あなた、いつまでいるのよ…帰省から2週間、一向に帰らない32歳の次女と孫2人。夫婦で〈退職金4,000万円〉〈年金月36万円〉65歳の定年夫婦が絶句した「次女の告白」
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年9月24日 10時15分
(※写真はイメージです/PIXTA)
「いつまで働きますか?」と聞かれたら、何と答えるでしょうか。平均寿命はどんどん伸び、定年後、20年以上生きる可能性が高いなか、「働けるうちは働く」が正解でしょうか。そのようななかでも老後生活への不安感が薄れ、仕事を完全に辞めることのできる人たちには、穏やかで幸せが待っています……とはいかないこともあるようです。
高齢者が仕事を辞めるタイミングはいつか?
2023年、65歳以上の就業者は914万人。2004年以降、20年連続で増え続けています。65歳以上の就業率は25.2%。「65~69歳」に限ると52.0%、「70~74歳」で34.0%と、70代を迎えると、ようやく働く人のほうが少数派となります。
現在、60歳を定年する企業が大半。定年以降も働ける環境はどんどん整備されていきますが、そもそも、なぜ定年以降も働くのか……それは長寿化に伴う生活不安。
厚生労働省『簡易生命表(令和5年)』によると、2023年の日本人の平均寿命は男性が81.09歳、女性が87.14歳。60歳定年から考えて、男性で20年強、女性に至っては25年以上もあります。これはあくまでも平均なので、60歳からの平均余命から考えると、さらに長く定年後の生活を考えないといけません。
一方で、現状、老齢年金の受給開始は65歳。もし60歳で定年、そして仕事を完全に辞めるとなると、5年間、基本的に無収入という状況となります。
学校を卒業し社会人となってから働いてお金を得る、という経験を積み重ねてきた人たちにとって、お金が減っていくばかりという状況は不安でしかありません。「それであれば、とりあえず65歳まで働くか」というのが王道的な考え方といえるでしょう。
内閣府『令和6年版高齢社会白書』で、「65歳以上の者の経済的な暮らし向き」についてみていくと、「家計にゆとりがあり、まったく心配なく暮らしている」は12.0%、「家計にあまりゆとりはないが、それほど心配なく暮らしている」は56.5%、「家計にゆとりがなく、多少心配である」が23.7%、「家計が苦しく、非常に心配である」が7.5%。つまり3割の高齢者が家計に不安を抱えています。
不安を抱えている人の割合を年齢別にみていくと、「65~69歳」で34.3%、「70~74歳」で31.8%、「75~79歳」で33.3%、「80歳以上」で26.2%。3割を割り込むのは、80歳を越えてから。高齢者の一定数は、常に家計の心配を抱えながら生きていかなければならない……それが現状です。
65歳共働き夫婦、年金受け取り開始で完全引退を決意…幸せな老後が始まるはずが
年金を受け取るようになり、家計への不安が薄らいだら、仕事の辞めどき。山口浩一さん(仮名・65歳)陽子さん(仮名・65歳)夫婦も、年金の受け取りを始めてから家計への不安感が薄れ、仕事を辞める決心がついたといいます。
3人の子どもはそれぞれ結婚し、孫も誕生。あとは自分たちの老後のことだけを考えていけばいい……何とも幸せな日々が始まりました。
――とりあえず、お互いに頑張って働いてきたことを労って、パッーと旅行でもいこうか
そうして計画したのが、先日のパリ五輪の観戦を含むヨーロッパ旅行。夫婦二人で手にした退職金は合計4,000万円の一部を軍資金に、1ヵ月で10ヵ国を巡る旅でした。スケジュール的には強行スケジュールでしたが、現役時代には絶対に実現できなかった旅行に、帰国後はしばらくホクホク顔がとまらなかったといいます。
山口さん夫婦の年金は夫婦で月36万円。夫婦で65歳まで働いてきただけあり、平均よりもずいぶんと余裕があります。
――これだけあれば、かわいい孫たちにもお小遣いもあげられるし、また旅行にもいけるだろうし……頑張ってきた甲斐がありました
そんな楽しい老後生活ですが、突然終わりを告げることになろうとは、山口さん夫婦も思ってもみなかったとか。
きっかけは次女(32歳)。「今年のお盆はふたりともいなかったから」と3歳と0歳の孫を連れて9月の上旬から帰ってきました。
帰省から1週間が経ち、そして2週間が経ち、敬老の日も過ぎました。
――今回はずいぶんと長くいるんだな
存分に孫と遊べるのでいいのですが、段々とおかしいと思うようになったといいます。
――ところでOOちゃん(上の孫の名前)は幼稚園にいかないでいいのかい?
