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「学問が私を不幸にしたことはございませぬ」紫式部となっていくまひろ…父・為時の思いとは?【岸谷五朗に聞く】

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年8月4日 21時15分

「学問が私を不幸にしたことはございませぬ」紫式部となっていくまひろ…父・為時の思いとは?【岸谷五朗に聞く】

NHK提供

俳優の吉高由里子さんが主演する大河ドラマ『光る君へ』(NHK総合・午後8時)の第30回「つながる言の葉」が8月4日(日)に放送され、出演者の撮影現場からのコメントが聞ける「君かたり」が公式サイト内で更新された。今回は、まひろの父・藤原為時(ふじわらのためとき)を演じる岸谷五朗さんのコメントを紹介する。(※読みやすいようにコメントを一部編集・修正しております)

孫・賢子の前では「とにかくとっても優しく」なれる

――為時から見たまひろと賢子

今までの役の中で、おじいちゃん、じいじの役って実は初めてで、俺もどういう思いになるんだろうって実はすごく興味があって。小さい賢子ちゃんが現れたりするときに、とにかくとっても優しくなれるんですよね、おじいちゃんって。まひろに言ってきた厳しいことや、惟規に言ってきた厳しいことを全部排除して、別人のようにただひたすらかわいがるという、これがやっぱりおじいちゃんなんだなっていう……。

それで特別まひろが(賢子に)厳しくしている部分の、その大きなバックボーンには、学問というもののすばらしさを、まひろは知ってしまっているということ。その学問のすばらしさを知っているから、それは絶対に子どもには伝授しなきゃいけない。イコール厳しくなっていく。自分が勉強してこなかったから「しまった……」みたいな、そういう思いをさせないから勉強をさせる、っていうパターンももちろんあると思うんですけど。

それは共通して両者に言えることは、子どもを愛しているから。まひろの場合は、文学のすばらしさを知っているがためにイライラしながら教えていくというタイプでしょうかね。その気持ちもとってもよくわかります。

為時はもう「まひろ」についていけない!?

――まひろのことば「学問が私を不幸にしたことはございませぬ」について

「学問が私を不幸にしたことはない」というのは、言うなれば為時にとってはものすごい誉めことばなんですよね。自分が学問の世界にいて、それをいつの間にか伝授してしまっていて、そこにのめり込むまひろがいて。でもそれで不幸だと思ったことはない。

それはイコール為時にとっては、本当に親孝行なことばであって、うれしいことばであって、でも家族を築くとかいうことに関して、まだまひろにやらせてあげられていないことは、たぶんいっぱいあって。そこに関しては、為時自身は学問に集中させたこと、文学の世界に集中させたことを、おそらく後悔していると思うんですね。

でもまひろは、これからこの作品、紫式部へとなっていく。グーッと坂道を上がっていくまひろの物語としては、そんなことに目もくれず、「学問が私を不幸にしたことはない」と言い切れる、ますますのめり込んでいく紫式部になっていくと。だから、もうお父さんちょっとついていけないです(笑)。「ごめんね」っていう気持ちだけですね。

『光る君へ』

『光る君へ』は、平安時代中期の貴族社会を舞台に、千年の時を超えるベストセラー『源氏物語』を書き上げた紫式部(まひろ)が主人公。のちの紫式部であるまひろが、藤原道長への思い、そして秘めた情熱とたぐいまれな想像力で「光源氏=光る君」のストーリーを紡いでゆく姿を描く。脚本を手掛けるのは、『セカンドバージン』や『知らなくていいコト』『恋する母たち』などで知られる大石静さんで、今回が2度目の大河ドラマ執筆となる。

THE GOLD 60編集部

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