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銀行なんて信じるんじゃなかった!〈退職金2,200万円〉60歳定年サラリーマン、新NISAで投資デビューも「俺のお金が消えていく!」とパニックの阿鼻叫喚

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年8月23日 8時15分

銀行なんて信じるんじゃなかった!〈退職金2,200万円〉60歳定年サラリーマン、新NISAで投資デビューも「俺のお金が消えていく!」とパニックの阿鼻叫喚

(※写真はイメージです/PIXTA)

2024年1月1日から制度が拡充されたNISA。これを機に投資デビューを果たした人が多くいました。ただ短期的に儲かると思っていた人が多く、後悔を口にする人も多いのが実情です。

他人にいわれて「新NISAを始めました」が多数

――新NISA、やってないの? やったほうがいいぞ

そう、元同僚からいわれたという、小林徹さん(仮名・60歳)。今年、定年を迎え、再雇用制度を利用し、引き続き、契約社員として働いています。

定年時に手にしたのは、定年退職金。一時金で受け取るか、年金で受け取るか選ぶことができたといいますが、小林さんは迷わず一時金で受け取ったといいます。

――何千万円も口座に入っているのを見たかったんだよね

と無邪気に話します。実際に手にした退職金は2,200万円。銀行口座に大金が入っているのを確認することが、毎日の幸せだったといいます。

そんな退職金事情を耳にした会社の同僚。自身は小林さんより1年ほどあとに定年を迎えるため、小林さんが退職金をどうしているのか、興味津々。小林さんは「万が一のときに使えるように、銀行に預けているよ」というと、そこから資産運用の話になったといいます。

小林さんは昔から預貯金一択。投資とは無縁でした。「難しそうだから、なんとなく避けてきた」というのが理由。そんな小林さんに対し、「銀行に預けているだけだと、損をするぞ」と脅してくる同僚。

――新NISAも始まったのに、完全にブームに乗り遅れている

――本当に“ただ預けているだけ”では損をするから、運用をしたほうがいい

グローバルファイナンシャルスクールが全国20〜60代の男女に対し行った『投資と新NISAに関するアンケート調査』によると、「今まで投資をしたことがありますか?」の問いに対して、43.8%が投資経験者。また、新NISAスタートをきっかけに投資を始めた人は全体の9.5%でした。

新NISAをきっかけに投資を始めた人に、その理由を聞いたところ、トップは「老後の資金を増やすため」。「資産を効果的に運用し、収益を得るため」「(マイホーム購入や子どもの教育費など)目標とする金額を達成するため」「投資が楽しい/興味があるため」と続きました。

またもともと投資をやっていた層と、新NISAがきっかけの層と比較すると、新NISAがきっかけの層は「知人から勧められた」「国や自治体から勧められた」「銀行や証券会社に勧められた」と、他人に勧められたことで始める傾向があり、その割合は既存投資層の3倍にもなることがわかりました。

同僚の言葉が気になっていたという小林さん。退職金を預けていた銀行からも「退職金の運用を考えるといいですよ」「新NISAもスタートしたので、始め時ですね」などとセールストークを受け、投資を始めることにしたといいます。

株価暴落で大パニック!しまいには陰謀論まで口にする始末

前出の調査結果に戻ると、新NISAがきっかけに投資を始めた人の65.6%が新NISAの運用成績に対して不満を感じているとか。さらに既存投資層と比較すると、約37ポイントの差があるといいます。

その要因として、新NISAがきっかけの層は、半年から2年という短期間で利益が出るものと想定している割合が46.0%と多く、10年以上と長期運用を考えている人は21.2%。これは既存投資層と比較して2割弱少なくなっています。

小林さんも、新NISAをきっかけに投資を始めたものの「すぐに儲かるかと思っていた」と不満気味。

――いくら投資してるの?

――100万円くらい

――それだと、すぐに効果を感じるのは難しいかもね

そんなアドバイスを同僚から聞いた小林さん。まず投資枠いっぱいに株式を買い、さらにNISA口座以外でも投資をスタート。投資初心者でありながら、少々振り切った行動に出て、同僚を唖然とさせたといいます。

そんなときに起こったのが、先日の大暴落。投資歴の長い人のなかでもパニックになった人もいたほどのインパクトがありましたが、投資歴3ヵ月ほどだった小林さんも大パニック。

――俺の、俺のお金が、どんどん消えていく

――銀行なんて信じるんじゃなかった! これは誰の陰謀だ!

陰謀論まで唱える始末。さらに、そんな小林さんの巻き添えをくったのが同僚。「お前が新NISAなんていうから!」と、完全にとばっちりを受けたといいます。

このような騒動は1週間ほど続き、最近は小康状態だといいます。

今年初めにスタートした新NISA。大幅な制度拡充で、“政府も勧めている”という安心感があったのでしょう、多くの人が新NISAをきっかけに投資デビューを果たしました。しかし「お金が短期で増やす/増える」と考えている人が多く、今回の大暴落の際にもパニックを起こした人も多かったようです。

今からでも、投資との向き合い方を学んだほうが身のためといえるかもしれません。

[参照]

グローバルファイナンシャルスクール『投資と新NISAに関するアンケート調査』

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