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「ふつうのサラリーマン」が銀座の高級不動産に投資する方法【FPが解説】

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年8月22日 8時45分

「ふつうのサラリーマン」が銀座の高級不動産に投資する方法【FPが解説】

(※画像はイメージです/PIXTA)

老後資金への不安感が募るなか、給料以外で収入を得るため、投資を行うサラリーマンが増えています。新NISAの拡充により、この動きは加速しました。しかし、2024年8月の株価乱高下を受けて、いまの投資方針で問題ないのか、と不安に思う人も少なくありません。そこで本記事ではサラリーマンの資産形成としての「不動産投資」について、長岡FP事務所代表の長岡理知氏が解説します。

日経平均株価の乱高下に揺さぶられる投資初心者たち

投資環境の先行き不透明感が増しています。2024年8月に入ってからの日経平均株価の乱高下は、経験の浅い個人投資家の不安感を大きく揺さぶりました。新NISAがはじまり、投資経験のない人たちが投資に参入したものの、価格が乱高下するという投資の本質を突きつけられたのではないでしょうか。

当然ながら右肩上がりでずっと増え続ける投資はありません。また、「下がったとしてもまた必ず上がるので大丈夫」というわけでもなく、資産形成に失敗し自分の老後資金が崩壊されることも十分ありえるのです。

では、今回のような相場の乱高下に備えるには、どうすればよいのでしょうか? ひとつ、有効な手段として考えられるのが、種類の違う投資も組み入れるということです。

投資は大きく2種類にわけられます。1つは、株式や有価証券、FXなどを投資対象とする金融投資。新NISAも金融投資に含まれます。もう1つは、金や美術品、不動産など、有形物の購入・所有・転売を行う現物投資です。ここでは、投資を分散させるのための投資として、現物投資のなかでも「不動産」に焦点をあてて解説していきます。

不動産投資

資産形成を考える人であれば、一度は不動産投資を検討したことがあるかもしれません。不動産投資と聞くとこんな連想をする人が多いと思います。

「ワンルームマンション投資を勧誘されて失敗した同僚がいる」

「アパート経営なんて高齢者が相続対策でやることでしょ」

不動産投資は失敗しやすい、相続目的でやるもの、というイメージになりがちです。しかし、本当にそのとおりなのでしょうか? 順番にメリットとデメリットをみていきます。

メリット

不動産投資はミドルリスク・ミドルリターンの投資です。株式投資のように、なにかの拍子に巨額の利益を手にするようなことは起こりませんが、安定した家賃収入(インカムゲイン)を得つつ、いずれ売却益(キャピタルゲイン)を得て手じまいにするというリスクが比較的低い投資になります。

また、インフレによって資産が毀損することがないのもメリットです。現金はインフレによって実質の価値が下がっていきますが、不動産という「モノ」の値段と価値は上がっていきます。  

デメリット

不動産投資の最大のデメリットは、「元手資金が多額であること」です。つみたてNISAのように毎月定額を積み立てるようにはいきません。大きな資金を準備して、まずは不動産を購入しなければスタートできないのです。空き家となった実家を相続で手に入れて不動産投資をスタートするようなケースでなければ、多くは銀行からの借入をして物件を手に入れています。そのため、不動産投資を始められるのは銀行が融資してくれる属性の人(=安定した高収入のある会社員)だけの特権になります。収入が低かったり、マイホームのための住宅ローンをすでに借りていたりすると、不動産投資のための融資は極めて難しくなります。

また、現物の不動産を自分で所有し運用するには、実務がかなり煩雑になるのもデメリットです。建物の維持管理、入居者のトラブル対応、納税、入居者の募集などの日常業務があり忙しくなります。さらには孤独死や殺人などの事件が起これば物件の価値が毀損してしまいます。心理的瑕疵物件を公表するサイトもあり、物件の過去の問題を隠し通すことはできません。そうなると家賃の設定を見直す必要が出てきます。

不動産投資のデメリットをカバーできる手段

不動産投資のメリットとデメリットを踏まえると、金融資産以外の投資先として現物投資の不動産という選択肢が出てくる人もいるでしょう。しかし、サラリーマンがいくら頑張っても小さな一棟アパートのオーナーになるのが精いっぱいです。借り入れをしレバレッジをかけると利回りが上がりますが、借金も増え、家族も不安になるでしょう。ふつうのサラリーマンにとっては、不動産を購入するために多額の元手資金を用意するということに対して、大きな壁を感じるかもしれません。

その壁を乗り越えるには、不動産クラウドファンディングという手段があります。不動産クラウドファンディングを利用すると、たとえば個人では到底買えるはずもない銀座の商業ビルに投資することも可能になります。1万円からという少額で投資することも。

また、金融投資やREITと比べて値動きは激しくありません。元本を毀損させたことがないという運営会社もあるほど、不動産クラウドファンディングはリスクが低めと考えていいはずです。

ただし、デメリットも存在します。

・途中解約が難しい、あるいは不可能

・配当金は雑所得として総合課税される(年収が上がってしまう)

途中解約の点については投資家からの買取りを行う仕組みを用意している運営会社も存在するので確認が必要です。雑所得しての課税については、高所得の会社員にはデメリットと捉えられがちですが、年収が高くなるということは金融機関での属性も上がるということでもあるため、自分で現物不動産を買う際に融資を受けられる可能性が高くなるということでもあります。

いずれもデメリットの克服は難しくはないでしょう。

投資信託であるREITと異なり、投資対象がぐっと身近に感じられるため、投資家として物件に感情移入しやすいのが人気の理由のひとつです。運営会社がどんな物件を買うのかという「こころざし」の部分に共感できたら、物件やその街を応援する気持ちにもなれるでしょう。

不動産クラウドファンディングはどれも同じではありません。理念やこころざしの部分をよく理解し、参加することが重要です。  

長岡 理知

長岡FP事務所

代表

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