にみていくと30代男性では2,000万円超えでした。

【年齢別「生命保険加入金」平均額】

20代:1,001万円/751万円

30代:2,065万円/768万円

40代:1,883万円/807万円

50代:1,629万円/737万円

60代:1,071万円/507万円

※数値左より、男性/女性

遺族年金を請求して知る「遺族年金ゼロ円」という衝撃事実

女性の場合も、亡くなった夫の生命保険で、当面の生活には不安はなし。あとは公的保障となる遺族年金の手続きをきちんと済ませるだけです。

遺族年金には、国民年金に由来する「遺族基礎年金」と厚生年金に由来する「遺族厚生年金」の2種類があり、家族構成や収入、年齢などによって支給の有無が決まります。

女性の場合、18歳以下の子どもが2人いるので、まずは「遺族基礎年金」が受け取れます。さらに夫が厚生年金に加入するサラリーマンなので、「遺族厚生年金」も受け取れる可能性があります。

年金手帳など基礎年金番号を明らかにすることができる書類や、戸籍謄本など必要書類を揃えて、年金事務所で手続きを行います。死亡の原因が第三者行為の場合は、第三者行為事故状況届や交通事故証明または事故が確認できる書類などが必要になるので、事前に問合せてから揃えておくといいでしょう。

準備万端で年金事務所にいったという女性。夫を亡くした後は目が回る忙しさでしたが、これでやっと落ち着ける……そう思っていましたが、衝撃的な事実を知ることになります。

年金請求からおおぬね60日ほどで「年金証書・年金決定通知書」が日本年金機構から届き、その後、おおむね50日で初回受け取りとなります。ただ女性の場合、遺族年金の請求手続きを行った結果、「受け取れる遺族年金はゼロ円」ということが判明したのです。

遺族基礎年金がもらえないケースとして、「子の要件に合致しない」「生計維持が認められない」などがあります。また遺族厚生年金がもらえないケースとしては「生計維持が認められない」のほか、夫が遺族年金を受け取る場合は「年齢要件に該当しない」というケースも。

そして遺族基礎年金、遺族厚生年金、どちらにも共通するケースが「保険料納付期間が加入期間の3分の2以上なかった」というパターン。遺族年金は、死亡日の前日において、年金の保険料を納付した期間(免除期間含む)が国民年金加入期間の3分の2以上あることが必要です。

亡くなった夫の場合、13年強、国民年金保険料を払っていれば条件をクリアしたことになりますが、未納期間が7年ほどあればアウトということになります。

義弟から聞いた「20代の頃の夫」は、妻が知る「夫」とはかけ離れていた

後日、義弟から聞いた話。亡くなった夫がサラリーマンとして働きだしたのは30代になってから。

――兄は20代まで『やりたいことが見つからない』とフラフラしていましたよ。生活も苦しかったんじゃないかな。国民年金保険料も払っていなかったかも……

――30代になって『このままじゃいけない!』と一念発起してからは、見違えるようになったけど

女性が夫と出会ったのは、夫が32歳のとき。20代の頃、フラフラしていたとは思えないほど、真面目で誠実な姿が好印象だったといいます。あまり過去の話をするのは女性自身も嫌だったので、お互い、あまり出会う前の話はしてきませんでした。

――てっきり、夫は学校を卒業してから勤めていた会社でサラリーマンをしていたと思っていました

――夫のことは、すべてを知ったつもりでいました。亡くなってから、知ることもあるんですね

夫の新たな一面を、いまさら知る……何かの糸が切れたのか、女性は夫を突然亡くして、初めて号泣したといいます。

保険料の納付状況によっても、遺族年金がもらえるか、もらえないかを左右します。パートナーが過去、きちんと保険料を納めていたのか、把握しているでしょうか。年に1回、誕生月に「ねんきん定期便」が届き、それで過去の納付状況を知ることはできますが、果たして、パートナーのものも確認しているかどうか……万が一に備えるとき、夫婦お互いの年金保険料の納付状況も確認しておくと安心です。

[参照]

公益財団法人生命保険文化センター『2022(令和4)年度 生活保障に関する調査』

日本年金機構『遺族年金(受給要件・対象者・年金額)』

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