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絶対に来るなと言っただろ!「年金20万円」「150坪の邸宅」で1人暮らしの〈79歳・昔気質の父〉、娘と孫の訪問を断固拒否する「悲しい理由」

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年8月3日 10時15分

絶対に来るなと言っただろ!「年金20万円」「150坪の邸宅」で1人暮らしの〈79歳・昔気質の父〉、娘と孫の訪問を断固拒否する「悲しい理由」

(※写真はイメージです/PIXTA)

人は誰もが年をとるものですが、親が老いていくことを受け入れることができない、というケースは多いもの。また子どもたちに迷惑はかけられない、老いていく姿は見せたくない、という親も。そんな両者にとって、ベストな選択肢とは……。

10年で1.5倍に!65歳以上のおひとり様増加中

厚生労働省『令和5年国民生活基本調査』によると、2023年、1人暮らし世帯は1,849.5万世帯。そのうち、65歳以上のおひとり様世帯は855.3万世帯。男性が304.2万世帯、女性が551.1万世帯でした。年によって増減はあるものの、高齢者のおひとり様世帯は増加傾向にあります。

10年前の2013年、高齢者のおひとり様世帯は573万世帯。20年前の2003年は341万世帯、30年前は199.0万世帯でした。この10年で1.5倍、20年で2.5倍、30年で4.3倍にもなりました。

おひとり様の高齢者が多くなったのは、未婚率の上昇、離婚率の上昇、配偶者との死別後でも子どもと同居しないケースが増えていることなどが挙げられます。

【高齢者のおひとり様の推移】

1993年:199.0万世帯/39.1万世帯/159.9万世帯

-------------------------------------------------------------------

2003年:341.1万世帯/77.6万世帯/263.5万世帯

-------------------------------------------------------------------

2013年:573.0万世帯/165.9万世帯/407.1万世帯

-------------------------------------------------------------------

2018年:683.0万世帯/222.6万世帯/460.4万世帯

2019年:736.9万世帯/257.7万世帯/479.3万世帯

2021年:742.7万世帯/265.1万世帯/477.6万世帯

2022年:873.0万世帯/313.8万世帯/559.2万世帯

2023年:855.3万世帯/304.2万世帯/551.1万世帯

※数値は左より、男女合計/男性単独/女性単独

広い邸宅にひとり暮らしの父…

母が亡くなり、79歳の父が自宅(実家)でひとり暮らしを続けているという48歳の女性。実家には車で1時間ほどではあるものの、家事をしているイメージのない父がひとりで暮らしていけるものか……女性にとって不安しかなく、週1回、実家に通っているといいます。

女性の心配をよそに、意外と家事をしっかりとこなしている父親。「心配などしなくてもよい」「頻繁に来られては迷惑だ」と昔気質の父親は、わざと女性を遠ざけるようなことを言うことも。ただ女性は1枚上手で、必ず小学生の娘(孫)を連れていくようにしていたとか。

――娘(孫)にはデレデレなんで、父は

孫は目に入れても痛くないのか、会うたびにこづかいをくれる父親。その金額がいつも予想を超えているので、「いいよ、そんなに」と言っても聞かず。

――月に20万円ほど年金をもらっているけど、使い道もないから

なんとも羨ましいことをいう父親。一方で、「それなら、この家を直せばいいのに……」と、心底思うと女性。曽祖父母の代からの家は広さ150坪超。邸宅といえるような規模で、しかも無駄に広い庭も。これらを維持するだけでも大変です。さらに階段は驚くほど急で、段差も多く、高齢者がひとり暮らしするには難ありと言わざるを得ません。

「家をリフォームするか、私たちと一緒に住まない?」と提案しても「いつまで生きられるか分からないのに、リフォームなんてもったいないことできるか」「気を遣いながら暮らすのはごめんだ」とすべてNG。「こうなったら、テコでも動かない」と、これ以上言うことはなかったといいます。

そんなある日、父が自宅で転倒し骨折、そして入院。退院はできたものの、以前のようにスムーズに移動することは難しく、できれば人の手を借りたほうが……という状態になったとか。

厚生労働省『令和4年国民生活基本調査』によると、介護が必要となった主な原因の第1位は「認知症」で16.6%。続いて「脳卒中」が16.1%、「骨折・転倒」が13.9%と続きます。高齢者が骨折すると、完全に元通りになるとは限りません。骨折を機に杖やシルバーカーを使うようになるのは、よくあるパターンです。

父親の場合、「人の手を借りなくても生きていける」と、入院前とスタンスは変わらなかったとか。しかし、さらに父親に変化があったのは、退院からしばらく経ってから。

突然、娘と孫を拒絶!父親の身に何が起こったのか?

――絶対に、勝手に家に来るな

――どうしても用事があるなら、前日までに連絡をよこせ

理由を聞いても「イヤなものはイヤなんだ」を繰り返すばかり。そうなると仕方がありません。モヤモヤする気持ちはあるものの、女性が実家に行くのは1ヵ月に1回程度、しかも事前に連絡を入れてから、となったそうです。

事件が起きたのは、不思議なルールができてからしばらく経ってから。実家の近くに用事があり、そこで手にしたお菓子を父親にもお裾分けしよう、と一緒にいた娘(孫)と盛り上がったときのこと。前日ではないものの、事前に電話をしたらいいだろうと、連絡をした女性。

――5分くらいで行ける距離にいるから

そんな女性に対し、父親は激昂。

――前の日には連絡しろと言っただろう!

そんなに怒らなくても……。カチンと来たという女性。「お菓子置いて帰るだけだから行くね」と電話を切り、5分後には実家に。ガラリと玄関の扉を開けると、そこには転倒したのか、横たわる父の姿。

――お父さん!

父親は顔を真っ赤にして、何かを隠すようにしています。それは、大人用のおむつでした。何か見てはいけないものを見てしまったと感じたといいます。

話を聞いたところ、以前のように歩行が難しくなったことで、ある日、トイレに間に合わず粗相をしてしまったとか。この経験から、大人用のおむつを使用するようになったといいます。人は老いれば、誰もがそうなる状況ではあるものの、「そんなみっともないこと、娘や孫に知られなくなかった」というのです。突然の訪問を拒絶していたのは、普段、使いやすいように見えるところに置いてあるおむつを隠すため。また通常のごみ袋とは別に入れてある、使用済みのおむつも隠さないといけません。急いで隠そうとしましたが、歩行が不自由では短時間で隠すことはできず。焦っているうちにつまづいてしまい、そこに女性はやってきたという顛末。

――そんな、みっともないなんて……

改めて親の老いを突き付けられたことに加え、父の必死な思いを知り、戸惑い、そして泣けてきたという女性。株式会社ダスキンが行った『「親のいま」に関する親子2世代の意識調査』によると、「自分の親の老いに向き合えていますか?」の問いに対して、「向き合えていない」が38.4%。4割近くの人が、親の老いを頭では理解していても気持ちが追いついていないといいます。

女性の後日談。介護が必要なレベルになっている父親。しかし家族の手を借りるのは絶対イヤだし、見られたくもない、というスタンスは変わらず。施設への入所も視野に検討しているといいます。

[参照]

厚生労働省『令和5年国民生活基本調査』

厚生労働省『令和4年国民生活基本調査』

株式会社ダスキン『「親のいま」に関する親子2世代の意識調査』

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