1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

考えがまとまらないときはどうすればいい?外へ出て歩くと突破口が見つかるワケ

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年8月11日 11時0分

考えがまとまらないときはどうすればいい?外へ出て歩くと突破口が見つかるワケ

(※写真はイメージです/PIXTA)

どうすれば仕事がうまくいくのでしょうか? 女性起業家の田尻紋子氏は、著書『人生が180度変わる思考術 マーケティング脳で考えればうまくいく』で「マーケティング脳で考えるとよい」と言っています。一体どんなものでしょうか? 具体的なシチュエーションごとにご紹介します。

【シチュエーション】

明日の会議までに企画を考えなければならないが、うまくまとまらない。

マーケティング脳がない人:机にかじりつき企画が思い浮かぶまで粘る。

マーケティング脳がある人:いったん考えるのをやめて外へ出て歩く。

考えがまとまらないときは、とにかく歩く

「考え続ける」ための方法として「紙に書き出す」ことをおすすめしました。ここでは、結果を出すことにつながる方法を他に二つ紹介しましょう。一つは、「歩く」ことです。これも「紙に書き出す」のと同様に、いまからでも簡単に取り組めますね。

仕事や人間関係のことでモヤモヤしたり、問題の解決法がわからなかったりするときは、とにかく外へ出て歩いてみると、頭がすっきりして突破口が見つかります。歩くことによって、散らかった頭のなかが自然と整理されていくことがあります。「考えるべきこと」と「考えるべきでないこと」が区別でき、物事の優先順位が見えてくるはずです。

ただ歩くだけでも十分効果がありますが、息が切れる手前の心地よい速さで歩くのが良いと聞き、私も実践しています。ウォーキングなどの運動をすると、ドーパミンや、気分の高揚をつかさどるβ‐エンドルフィンが脳内に分泌されます。ドーパミンが日常的に分泌されていると、発想力や感情が豊かになるといわれています。また、β‐エンドルフィンの働きにより精神的な緊張も和らぐそうです。

たしかに、実際に歩いていると気分が晴れていくのを感じます。歩いているうちに、本当は問題が解決していなくても、なぜか「なんとかなるはず」と前向きな気持ちになってきます。前向きな気持ちになれば、行動しようとする気持ちもわいてきますから、結果的に問題解決へつながっていくわけです。

〝ビタミン〟と〝麻薬〟でストレスを解消する

気分がうまく晴れないと思考もまとまりません。そんなときは、自分なりのストレス解消法を実践しましょう。これがもう一つの「考え続ける」ための方法です。ただし、ストレス解消法には「ビタミン的」と「麻薬的」な方法の2種類ある点に注意が必要です。

ビタミン的な方法とは、たとえば運動やヨガ・瞑想などです。これらには即効性がありません。実践したからといってすぐに劇的な効果が得られるわけではなく、習慣として継続しているうちに効果が表れてきます。一方、麻薬的な方法は、飲酒や買い物・ギャンブルなどのことです。「ストレス解消法」と聞いてあなたはこちらのほうを思い浮かべたかもしれません。

こちらの方法を実践すれば、すぐに気分が良くなるかもしれませんが、過剰に行えば心身や金銭面に悪影響を及ぼします。麻薬的な方法が全面的にダメというわけではありません。ビタミン的な方法だけではストレスが解消されず、仕事や生活が円滑に進まない恐れもあります。ただ、長い目で見ると、ビタミン的な方法のほうが効果が大きいと感じます。

ビタミン的な方法を基本としながら、あくまでも補助として麻薬的なストレス解消法を取り入れるのが良いでしょう。仕事や人間関係で壁にぶつかり、「前向きにならなくちゃ」と思っても、自分の意志だけではどうにもならないものです。そのようなときは、歩いたりヨガをしたりして体を動かすなど、基本的にはビタミン的な継続可能な方法でストレスを発散しましょう。

即効性があり強力なストレス解消法は毎日だと効果がなくなってしまいますから、どうしても頑張りたい大切な機会に有効に使うと良いでしょう。「思考」と「心身」は連動していますから、「思考」を整えるには、「心身」を整えることが重要なのです。

【アドバイス】

カラダを動かせば止まっていたアタマが動きます

【シチュエーション】

上司から頼まれた書類が期日までに仕上がりそうもない。

マーケティング脳がない人:「期日を延ばしてもらおう」と安易に考える。

マーケティング脳がある人:真の解決策はないか問題を深掘りする。

トヨタの「なぜなぜ分析」とは?

