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証券会社が富裕層のためだけにピックアップする、投資先の「具体的な銘柄」【スイスの元プライベートバンカーが解説】

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年10月9日 14時15分

証券会社が富裕層のためだけにピックアップする、投資先の「具体的な銘柄」【スイスの元プライベートバンカーが解説】

(※写真はイメージです/PIXTA)

資産を数億円以上持っている富裕層はごく少数の人たちです。どこに行けば会えるかわからず、富裕層がどのような資産運用をしているかを知っている人は少ないかもしれません。実は、海外の富裕層にとってもっともポピュラーな投資先は米ドル債券です。本記事では、世古口俊介氏の著書『富裕層のための米ドル債券投資戦略』(総合法令出版)より一部を抜粋し、富裕層に人気の米ドル債券の具体的な銘柄の一例を紹介します。

米ドル債券の具体的な銘柄一例

今回は実際に富裕層に人気の米ドル債券(米国債・普通社債)の具体的な銘柄の一例をご紹介します。

図表の銘柄リストは、米国債・普通社債を合わせて7銘柄のリストにしています。前述の発行体や種類、残存期間、格付け、利率、価格、利回りなどの米ドル債券に投資するかを決めることに必要な情報が記載されています

発行体……誰にお金を貸すのか、債券を発行している国や会社がどこかがわかり ます。

種類……国が発行している国債か、会社が発行している社債かなどがわかります。

格付け……どれくらい安心してお金を貸せるかという債券の安全性や発行体の信用力を表しています。

残存期間……債券に投資した元本が現金で返ってくるまでの期間がわかります。

利率……毎年何%の利息収入を得ることができるかがわかります。

価格……毎日変動する債券の価格を表しています。

利回り……債券を残存期間が終わるまで持っていた場合に毎年の利息収入と価格の値上がり(値下がり)を合わせてトータルで年間の利益率が何%になるかを表しています。

証券会社は実際には100銘柄以上の債券を取り扱っていますが、富裕層が選びやすいようにニーズに合った債券だけをピックアップし、銘柄候補リストを作って提案するのが一般的です。

米国債

No.1とNo.2は米国債です。残存期間は15.1年と29.8年の債券になります。米国債はどこの証券会社もラインナップが豊富で、だいたいの残存期間の米国債が存在しています。米国債は格付けAA+と非常に高く、信用力が高い債券なので、残存期間が長い債券を選ぶ富裕層が多いです。2024年4月時点の利回りは、だいたいどの期間の米国債も4%前後になります。安全性を最優先に考える富裕層に一番人気なのは間違いなく米国債でしょう。

ソフトバンクG

No.3のソフトバンクGの社債も人気です。今回の銘柄リストの中で唯一の低格付け債になるので他の債券よりリスクが高いと見なされていますが、会社の知名度や規模の大きさから安心感が高いと考える人も多く、何より5.7%と高い利回りを得られるという理由で投資する方が多いです。有名な孫正義社長が経営する会社なので、彼をリスペクトする経営者や富裕層には特に人気の債券です。

三井住友FG

No.4の三井住友FGも日本のメガバンクの一角という安心感からとても人気です。三菱UFJFGやみずほFGも米ドル債券を発行しており、日本の銀行への信頼が厚い富裕層には特に人気が高いです。

オラクル

No.5のオラクルはアメリカの大手IT企業です。日本ではそこまで知名度が高くないかもしれませんが、時価総額50兆円の大企業です。日本でオラクルの時価総額を超えている会社はトヨタ自動車だけです(2024年4月時点)。その巨大なIT企業が発行していて5・2%というそれなりに高い利回りを得られるということで人気なのです。

ウォルト・ディズニー

No.6のウォルト・ディズニーは説明不要かもしれませんが、ディズニーランドの大元の会社です。格付けもA−と高く、知名度とあいまって米ドル債券の人気も非常に高いです。

アップル

No.7のアップルも説明不要の有名企業です。格付けも高く米国債と同水準です。アップルの米ドル債券なら安心して長期で持っていられるという方が多く、表のような35.9年という特に期間が長い債券が人気です。

こういったところが富裕層に人気の米ドル債券の銘柄です。説明した債券銘柄や発行体は、世の中に存在する債券のほんの一部でしかありません。ここでは米国債と普通社債の銘柄だけにフォーカスしましたが、劣後債を含めて幅広い選択肢の中からご自身の希望に合う米ドル債券を探していきましょう。  

世古口 俊介

株式会社ウェルス・パートナー

代表取締役

2005年4月に日興コーディアル証券(現・SMBC日興証券)に新卒で入社し、プライベート・バンキング本部にて富裕層向けの証券営業に従事。その後、三菱東京UFJメリルリンチPB証券(現・三菱UFJモルガンスタンレー証券)を経て2009年8月、クレディ・スイスのプライベート・バンキング本部の立ち上げに参画し同社の成長に貢献し、2016年5月に退職。2016年10月に株式会社ウェルス・パートナーを設立し、代表に就任。

資産数億円以上の富裕層を対象に資産運用コンサルティングを行う。株式や債券、不動産などすべての資産クラスを扱い資産全体を最適化。書籍出版や各種メディアへの寄稿、登録者1.4万人超のYouTubeチャンネル「世古口俊介の資産運用アカデミー」を通して日本の富裕層に資産運用の情報を発信している。

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