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搾取ビジネスに騙されない!決断を急がず「相手のバックボーン」をしっかり調べよう

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年8月13日 11時0分

搾取ビジネスに騙されない!決断を急がず「相手のバックボーン」をしっかり調べよう

(※写真はイメージです/PIXTA)

誰だって搾取ビジネスに騙されたくはないですよね。行政書士の服部真和氏は著書『できる社長のお金の守り方 オイシイ話はなぜ稼げないのか』で搾取ビジネスの具体例を取り上げています。一体どんなものがあるのか、本書から紹介します。

なぜ二次被害、三次被害にあってしまうのか?

どうして、いとも簡単に二次被害、三次被害にあってしまうのでしょうか? 念のために書きますが、わざわざ二次被害にあう特殊な例を取り上げるわけではありません。搾取被害にあうと、一度ならず、たいてい二度、三度と同じ被害にあってしまうのです。

たとえば、典型的な搾取ビジネス「パチンコ必勝法」。これは、ある雑誌に掲載されている「必ず儲かる」と謳ったパチンコの必勝法や、スロット攻略の機械なりを売りつけるものです。もちろん、これを購入したからといって勝てるはずもありません。

被害にあった人に対して、今度は「購入代金を取り戻させる」という自称・専門家が現れます(正しくは、被害者がそこに行きつくように、情報操作で誘導されるのですが)。ワラをもすがる思いで、被害者は専門家に依頼し、着手金と成功報酬を支払います。ですが、取り戻せるのは全額ではなく、一部だけです。一方で「全額被害で終わらずよかった」と、被害者はこれで一応は収まります。

しかし、このパチンコ必勝法の業者と専門家は、リストを共有している提携関係です。このように被害者は、二重にお金をむしり取られてしまうのです……。例をあげだしたらキリがありませんが、ブレスレット、水素水、セミナー商法、ネット広告(情報商材)など、どんなケースでも同じです。仲間内で「ターゲットを囲い込む(紹介し合う)」ことが常套手段となっています。

「自分たちの都合が悪いから」決断を急がせる

二次被害、三次被害にあうのはもちろん、そもそも最初に搾取ビジネスの被害にあうのも、明確な理由がいくつかあります。なかでも、最重要なものとしてお伝えしたいのは「決断は急がない」ことです。

福本信行さんの名作『賭博黙示録カイジ』というマンガに、次のような名言が出てくる場面があります(講談社/第7巻)。「世間はおまえらの母親ではない! おまえらクズの決心をいつまでも待ってはくれない! 一生迷ってろ! そして失い続けるんだ……貴重な機会(チャンス)を!」

意外にも、このセリフが刺さるという人がかなりいます。しかし、ご存じの方も多いと思いますが、このセリフを言っているのは典型的な「搾取型」の利根川幸雄というキャラクターです。このセリフに感化されて行動した若者たちは(主人公のカイジ以外)全員死んでしまいます。

僕は『賭博黙示録カイジ』という作品自体は大好きですが、しかし言い切ってしまうと「決断は遅くていい」のです。決断を急かして「貴重な機会(チャンス)」に飛びつかせようとする輩には、必ず急かさないといけない理由があります。

まず、じっくり考えられてしまうと、自分たちの「論理的な飛躍」や「矛盾」に気づかれてしまいます。さらに恐れるのは「調べられること」です。ですから「違和感を覚えた場合」は、必ず徹底的に裏を取るべきです。

一歩進めて、肩書だけではなく、相手のこれまでの活動、実績、経緯など、じっくり調べることです。場合によっては「ターゲットを囲い込む」仲間関係が見つかることもあります。さらに、商品、サービスに関する実績がハリボテだったり、過去はまったく脈絡もないビジネスをしていたりする人も、往々にして見つかったりします。

インターネット黎明時代に、何の実績もない輩がSEOコンサルタントを名乗っていたケースは多々あります。ほかにも、不動産業者が民泊コンサルタントを、普通の営業マンが営業カウンセラーを、単なる保険屋さんが相続カウンセラーを乗ったりすることもあるでしょう。

こういった実情を、しっかり「裏取り」する必要があります。もちろん、多様性の時代、一人の人間が複数の顔を持つ可能性はあります。それ自体をことさら否定する意図はありませんが、まず大事なのは、その人の「バックボーン(背景)」をしっかりと押さえた上で、違和感がないかです。

次に、金額が相場から見て妥当か、最後に「キャッシュポイント(利益確定)」に都合がいいから「ニワカ専門家」を称していないか、この3点は必ず確認しましょう。

まっとうな「プロデューサー」は簡単にわかる

また、一貫性のある研鑽の跡が見られるかも大事です。ようは「軸がブレていないか」をチェックしてください。「コンサルタント」「カウンセラー」「プロデューサー」などをネガティブに表現してしまっていますが、もちろん大多数の人はまっとうにお仕事をされています。

たとえば、僕の信頼しているある人も「プロデューサー」の肩書です。その人は近年、生成AIに関する講演や書籍の発売をし、一方で出版したい人を応援する大規模なイベントも運営しています。ここまで本書を読んだ方だと、警戒対象と誤解する方もいるでしょう。

ですが、その人はバックボーンとして、きちんとした企業で組織体制構築の実績をお持ちです。現在も多くの企業で、研修事業を実施している人材プロデューサーです。また、生成AIの知識を売ること自体が、キャッシュポイント(利益確定)になっていません。生成AIを人の能力育成に、どのように活かすかを説いているわけです。

会社もしっかり公表していて、企業理念が「人の最大限の可能性に貢献する」となっています。これは一貫した実績であり、一貫した理念があります。出版を応援するイベントも同様で企業理念に沿った活動です。

搾取を目的にしたビジネスには、こういった一貫性がありません。「軸がブレまくっている」ケースばかりです。「餅は餅屋」ということわざがありますが、警戒すべきビジネスの場合は「昨日は漁師だが今日は餅屋」なのです。とにかく、搾取をしようとする輩は、決断を延ばされて冷静に調べられるのを恐れます。  

服部真和

行政書士

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