あなたは「なぜなぜ分析」をご存じでしょうか。日本を代表する自動車メーカー・トヨタが、問題解決の方法として取り入れている思考法です。たとえば、製造プロセスで問題が生じたとします。原因を調べてみると、機械の操作ミスであることがわかりました。

では、問題の解決策として「操作ミスをしないようマニュアルを見直す」と考えるのが正しいのでしょうか。「なぜなぜ分析」では、解決策が見つかったとしても、そこからさらに深掘りしていきます。「機械の操作をミスした。それはなぜ?」と問いかけ、「操作したスタッフが疲労していた」ことがわかったりするのです。

それでも分析を終わらせず、再び「スタッフが疲れていた。それはなぜ?」と問いかけます。すると、「人材不足によってスタッフに負担がかかっていた」「無理なスケジュールで作業することを強いたために焦ってしまった」といった状況が見つかったりします。

つまり、問題の本当の解決策は「人材不足の解消」「適切なスケジュール管理」などになります。「なぜなぜ分析」をせず、「マニュアルを見直す」ことが解決策だと考えてしまっていたら、同じ問題が生じるかもしれません。ちなみに、トヨタでは「なぜ?」を5回くりかえすそうです。

「なぜなぜ分析」を習慣化する方法

仕事で解決策がなかなか見つからないときは、あなたも「なぜなぜ分析」をやってみることをおすすめします。たとえば、「上司から頼まれた書類が期日までに仕上がりそうもない」という問題があったとします。「なぜなぜ分析」をしてみると……

(1)「それはなぜ?」→「作成に時間がかかる要素が含まれているから」

(2)「(1)になるのはなぜ?」→「試行錯誤をくりかえす必要があるから」

(3)「(2)になるのはなぜ?」→「上司が書類の完成イメージをどう考えているかわからないから」

(4)「(3)になるのはなぜ?」→「上司と完成イメージを共有していないから」

(5)「(4)になるのはなぜ?」→「仕事を頼まれたとき、しっかりとたしかめなかったから」

このように「それはなぜ?」をくりかえしたことで、解決策は「上司と完成イメージを共有する」ことだとわかるようになりました。とはいえ、「なぜなぜ分析」ですぐに解決策が見つかるとはかぎりません。そこでおすすめしたいのが、「◯◯できない」と、直面している問題と「それはなぜ?」という問いかけを紙に書いて、普段使っているノートや目につくところに貼っておくことです。私もこの方法を教えてもらい実践したら、大変役に立ちました。

たとえば「いつも遅刻して間に合わない。それはなぜ?」「目標をいつまでも達成できない。それはなぜ?」など、日常の問題からビジネスの問題まで、何でもOKです。紙を目にするたびに自然と解決策を考えようとしますし、他人に紙を見られると恥ずかしいので、早く解決策を見つけてはがしたくなります。

こうしたプレッシャーによって日ごろから頭を使い続けるようになるわけです。別の悩みや問題が生じたら、同じように紙に書いて手帳に貼り、思考を止めないようにします。これをくりかえすうちに、あらゆる局面で「それはなぜ?」と考える習慣が身につくはずです。

そうなれば、紙に書いて貼らなくても、自分でも無意識のうちに「なぜなぜ分析」を行えるようになるでしょう。結果として、問題や違和感を放置せず、課題に対して常に改善を心がけるマインドが身につくはずです。

【アドバイス】

アタマを使い続けるしくみをつくりましょう  

田尻紋子

女性起業家

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください