PBR1倍割れ銘柄は「成長投資枠」に向いている?資産10億円達成の個人投資家が教える、新NISAで「割安銘柄」を選ぶときのコツ
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年10月16日 10時15分
(※写真はイメージです/PIXTA)
2024年5月時点で、PBRが1倍を割っている銘柄は約1,800銘柄にのぼりました。こうしたPBR1倍割れの割安株は、新NISAの成長投資枠での投資に向いているのでしょうか? 本記事では、DAIBOUCHOU氏による著書『バリュー投資の億り人が教える 新NISA「成長投資枠」で1億円:10日で学ぶ10年10倍株の探し方』(東洋経済新報社)より一部抜粋・編集して、新NISAの成長投資枠で投資すべき割安銘柄の考え方について解説します。
PBR1倍割れ銘柄は株価が大きく下がらない
新NISAの成長投資枠の非課税限度額である1,200万円で目いっぱい、株式に投資したとします。これを10倍にするためには、どのような銘柄を買えば良いのでしょうか。
2023年は、圧倒的にバリュー株投資が優位な1年でした。その理由は、2023年3月に、東京証券取引所が市場改革の一環として、PBR(株価純資産倍率)が1倍を割り込んでいる企業に、現在の水準を引き上げるうえで必要な、具体的な方法を開示するように求めたのです。その対象はプライム市場とスタンダード市場に上場している企業です。
2024年5月現在、プライム市場には1,650銘柄、スタンダード市場には1,603銘柄の計3,253銘柄が上場されていますが、当時、PBRが1倍を割っている銘柄は約1,800銘柄にものぼりました。今でも1,500銘柄以上がPBR1倍割れですが、それでも2023年4月時点に比べれば、だいぶ減っています。
こうしたPBR1倍割れの割安株は、成長投資枠での投資に向いているでしょうか。割安銘柄の良いところは、大きく株価が下がらないことです。もちろん、全く下がらないということではないのですが、後述する高成長銘柄などに比べると、大やけどをするリスクはだいぶ低いと考えて良いでしょう。
株価が大きく下がらない点は、特にこれから新NISAを使って株式投資を始めてみようと考えている人たちにとっては、何よりも美点でしょう。初めて株式投資にチャレンジする人たちが一番怖がっているのは、株価の値下がりリスクだからです。
この点、PBR1倍割れの割安株は、株価が下落してPBRがさらに割安になると、バリュー投資家が株価の反発を期待して逆張り投資をするため、その銘柄の株価は大きく下がらなくなります。
成長投資枠で選ぶ割安銘柄の条件
ただし、株価が下がりにくいということは、逆さに捉えれば、株価が上がりにくいということでもあります。
たとえばJパワー(9513)のPBRは、2024年5月2日時点で0.41倍です。株価は2020年末を底値に上昇しているとはいえ、上昇ピッチが鈍く、2017年11月9日につけた高値、3,475円を抜けずにいます。王子ホールディングス(3861)もPBR0.59倍という割安銘柄ですが、株価は2019年から2024年5月2日まで、ボックス圏での推移となっています。
いわゆる「バリュートラップ」ですね。株価が割安な銘柄が、割安のまま放置されている状態をこのように言うのですが、東証がPBR1倍割れ企業に対して、それを改善するための勧告を出したにもかかわらず、1,500銘柄以上、PBR1倍割れの状態にある点からも、日本にはバリュートラップの銘柄が多いと考えられます。
では、私が、バリュートラップが多くても、どのような割安銘柄なら成長投資枠で投資しようと思うのかというと、株主優待銘柄です。インデックス型投資信託を上回るリターンは必要ありません。もちろん、そのくらい値上がりしてくれれば、それはそれで良いのですが、高望みはしません。
値上がり益についてはインデックス並みが実現すれば十分です。そのうえで株主優待があって、株主優待込みの総合利回り(配当利回り+優待利回り)が5%程度ある銘柄をターゲットにします。
総合利回り5%は、仮にこの銘柄が塩漬け状態になったとしても、「まあ、それでも総合利回りで5%が非課税でもらえるなら、今の金利水準に照らしてみて、十分に説明がつくだろう」という水準です。
総合利回りが毎年5%もあって、かつ自分が欲しいと思える株主優待ももらえるのであれば、成長投資枠に放り込んだままにしておいても、納得できます。ただし、1,200万円を1億2,000万円にするほどの起爆力はありません。
専業投資家インフルエンサー
DAIBOUCHOU
※本記事は『バリュー投資の億り人が教える 新NISA「成長投資枠」で1億円: 10日で学ぶ10年10倍株の探し方』(東洋経済新報社)の一部を抜粋しています。記載内容は当時のものであり、また、投資の結果等に編集部は一切の責任を負いません。
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