そう聞くと、観念したように次女は話し出します。
――お父さん、お母さん、実はわたし離婚したの。だからしばらくここにいるわ
――り、り、りこん!?
思いもしなかった告白に、それ以上言葉が出なかったという山口さん夫婦。今年の正月に家族で帰ってきてくれたときは、絵にかいたような幸せな家族にみえたのに……。
経済的に自立しようと試みる次女だったが…
厚生労働省『令和5年人口動態統計(確定数)の概況』によると、2023年の離婚件数は18万3,814件。そのうち婚姻期間5年未満の離婚は5万2,788件。全体の3割を占めています。ちなみに1年未満は8,814件で、全体の5%ほどでした。
――いまどき離婚なんて珍しいことではないけれど
――結婚は家と家のことでもあるので、せめて離婚理由ははっきりさせてほしい
離婚理由を尋ねると、「それはおいおい話すわ」と何ともモヤモヤする回答。センシティブな話題だけに、しつこく問い詰めることもできないといいます。
――こっちで仕事探すから、子どもたちの面倒、お願いできるかな
と次女。経済的にきちんと自立しようという姿勢には感心しますが、孫を全面的にまかせるということにはモヤモヤします。とはいえイヤとはいえず。
とりあえず、楽しい老後生活はあっさりと崩れ落ちたことだけは確かです。
[参考資料]
この記事に関連するニュース
-
〈年金月25万円〉〈退職金2200万円〉〈貯金1,800万円〉年に1度の温泉旅行が唯一の贅沢だった「60代夫婦」。穏やかな老後を急転させる「43歳・出戻り次女」の怖すぎるひと言
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年11月20日 5時15分
-
「貯金2,500万円と年金月22万円あれば生きていけるかと」…浪費もせず堅実に暮らしていた67歳・元サラリーマンが、定年後わずか2年で〈老後破産危機〉に陥ったワケ【CFPの助言】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年11月13日 11時15分
-
50歳独身ですが、「300万円」しか貯金がありません。定年後も働き、繰下げ受給すべきでしょうか?今の貯金額で75歳まで生活できるでしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年11月10日 1時30分
-
50歳で「年収500万円」の中間管理職。最近“定年後の働き方”を考えるのですが「65歳で定年」と「70歳まで再雇用」なら、生涯年収はどれだけ変わりますか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年11月2日 2時10分
-
〈退職金2,000万円〉〈年金月22万円〉65歳で仕事を辞めた元サラリーマン、楽しかったのはわずか2週間「毎日テレビばかり観ています」の苦痛
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年10月25日 5時15分
ランキング
-
1農協へコネ入社の元プー太郎が高知山奥「道の駅」で年商5億…地元へのふるさと納税額を600万→8億にできた訳
プレジデントオンライン / 2024年11月23日 10時15分
-
2スシロー「パペットスンスン」コラボに言及「追加販売を検討」 発売当日に一部完売したグッズも
ORICON NEWS / 2024年11月22日 17時45分
-
3「無人餃子」閉店ラッシュの中、なぜスーパーの冷凍餃子は“復権”できたのか
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年11月20日 6時15分
-
4昨年上回る規模の経済対策、石破色は一体どこに?【播摩卓士の経済コラム】
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年11月23日 14時0分
-
5ドーミーイン系4つ星ホテル「3300円朝食」に驚愕 コスパ最高、味も絶品!極上のモーニングがここに
東洋経済オンライン / 2024年11月23日 8時40分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください