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60代からのキャリアは“細く・長く・複線化”をコンセプトに「収入源のマルチ化」と「社会との接点の確保」を進めよう【プロが解説】

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年8月7日 11時45分

60代からのキャリアは“細く・長く・複線化”をコンセプトに「収入源のマルチ化」と「社会との接点の確保」を進めよう【プロが解説】

(※写真はイメージです/PIXTA)

60代になったらキャリアも終盤というのは、もはや昔の話。今や65~69歳の半分が働く時代になっています。ただし、60代からのセカンドキャリアは50代までと考え方を少し変える必要があるといいます。本記事では、キャリアのプロである木村勝氏による著書『会社を辞めたいと思った時に読む セカンドキャリアの見つけ方』(ビジネス教育出版社)から一部抜粋し、60代からのセカンドキャリアについてご紹介していきます。

60代からのセカンドキャリアは「細く・長く・複線化」が基本

60代からのセカンドキャリアは、「細く・長く・複線化」が基本コンセプトです。決して「ここで博打を打って一旗あげよう」などと考えてはいけません。退職金を全額つぎ込むようなセカンドキャリアは60代にとってはタブーです。「高さ」ではなく、「面積」で収支を取ることを考えます。

もう1つの60代からのセカンドキャリア推進の基本コンセプトは、「複線化」です。何も内容や仕事先を1つに絞る必要はありません。また、1つの働き方にこだわる必要もなく、業務内容やお客様のニーズにマッチした働き方を選択すればいいのです。

筆者のケースですが、人事業務を個人事業主とサポートさせていただく際には、業務委託契約を結んで働きます。日数限定でパートタイム的に働く際には、非常勤のパートタイマーとして雇用契約を結んで働いています。状況に応じて仕事の形態を選べばよく、何も独立したから必ず業務委託契約や請負契約で働かなければならないなどと硬直的に考える必要はないのです。

長年、正規雇用フルタイムで会社勤めをしていると複数の会社で働くことはできないという感覚を持ちがちですが、これは長年会社の兼業禁止規定が頭に染みついているからです。

60代からのセカンドキャリアでは、3つのマルチ化「①経験・知識・スキルのマルチ化、②人脈のマルチ化、③収入源のマルチ化」のうち、特に③の「収入源のマルチ化」を意識して推進していきます。

小さな仕事を数多くこなすことで収入源も分散化され、時に経過とともにそこから枝葉のようにネットワークも広がります。初めはどうしても低空飛行ですが、続けていくことで徐々に収入も積みあがっていきます。

自分の得意なこと・自分がやりたいことを優先しよう

60代からのセカンドキャリアでは、イヤなこと、苦手なことをやる必要は全くありません。60代からのセカンドキャリアの方向性は、「他の人より苦にならないこと」や「他の人より短い時間でやれること」を中心に考えていきます。

ユニーク・セーリング・プロポジション(USP)という言葉をご存じでしょうか。直訳すると「個性的で、売り込みのできる、提案・主張」になりますが、セカンドキャリアで言えば、あなたが今まで「一番時間をかけてきたもの」「一番お金を投じてきたもの」を何かを考えることで見えてきます。

また、取り組んでいて「あっという間に時間が過ぎること」もセカンドキャリアの方向性のヒントになります。60代からのセカンドキャリアでは、活動範囲を企業だけでなく自身の住む地域へシフトしていくこともご検討ください。

地域活動には、以前は60歳が参加開始のポイントになっていましたが、年金支給の65歳化とそれに対応する高年齢者雇用安定法による65歳雇用義務化により、地域デビューの時期がどんどん遅くなってきています。

筆者もサラリーマンを辞めてから地域活動に参加するようになりましたが、「65歳になって会社との契約も終了した、これからは暇つぶしに地域活動にでも参加してみるか」と重い腰をあげても少し遅い感じがします。

あなたが会社生活中心で地域活動など目もくれなかった間に、ボランティア的にPTA活動や子ども会活動に積極的に参加しているサラリーマンが実はいます。もしかすると会社では必殺仕事人の中村主水のように昼行燈と呼ばれているかもしれませんが、いつの間にか地域の長老、あなたの奥様、地元の自営業者などと会社や役職など一切関係のないコミュニティをすでに形成している方がいらっしゃいます。

地域活動デビューの最も手っ取り早い方法は、少しでも早くから地域活動に参加することです。いくら大企業の元役員と言っても地域活動には肩書は必要ありません。参加年数の長さがモノをいうのです。

認知症の原因は、人とのコミュニケーション不足だと言われています。65歳で再雇用期間の終了ともに社会との接点が切れ、自宅に閉じこもりでは認知症への道まっしぐらです。

木村 勝 行政書士 リスタートサポート木村勝事務所 代表

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