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月収35万円・42歳サラリーマン「皿くらい洗っておけよ」の舌打ちに、時給1,300円の40歳パート妻「なら、もっと稼げよ」と大激怒…共働き夫婦の大修羅場

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年9月17日 7時15分

月収35万円・42歳サラリーマン「皿くらい洗っておけよ」の舌打ちに、時給1,300円の40歳パート妻「なら、もっと稼げよ」と大激怒…共働き夫婦の大修羅場

(※写真はイメージです/PIXTA)

今や「夫婦2馬力で頑張る」という共働き世帯が多数派の昨今。夫は正社員、妻はパートなどの非正規社員というパターンが多く、共働きとはいえ「男は仕事、女は家」という意識が残っていることも。これが大騒動のきっかけになることもあるようです。

夫・正社員、妻・パートの共働き…妻が意識する「年収の壁」

厚生労働省『令和5年版厚生労働白書』によると、2022年、共働き世帯は1,262万世帯、専業主婦世帯は539万世帯でした。

その推移をみていくと、初めて共働き世帯が専業主婦世帯を上回ったのは、バブル経済が弾けたあとの1992年。その後、1995年、1996年には再び専業主婦世帯が上回るものの、再び共働き世帯が逆転。両者にそれほど大きな差のない状態が続きますが、2010年代に入ると一気に共働き世帯が増え、現在に至ります。

今や「共働きが普通」といえる状況ですが、そういえるようになったのは、ここ10年ほどのことなのです。

【専業主婦世帯と共働き世帯の推移】

1980年:1,114万世帯/614万世帯

1985年:952万世帯/722万世帯

1990年:897万世帯/823万世帯

1995年:955万世帯/908万世帯

2000年:916万世帯/942万世帯

2005年:863万世帯/988万世帯

2010年:797万世帯/1,012万世帯

2015年:687万世帯/1,114万世帯

2016年:664万世帯/1,129万世帯

2017年:641万世帯/1,188万世帯

2018年:606万世帯/1,219万世帯

2019年:582万世帯/1,245万世帯

2020年:571万世帯/1,240万世帯

2021年:566万世帯/1,247万世帯

2022年:539万世帯/1,262万世帯

共働き世帯といっても、正社員の夫に対して、妻も正社員であったり、パートやアルバイトだったりと形態はさまざま。ただ子育て世帯であれば、妻はパート・アルバイト、というケースが多いのではないでしょうか。

木村健太さん(仮名・42歳)、香織さん(仮名・40歳)夫婦も、夫・正社員、妻・パートで働く共働き夫婦。子どもは小学4年生と1年生の2人で、どちらも男の子。上の子は中学受験に向けて、塾通いを始めたところだとか。

香織さんのパートは、時給1,300円の事務職。1日5時間で週4回勤務で1ヵ月の収入は10万円強。

――住宅ローンの返済があるうえ、教育費も増えてきたので、できればもっと働きたいのですが……

気にするのは「年収の壁」。「年収100万円以上」なら住民税がかかる、「年収103万円以上」だと所得税がかかる、「年収106万円以上」なら社会保険の加入義務が生じる、「年収130万円以上」だと家族の扶養から外れる、「年収150万円以上」だと夫の配偶者控除が減少、「年収201万円以上」で夫の配偶者特別控除がゼロに、というもの。

――夫からは「働いてもいいけど年130万円は超えるなよ!」と強めにいわれています

夫「家のことはちゃんとして」のひと言に、普段は温厚な妻は…

そんな夫婦にある日、大騒動。香織さんがパートに出た日、夜から長男の塾があることを忘れていたといいます。帰りは夜9時を回るため、毎回小さなお弁当を持たせているのだとか。大急ぎで準備をしたあと、さらに次男はサッカーの練習に。香織さん、その付き添いで外出。帰宅は夜の8時を回っていたといいます。そこにはすでに帰宅していた健太さん。ちょっと不機嫌な顔をしていたといいます。

――皿くらい洗っておけよ、疲れて帰ってきてその状態だと、余計疲れるわ

大急ぎでお弁当を作ったままの台所。それをみて舌打ちをしながらネクタイを外す健太さん。

――家事くらいちゃんとしてよ。俺より家にいるんだからさ

――晩飯はなに?

健太さん、不機嫌に聞いたところで、香織さんはブチ切れます

――子どもじゃないんだから、散らかっていたら片付けたらいいでしょ!

――家事も子育ても丸投げのくせに。家のこと、ちゃんとしてほしいなら、もっと稼いできてよ!

あまりの剣幕に健太さんも次男も目をまん丸にして仰天。

――いままで溜めに溜めたストレスが一気に出ちゃいました……

温厚であまり怒るイメージのないという香織さん。そんな妻の見たことのない顔に少しは反省をしたのでしょう。健太さんも、さらには子どもたちも、以前よりも家のことを手伝うようになったといいます。

東京都産業労働局が既婚・と内在筋緒の女性パートタイム労働者に聞いた『いわゆる「年収の壁」に関する都民意識調査』によると、40代では週「15時間勤務未満」が55.9%。「週15~20時間未満」が10.9%、「20~25時間未満」が6.9%、「25~30時間未満」が5.8%、「30~35時間未満」が8.3%、「35時間以上」が12.2%。また「意識して扶養の範囲で働いている」が40代では47.3%。一方で「すでに壁を超えている」は37.9%でした。

また「壁を意識せずに働くことができたら、年収であとどの程度働きたいか」の問いに対しては、40代で「10万円未満」が48.3%、「10万~20万円未満」が22.0%、「20万~30万円未満」が13.2%、「30万~50万円未満」が9.8%。「100万円以上」は4.4%でした。

そして「配偶者との家事や育児等の役割分担は?」に対しては、「自分がほぼすべて負担」が52.0%、「分担しているが自分の割合が大きい」が27.5%で、「家事や育児は妻まかせ」という傾向が強いことがわかります。

年収の壁を意識して働くケースが多い、子育て世帯のパート妻。それが本意か不本意かは、夫の稼ぎ次第という一面も。健太さんの給与は、月収で40万円、年収で650万円。厚生労働省の調査によると、40代前半・大卒サラリーマンの平均月収は月42.4万円、年収704.1万円。健太さん、わずかながら平均を下回っています。

「夫がもっと稼いでくれたらパートになんか出なくてもいいのに」と思うときもあれば、「家事や子育てを手伝ってくれたらもっと稼げるのに」と思うときもあり、夫とは違うストレスを抱えているパート妻。夫も「俺のほうが稼いでいるんだから」と思う気持ちもわからなくもないですが、まずは妻の苦労を理解する姿勢が必要です。

[参考資料]

厚生労働省『令和5年版厚生労働白書』

東京都産業労働局『いわゆる「年収の壁」に関する都民意識調査』

厚生労働省『令和5年賃金構造基本統計調査』

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