1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

【米ドル円】東京海上アセットマネジメントが振り返る…10月第1週の「米国経済」の動き

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年10月6日 20時15分

【米ドル円】東京海上アセットマネジメントが振り返る…10月第1週の「米国経済」の動き

(画像はイメージです/PIXTA)

不安定ながらも円高傾向が続く値動きのなか、「円安トレンド」の転換が予感される現在、「米ドル円」に対する世の中の関心はかつてないほどに高まっています。そこで、来週の米ドル円相場の動向に影響を与えそうな、先週の米国経済の動きについて、東京海上アセットマネジメントが解説します。

米国経済:労働市場に対する過度な警戒感が和らぐ

2024年8月の食料品及びエネルギーを除いたコアPCE(個人消費支出)デフレーターは、前年比+2.7%と、市場予想通りの結果となりました(図表1)。

内訳では、コア財(7月:前年比▲0.4%→8月:同▲0.5%)の下落幅が拡大したものの、ウェイトの高いコアサービス(7月:前年比+3.7%→8月:同+3.8%)が伸びを高めたことが、コアPCEデフレーターを押し上げました。コアサービスでは、引き続き住居家賃や帰属家賃などの住宅サービス(7月:前年比+5.2%→8月:同+5.3%)が高止まりしています。

物価の瞬間風速を示す前月比では、7月のコアPCEデフレーターは+0.13%と、市場予想(同+0.2%)を下回る結果となりました(図表2)。

FRBがインフレのモメンタムを測るうえで重視している3ヵ月前比年率値は+2.06%(7月:+1.86%)と、5ヵ月ぶりに伸びを高めたものの2%近傍で推移しているほか、6ヵ月前比年率値は+2.39%(7月:+2.62%)と鈍化しており、FRBの物価目標である2%に向けた動きは、維持されていると考えられます。

8月のコアPCEデフレーターは、引き続きFRBの利下げ期待を裏付ける内容であったものの、9月FOMCで公表されたドットチャート(11月と12月で計0.5%)を上回る利下げ幅を必要とするほどの内容ではなかったと考えられます。実際に、9月30日の講演でパウエルFRB議長は、「(今後の利下げについて)急ぐ必要はない」などと、11月と12月の2会合でそれぞれ0.25%の利下げを示唆しており、市場の織り込みはやや行き過ぎな印象があります(図表3)。

このため、10月4日に控える雇用統計(米労働省公表)が相応に弱い結果とならない限り、年内の大幅利下げは正当化されない可能性が高いと考えられます。

9月以降も失業者は減少傾向に

雇用統計の結果を予想する材料として、今週は9月のADP雇用統計や8月のJOLTS(雇用動態調査)などの経済指標が公表されました。まず、ADP雇用統計については民間雇用者数が前月差+14.3万人と、市場予想の同+12.5万人を上回りました(図表4)。

加えて、8月が速報値の前月差+9.9万人から同+10.3万人に上方修正されるなど、雇用の増加ペースに下げ止まり感もみられます。4日に控える9月の雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月差+15.0万人と、ADP雇用統計と同様、8月(同+14.2万人)から伸びが高まることが予想されています(図表5)。

米国では、労働市場の減速懸念が根強いだけに、雇用統計がそうした懸念を和らげる結果となるか注目されます。

米労働省が公表した8月のJOLTSも労働市場に対する警戒感を幾分和らげる内容となりました(図表6)。

8月の求人件数は804万件と市場予想(769.3万件)を上回ったほか、7月分が771.1万件と速報値の767.3万件から上方修正されるなど、労働需要の⼀段の減速が回避された格好となりました。

また、離職者のうち、非自発的離職者数は8月に160.8万人と、7月(171.3万人)から減少しました。企業が雇用の増加に慎重な姿勢を維持するなかで、大規模なレイオフ(⼀時解雇)を回避している状況にあります。なお、米労働省が公表した週次の新規失業保険申請件数(4週移動平均)は、9月以降も失業者が減少傾向にあることを示しています(図表7)。

東京海上アセットマネジメント  

※当レポートの閲覧に当たっては【ご留意事項】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『【米ドル円】東京海上アセットマネジメントが振り返る…10月第1週の「米国経済」の動き 』を参照)。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください