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お金、請求していいですか?年金17万円「83歳父」の介護のために「49歳長女」が〈片道1時間半〉×〈週3〉で実家通い…感謝の言葉も一切なしに立腹

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年8月14日 10時15分

お金、請求していいですか?年金17万円「83歳父」の介護のために「49歳長女」が〈片道1時間半〉×〈週3〉で実家通い…感謝の言葉も一切なしに立腹

(※写真はイメージです/PIXTA)

いつかは直面する「親の介護」。最後の親孝行として献身的に支える人も多いでしょう。一方で、重い介護負担にくじけそうなことも珍しくありません。さらに介護がきっかけで親子関係がこじれることもあるようです。

親の介護…近くに住む「長女」の私がやるべきですか?

実家でひとり暮らしの父(83歳)の介護をする、久保田孝子さん(仮名・49歳)。沸々とした怒りをあらわにします。

――実家まで片道車で1時間半。それを週3回。そこまでやって「ありがとう」の言葉もない

――当たり前だと思っているのなら大間違い

――ガソリン代も高いんだから。お金を請求していいですか?

家族は他に5つ上の兄と1つ下の妹がいますが、どちらも飛行機で来るような距離に住んでいます。父親は転倒・骨折→入院することになりましたが、リハビリが功を奏し退院。しかし、人の支えがないと歩行が困難になり、要介護認定。一人暮らしに不安が残るなか、施設に入るか、在宅介護にするか、二択でしたが、父親の強い希望で在宅介護になったといいます。ただ介護業者につきっきりで面倒をみてもらうのは、年金17万円程度の父親には経済的に無理。そこで、週3回程度、孝子さんが実家に行き、介護するようになったのだといいます。

国立社会保障・人口問題研究所『第7回全国家庭動向調査』によると、妻方・夫方の いずれか「母親」については、家事や子育てのサポートをしてくれる存在であることから、調査年度によって多少の幅があるにせよ、「60分未満」が7割。一方、「妻の父親」については「60分未満」が5割強と、母親と比べて物理的な距離が生じているケースが多いようです。

誰が親の介護を誰が担うのか――。そんな難題に対し、子ども等全員が現実的に通えない距離にいるのであれば、全面的にプロにお任せするしかありません。ただその場合、ネックになるのは費用。介護度があがればあがるほど費用はかさみ、在宅介護を継続させるのは……となるでしょう。そのような事情からか、誰かひとりでも何とか通えそうな距離にいるのであれば、その人に介護負担が集中してしまうのも、仕方がないことかもしれません。

介護費用は、施設なら月12.2万円、在宅なら4.8万円

厚生労働省『令和4年国民生活基礎調査』によると、要介護者と主な介護者との関係においては、同居の家族が45.9%、別居の家族等が11.8%、事業者が15.7%。また主な介護者が別居の家族等の場合、主な介護者が男性なのは26.0%、女性は71.7%。圧倒的に女性が介護の負担を被るケースが多いようです。「家事は女性の仕事」という考えは根強いもの。その延長線にある介護もまた「女性の仕事」と押しつけられるケースは珍しくないのではないでしょうか。

孝子さんの場合、現実的にみられるのは孝子さんのみ、という事情はあるにせよ、「長女のあなたがみるべき」というプレッシャーを感じたといいます。

孝子さんも「長女だから仕方がない」と思うところもあったといいますが、我慢ならなかったのが、父親の対応。年に2回ほど、帰省する兄と妹。父親は「遠いところから、大変だったね」と、交通費・宿泊費プラスαを渡すそうです。

確かに家族全員の飛行機代と宿泊費を考えると、結構な金額になります。しかし、週に3回、1時間半の道のりを車を走らせてやってくる孝子さんにはねぎらいの言葉もなく、「やってもらって当然」という態度。

――私がいることで、どれだけ介護費用が浮いてると思っているんだ!

そんな怒りの言葉を抑えるのも必死だといいます。

生命保険文化センター『生命保険に関する全国実態調査 2021年度』によると、介護に要した費用は一時的な費用の合計が平均74万円、月々の費用は平均8.3万円(ともに公的介護保険サービスの自己負担費用を含む)。もし施設に入っていれば平均12.2万円、在宅の場合は平均4.8万円。孝子さんがいるからこそ、介護費用を抑えられていることは明白です。

そんな孝子さんの怒りを投稿したところ、「父親はもちろん、兄や妹にもお金を請求すべき」という声が多数。確かに、介護負担が孝子さんに集中している現状。兄や妹から感謝の言葉があって当然ですし、金銭的なバックアップがあっても不思議ではありません。

勇気づけられた孝子さんですが、「そんなこと言って、変な関係になるのでは……」という心配も。親の介護問題で、きょうだいの関係が破綻したという友人を、孝子さんは知っています。

――家族の問題なのにお金を請求するなんて……許せない!

そんな反撃が待っていそう。しばらく、ぐっと我慢する毎日が続きそうだといいます。

[参考資料]

厚生労働省『令和4年国民生活基礎調査』

国立社会保障・人口問題研究所『第7回全国家庭動向調査』

生命保険文化センター『生命保険に関する全国実態調査 2021年度』

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