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年金機構から届いた「赤い封筒」…放置を続けて辿り着く「とんでもない結末」

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年10月8日 22時0分

年金機構から届いた「赤い封筒」…放置を続けて辿り着く「とんでもない結末」

(※写真はイメージです/PIXTA)

日本国内に住んでいる20歳以上60歳未満の方には、国民年金に加入する義務があります。会社員や公務員であれば厚生年金に加入し、保険料は給料から天引きされますが、それ以外の方は自分で納めなければなりません。もし、払わないままそのままにしていたらどうなるのか? みていきましょう。

国民年金未納「差押執行件数」令和5年9月時点で1万件超

日本の公的年金制度は、20歳以上60歳未満のすべての方が加入する国民年金(基礎年金)と、会社員・公務員の方が加入する厚生年金保険の2階建て構造です(日本年金機構HPより)。

20歳以上60歳未満の農業者、自営業者、学生、無職の人などには国民年金の加入義務があります。「将来年金をもらわなくていいから払わなくていい」というわけにはいかず、国民年金法第88条に「被保険者は、保険料を納付しなければならない」と定められています。

国民年金保険料の納付期限は、納付対象月の翌月末日です。国民年金保険料が納付期限までに納付されない場合、納付勧奨が実施されることになります。日本年金機構職員のほか、委託された民間事業者により、電話や文書で案内がおこなわれます。

何度も納付勧奨が実施されても納付しないでいると、「最終催告状」が送られてきます。特別催告状は3回送られてくるのが通常で、封筒の色は「青→黄→赤」と変化していきます。赤い封筒が届いたらかなり焦らなければなりません。

さらにそこに記載されている期限までにも納付をしないと、「督促状」が送られてくることになります。連帯納付義務者(世帯主および配偶者)がいる場合、連帯納付義務者にも督促状が送付されます。

督促状で指定した期限までに未納の国民年金保険料が納付されない場合、「差押予告通知書」が届き、財産の差押えがおこなわれます。連帯納付義務者(世帯主および配偶者)がいる場合、連帯納付義務者に対しても財産の差押えがおこなわれます。

日本年金機構によれば、令和5年度の国民年金保険料強制徴収の実施状況は「最終催告状送付件数」176,779件、「督促状送付件数」102,238件、「差押執行件数」30,789件。決して少なくない件数です。

学生であっても20歳を超えていれば納付義務は発生するので、申請をせずに未納でいると、催告状等が送られてくる可能性があります。ですが「学生納付特例制度」により、申請すれば、在学中の保険料納付の猶予が可能です。

申請は住民登録をしている市(区)役所・町村役場の国民年金担当窓口や年金事務所への訪問・郵送のほか、オンラインでも可能となっています。電子申請にはマイナポータルの開設が必要です。

「経済的に払うのは無理」な場合の対処法

日本国籍を持っている方が長期間海外に住む場合は、日本の自治体から住民票を抜けば、国民保険は任意加入となります。保険料を払わなくても問題はありませんが、将来の受給額が減ることになります。ただその期間は加入期間に含まれます(年金を受け取るためには加入期間が10年以上である必要があります)。

住民票をそのまま残した場合は、保険料を払わなければなりません。

海外に住む理由としては、海外で働く、あるいは留学が挙げられるでしょう。留学であれば身分は学生といえますが、「学生納付特例期間」が申請できるのは基本的に日本の教育機関に限られ、海外の教育機関では不可となります。

ですが留学中であれば、十分な収入を得ていなくてもおかしくありません。そういった方は、「学生納付特例期間」は申請できませんが、「国民年金保険料免除・納付猶予申請」をすることは可能です。こちらもオンラインでの申請が可能です。申請が通れば催告がくることはありません。

もちろんこういった場合に限らず、収入の減少や失業等により国民年金保険料を納めることが経済的に困難な場合、保険料免除制度・納付猶予制度の手続きをおこなうことが可能です。免除される額は、全額、4分の3、半額、4分の1の4種類があります。

保険料の免除や納付猶予が承認された期間は、年金の受給資格期間に算入されます。ただし年金額には反映されないので、将来の受給額を増やすためには保険料免除や納付猶予になった保険料を後から納める(追納する)必要があります。

「国民年金、払わなくてもなんとかなるだろう」「年金機構から封筒が届いたけど、よくわからないし…」と放っておくと、財産の差押えにまで発展する可能性があります。未納の年金があれば納付をするか、免除または猶予の申請をおこないましょう。

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