1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

たった2日の差で金額が変わる?定年退職時の失業保険は「65歳を過ぎてから」より「65歳になる前々日」に辞めた方が有利である理由【FPが解説】

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年10月27日 11時15分

たった2日の差で金額が変わる?定年退職時の失業保険は「65歳を過ぎてから」より「65歳になる前々日」に辞めた方が有利である理由【FPが解説】

(※写真はイメージです/PIXTA)

会社を辞めた時に受け取れる「失業保険」ですが、定年退職時は関係ないと思い込んでいませんか? 実は、定年退職でも一定の基準を満たせば失業保険の対象になります。また、退職する日が少しずれただけでも受け取り額が変わるのも、意外と知られていないポイントです。そんな定年世代が知らないと損する「失業保険の仕組み」について、ファイナンシャルプランナー三原由紀氏による著書『定年後に後悔しないお金の大正解100』(永岡書店)から一部を抜粋・再編集し、Q&A形式で解説します。

Q. 定年退職でも失業保険はもらえるの?

A. もらえます

「定年はリタイアであり、失業ではないから失業保険の対象ではない」と思っている人もいるかもしれませんが、定年退職後も働く意欲があり、一定の条件を満たす場合は、失業保険の基本手当を受給できます。

ただし、退職日が65歳になる前か以降かにより、手当の種類、すなわち給付額が変わります。退職日を自ら設定できる場合は、検討しましょう。  

Q. 退職日が65歳になる前か以降かで、失業保険の何が変わるの?

A.65歳になる前に退職すると給付金が高くなります

雇用保険の求職者給付には複数の区分があります。基本手当は64歳11ヵ月までに退職した場合に受け取れることができ、65歳以降に退職をすると、基本手当ではなく「高年齢求職者給付」の受け取りに変わります。

ここで注意したいのが、基本手当と高年齢求職者給付の給付額は、基本手当のほうが高いということです。

具体的には、64歳11ヵ月までに退職すると、再就職するまで最長240日分の基本手当を受け取れますが、65歳以降に退職した場合は、一時金として、基本手当の30日もしくは50日分の高年齢求職者給付しか受け取れません。

ただし、法律上は誕生日の前日に年齢が上がるというルールのため、65歳の誕生日の前々日までに退職することが求められます。

退職時期は業務の引き継ぎなども考慮する必要がありますから、会社との話し合いを重ねたうえで損をしない退職日を設定しましょう。  

Q. 再就職や継続雇用で収入が大幅に減った…。どうすればいい?

A. 高年齢再就職給付か高年齢雇用継続給付を受けられます

再就職や継続雇用に伴い、収入が大幅に減ってしまった場合は給付金を受け取ることが可能です。

具体的には、60歳以降の給与が60歳時点の75%未満に低下した場合に支給される給付金で、失業保険の基本手当を受給していたか否かによって「高年齢再就職給付」または「高年齢雇用継続給付」のいずれかを受け取ることができます。

給付金の受給条件とは?

失業保険の基本手当を受給して再就職をした人は「高年齢再就職給付」を申請できます。

受給条件は、①60歳以上65歳未満の被保険者であること、②雇用されていた期間が5年以上あること、③再就職の前日時点で失業保険の基本手当の支給日数が100日以上残っていること、④1年を超える雇用が見込まれること、⑤再就職手当を受け取っていないことです。

一方、失業保険の基本手当をもらわずに働き続けた人は「高年齢雇用継続給付」を申請できます。

受給条件は、①60歳以上65歳未満の被保険者であること、②雇用されていた期間が5年以上あることです。  

Q. 給付日数より早く再就職した場合、残りの失業保険はもらえない?

A. 基本手当の代わりに再就職手当がもらえます

失業保険の基本手当には給付日数があり、この期間より早く再就職が決まれば残りの基本手当は受け取れなくなりますが、代わりに「再就職手当」を受給できます。

雇用保険の失業等給付の就職促進給付からの給付です。基本手当を受給していた人が一定の条件を満たすと、基本手当の6〜7割程度がもらえます。

三原 由紀 プレ定年専門FP®

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください