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道長にとってのまひろは「愛し合うことも、憎み合うことも本気でできる存在」…柄本佑に聞く“ソウルメイト”の意味とは?【光る君へ】

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年8月18日 20時50分

道長にとってのまひろは「愛し合うことも、憎み合うことも本気でできる存在」…柄本佑に聞く“ソウルメイト”の意味とは?【光る君へ】

NHK提供

大河ドラマ『光る君へ』(NHK総合・午後8時ほか)で、平安の貴族社会で最高権力者として名を残した藤原道長を演じている柄本佑(えもと・たすく)さん。主人公・まひろ(吉高由里子さん)と幼い頃に出会い、"ソウルメイト”として特別な絆が生まれます。まひろが紫式部として『源氏物語』を執筆するきっかけを作った人物でもある道長について、柄本さんにお話を伺いました。

最高権力者に上り詰めても「三郎の部分は変わらない」

――いよいよまひろが『源氏物語』を書き始めますが、当初感じていた道長像と物語が佳境を迎える中での感じ方の変化などがございましたら教えてください。

柄本佑さん(以下、柄本):当初感じていた道長像というのは、多くの人が思い浮かべるようなヒール要素のある道長というよりは、政治に積極的に関わっていく兄2人に対して、政治にはそこまで前のめりではない。のんびり屋の三男坊の三郎という感じの人間味あふれる人物だと捉えていました。

そんな三郎からスタートして、何の因果か政治のトップに立つことになっていくのですが、最終章に入る手前くらいのところを撮影している今は、最初に感じていた三郎としての人間性がより大事だなとより感じています。というのは、政治のトップとしていろいろ意見したり、中にははかりごともあるのですが、三郎の部分というか、基本的な人間性は変わらないと思うし、最近特にその部分を意識しています。

「これまでの道長像とは違う道長を」大石静さんから言われた言葉

――「道長はもっと政治的にギラギラしていたのでは?」という声も時々見かけますが、そのあたりについてはいかがでしょうか?

柄本:最初の打ち合わせの際に「これまでの道長像とは違う新しい道長像を描きたいと思っている」ということを言われました。大石さんが書かれる台本に非常に強度を感じるし、説得力も感じています。なので、100パーセント信頼してその台本に書かれている道長を演ろうと思って出発しているので、そこには何の疑いもないです。

もし、この作品を通して道長が「政治的な野心が強くない」「控えめである」という印象を与えているのだとしたら、道長は非常に地に足のついたところから出発しているからなのかなと。

例えば、第27回で道長は娘・彰子(見上愛さん)の入内に際し、屏風歌(びょうぶうた)を作ることを思い付き、公卿たちに依頼する場面が描かれますが、当時の感覚では、だいぶえげつないことをしているらしいです。でも、道長はとにかく彰子の幸せを願っていて、入内を決めたからにはとにかく娘に幸せになってほしいという気持ちの表れなんですね。でも周りから見たら結構エグいことをしている。でも、道長自身はとにかく家族の幸せとまひろとの約束を果たすために邁進しているんですよね。

「他の人に見せられない顔や情けなさを出せる唯一の存在」道長にとってのまひろという存在

――まひろの文学的才能やまひろ自身に心を惹かれながらも、一条天皇の目を彰子に向けさせる手段の一つとして『源氏物語』を使っていくことにもなりますが、二方向の気持ちの塩梅についてはどんなことを意識して演じていらっしゃいますか?

柄本:まひろに『源氏物語』の執筆を頼むのは確かに政治的な意味合いを持つものではあるのですが、自分の家族の幸せが第一というか、政治的なベクトルではない方向でお願いしにいったなと思っています。やっぱり、他の人に見せられない顔や情けなさを出せるのが唯一まひろだと思っているのですが、本当にすがるような思いで「何とかしてくれないか」ということを言えるのもまひろしかいないし、弱いところをしっかり出せる。だから、今から振り返ると非常にパパをしています。そこから政治につながっていっているというか……。めっちゃパパをしてやろうと思っています(笑)。

――まひろと道長はやはりソウルメイトだと思うのですが、柄本さんはどんな思いで演じてこられましたか?

柄本:最初の頃から変わっていないと言えば変わっていないのですが、やっぱり本気を出せる人っていうのかな。何にしても、愛し合うということにしても、憎み合うということにしても、弱みを見せられるという部分にしても、そういうことが本当にできる、というか「そうなっちゃう」みたいな……。だから良くも悪くも、ものすごくいいがみ合ったり、怒りあったり、極端な話、本気で決別できるような……。中途半端というか間がないっていう印象で、それを意識しながら演じています。

『光る君へ』

『光る君へ』は、平安時代中期の貴族社会を舞台に、千年の時を超えるベストセラー『源氏物語』を書き上げた紫式部(まひろ)が主人公。のちの紫式部であるまひろが、藤原道長への思い、そして秘めた情熱とたぐいまれな想像力で「光源氏=光る君」のストーリーを紡いでゆく姿を描く。脚本を手掛けるのは、『セカンドバージン』や『知らなくていいコト』『恋する母たち』などで知られる大石静さんで、今回が2度目の大河ドラマ執筆となる。

THE GOLD 60編集部

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