1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

もう、我慢できません…年金15万円・75歳女性を憔悴させた「老人ホーム」でのまさかの苦痛「こんなはずでは」

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年9月1日 5時15分

もう、我慢できません…年金15万円・75歳女性を憔悴させた「老人ホーム」でのまさかの苦痛「こんなはずでは」

(※写真はイメージです/PIXTA)

高齢者では8割は持ち家ですが、「自宅で暮らすのもしんどい」と、住み替えを検討する場合も。そこで有力な選択肢となるのが老人ホームです。しかし「ここなら最期まで……」と決めたホームでも「ちょっと違った」ということはあるようです。

高齢者が感じている「住まい」に対する不満

内閣府『令和6年版 高齢社会白書』によると、65歳以上の住まいとして最多は「持ち家(戸建て)」で76.2%。「持ち家(分譲マンション等の集合住宅)」8.3%を加えると、高齢者の持ち家率は8割を超えます。

ただ持ち家に対し、何ら問題がないかといえばそうではありません。持ち家の人に「現在の住宅の問題点」を聞いたところ、「何の問題点を感じていない」は31.0%。逆をいえば、7割の人は何かしら問題を抱えているといえるでしょう。

ではその問題点として最多は「住まいが古くなり、傷んでいる」で29.8%。問題点をざっと見る限り、このまま住み続けるのはどうなのか……と思ってしまう結果です。

【持ち家の高齢者に聞いて「現在の住宅の問題点」】

1位「住まいが古くなり傷んでいる」…29.8%

2位「地震・風水害・火災などの防災面や防犯面で不十分である」…25.8%

3位「断熱性や省エネ性が不十分」

4位「家賃・税金・住宅居維持費など住宅に関する経済的負担が重い」…14.1%

5位「談者が階段等があり使いにくい」…13.1%

6位「住宅が広すぎる」…12.1%

7位「部屋数が多すぎる」…10.9%

8位「台所・便所・浴室などの設備が使いにくい」7.7%

9位「日当たりや風通しが悪い」5.2%

10位「住宅が狭い」5.2%

そこで「住み替え意向の有無」について聞くと、「住み替えたい」が5.8%。「現時点ではその意向はないが、状況次第で将来的に検討したい」と合わせると、およそ3割の高齢者が住み替え希望です。住み替えの理由を聞くと、トップは「健康・体力面で不安を感じるようになったから」で24.8%。続いて、「自身の住宅が住みづらいと感じるようになったから」が18.1%と続きます。

古くて、段差も多くて…実際に住み替えを検討する際、どのような住まいが対象になるのでしょうか。持ち家の高齢者に聞くと、トップは「持ち家(戸建て)」で34.0%。「持ち家(分譲マンション等の集合住宅)」19.8%。半数以上が「引き続き持ち家に住みたい」と回答しています。以下、「有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅」12.8%、「シニア向け分譲マンション」8.3%と続き、分譲住宅は合計で13.3%と続きます。

見学もして、試食もしたホームだったが…

中島美智子さん(仮名・75歳)も住み替えで、有料老人ホームに転居したというひとり。3年前に夫を亡くし、戸建てで1人暮らし。造りの古い自宅は階段が急で、転げ落ちないか、心配だったといいます。

――このまま住み続けるにしても、リフォームは必須

そう思っていたところ、老人ホームという選択肢が急浮上したといいます。雑誌の老人ホーム特集で、これまで抱いていたホームへの印象がガラリと変わったのです。

――いまどき、健康な人で入れるところも多いのね

中島さん、老人ホーム=介護が病気の人が入るところ、というイメージがあったそう。もちろんそのような施設もあるものの、昨今は介護等必要としない自立の人も入れる施設が次々に誕生。高齢者の住まいのひとつのカタチとして広く知られるようになっているのです。

興味本位で老人ホームの見学にいったところ、それは雑誌で見た以上。「もはやホテルね……」そんな豪華なホームもあったとか。ただそのようなホームは費用も高額だし、身の丈にあっていない。

――年金月15万円程度の私でも余裕のホームがいいわ

こうして見つけたホームは、新しくできたばかりで、設備はピカピカ。何よりも試食させてもらった食事が中島さんの口にピッタリあったそう。「ここなら死ぬまでいられそう……決めた!」と入居を決断。自宅を売却し、入居費用に充てたといいます。

しかし中島さんの我慢は初日から。

――初めて集合住宅(的なところ)に住むのですが、こういうものでしょうか?

隣室や廊下から音が聞こえてきて、居室にいても落ち着くことができません。活気があるといえばそうではありますが、生まれて一度も戸建て以外には住んだことのない中島さんには別世界のものでした。

また段々とスタッフの対応にも不満が募っていったといいます。要介護者や認知症患者も入居する施設。スタッフは、どこか子どもと接するような話し口調で、それは中島さんに対しても。当初は丁寧だと感じた対応も、段々と嫌気がさしてきて、中島さん、自室にこもるようになったといいます。

――こんなはずではなかったのに……

きちんと見学を行い、試食もさせてもらった。スタッフとも話をして決めたホームでしたが、実際のホームでの暮らしを想像することはできていませんでした。

1年ほど、この環境で暮らしてみたものの、やはり耐えることはできず退居、別のホームに転居したといいます。「家を売っていなければ、一度、戻ることができて、こんなに耐えることはなかったんですけど……」と中島さん。前回の失敗を反省し選んだこともあり、いまのところ不満はないといいます。

通常の住まいにおいて、当初は理想通りでも段々とズレが生じ、最終的に引越しをしたという経験は多くの人にあるでしょう。それは老人ホームでも同じで、結局は住んでみないと分からないもの。退居することも珍しくないので、そのことを見越して自宅の売却時期は考えたほうがよさそうです。

[参考資料]

内閣府『令和6年版 高齢社会白書』

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください