同僚がLINEを既読無視!デキないビジネスマン「嫌われているのかな?」に対し、デキるビジネスマンの捉え方は?
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年8月12日 11時0分
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(※写真はイメージです/PIXTA)
どうすれば仕事がうまくいくのでしょうか? 女性起業家の田尻紋子氏は、著書『人生が180度変わる思考術 マーケティング脳で考えればうまくいく』で「マーケティング脳で考えるとよい」と言っています。一体どんなものでしょうか? 具体的なシチュエーションごとにご紹介します。
【シチュエーション】
同僚にLINEでメッセージを送ったが、既読無視されてしまった……。
マーケティング脳がない人:「自分は嫌われている……」と思い悩む。
マーケティング脳がある人:「忙しいのかな」と気長に返信を待つ。
「事実」と「解釈」を分けて考える
たとえば、LINEで仕事の連絡をしたけれど、既読がついているのになかなか返信が来ないとします。こんなとき、あなたはどんなふうに考えますか? 「昨日、ちょっと言い争いになったから嫌われてしまったのかも……」などと思い悩んでしまうのは、マーケティング脳が働いていない証拠です。
自己肯定感が低かったり、物事を客観的に見る習慣がなかったりすると、必要以上に自分に責任を負わせたり、原因を自分に求めたりして、このように考えてしまうのです。マーケティング脳がある人ならば次のように考えます。
「連絡したけど返信がない」「事実」としてはっきりしているのはそれだけです。同僚があなたのことをどう思っているのかは、この「事実」からはわかりません。つまり、「嫌われてしまったのかも」というのは、あなたの勝手な「解釈」にすぎないのです。
同僚が返信してくれないのは、「返信する暇がないほど忙しい」といった理由が考えられますよね。でも、本当の理由はわからないわけですから、気長に返信を待てば良いですし、急用なら電話をしてみれば良いのです。このように、マーケティング脳を身につけるには、「事実」と「解釈」を区別し、両者をしっかり分けて考えることが重要です。
「相手の問題」と「自分の問題」も区別する
別の例を挙げてみます。オフィスで上司からこんなふうに言われたとします。「君は話すのが遅くてイライラする」これは、実際に私がかつての上司から言われた言葉です。他にも「あなたは何も考えていないね」「よくここまで生きてこられたね」などと、その上司には人格を否定するようなことを言われたことがあります。
読者のなかにも、相手から感情的な言動をされた体験をしたことがある人がいるのではないでしょうか。きっと嫌な思いをされたことでしょう。でも、自分を責めないでください。もしかしたら、その上司はどこかで嫌な思いをして、その不満を私にぶつけていたのかもしれません。あなたに感情的な言葉を放った人も、そういった情状酌量できる部分があるかもしれません。
でも、それは私やあなたではなく、相手の問題だといえます。さきほどの話であれば、「話すのが遅い」というのは「事実」だったのでしょう。もう少し踏み込んで考えるなら、内容を要領良く話せておらず、それが「遅い」と感じられたのかもしれません。だとしたら、素直に受け入れて、もう少し簡潔に伝える工夫をしたり、話をする前にメモを用意したりして淡々と改善していけば良いでしょう。
でも、「イライラする」のは、あくまで相手の感情の問題です。誰しも、自分の感情は自分で処理する必要があり、他人になんとかしてもらおうと押しつけるのは良いことではありません。つまり、言われたほうの努力で解決できる問題ではないのです。
先ほどの「LINEの返信が返ってこない」という例でも、万が一、本当にあなたを嫌って返信をしないのであれば、それは公私混同をする本人の問題ですから、あなたが他人の感情に責任を感じる必要はありません。解決をする当事者は、あなたではなくて相手なので、あなたに非がなければ無理に付き合うことはないでしょう。このように、「事実」と「解釈」を分けるのと同様に、「相手の問題」と「自分の問題」を分けることもマーケティング脳の働きなのです。
マーケティング脳を持っていれば、相手から理不尽な文句を言われても、「あなたはそう感じるんですね」と、ニュートラルな気持ちで振る舞うことができます。時間にも心の余裕にもかぎりがあります。他人の言動に振り回されてそれらを無駄にしないためにも、マーケティング脳で「いま、自分が力を注ぐべきことは何か」ということを見極めましょう。
【アドバイス】
余計な事柄に気をもまないようにしましょう
【シチュエーション】
金額の大きい商談。取引先の反応も良く手応えを感じたが、成約には至らなかった。
マーケティング脳がない人:「うまくやったはずなのに」と結果とのギャップに落ち込む。
マーケティング脳がある人:「失敗するのは当たり前」と原因を分析し、次回に活かす。
テストの点数が良かった人ほど落とし穴にはまる
あなたは学校で優等生でしたか? テストの成績は80点以上? それとも赤点ばかり? 中高生であれば、高い点数の答案を返されたら自分を誇らしいと思うでしょう。反対に、低い点数だったら恥ずかしいと思うかもしれません。私の感覚では、「会社の仕事で成果を上げたい」「起業してビジネスを成功させたい」と思うような人は、学校では優等生だった人が多いような気がします。
実はそこに落とし穴があります。「低い点数をとるのは悪いこと」という学校での感覚が抜けず、ビジネスで〝高得点〟をとれないと恥ずかしいと思ってしまうのです。思うだけならまだしも、「自分はダメだ」と考えて、やる気をなくしたり、ビジネスをやめたりしてしまう人もいます。ビジネスで成果を出すためには、妙なプライドは捨てましょう。「恥をかきたくない」という思いはビジネスでは障害になります。
ビジネスでは低い点数は当たり前
なぜ低い点数をとると恥ずかしいのか。それは、いまの自分の実力が合格点にあると思い込んでいるからです。自分は90点を取れると思っているから、30点の結果が出ると、その落差にショックを受けてしまうのです。しかし、ビジネスでは、最初は低い点数でも良いのです。
むしろそれが当たり前。そこからいかに点数を積み上げていくかを考えることで成果につながっていきます。たとえば、あなたが営業に出かけたとして、思うような成果を上げられなかったとします。つまり、低い点数の〝答案〟が返ってきたわけです。だからといって、落ち込んだり、「自分は営業に向いていない」などと気に病んだりする必要はありません。
先輩に相談すると、「表情が硬いな。『俺はトップセールスマンだぞ』という顔で臨めば良い」などとアドバイスをしてくれるかもしれません。アドバイスを素直に受け入れて実践し、少しずつ改善していけば、点数も上がっていくはずです。
マーケティング脳を身につけている人は、自分の感情に振り回されません。悪い〝答案〟を突きつけられて嫌な気持ちになってしまうのは自然なことです。しかし、そこで行動を止めてはいけません。自分の「感情」と、客観的な「事実」はしっかりと区別しましょう。
【アドバイス】
ビジネスは赤点をとるところからがスタートライン
田尻紋子
女性起業家
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