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怖い、怖い、怖い…年金12万円「老人ホーム入居」の85歳母、深夜の電話口で聞こえる悲鳴。翌朝、駆けつけた家族が息を飲む「凄惨な光景」

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年10月13日 5時15分

怖い、怖い、怖い…年金12万円「老人ホーム入居」の85歳母、深夜の電話口で聞こえる悲鳴。翌朝、駆けつけた家族が息を飲む「凄惨な光景」

(※写真はイメージです/PIXTA)

高齢化の進展とともに増えている認知症患者。その家族の負担は、大きなものがあります。在宅で暮らしていくのに限界を感じたら、老人ホームへの入居も選択肢のひとつ。そんな老人ホームではドタバタも日常茶飯事のようです。

増加する認知症患者とそれを支える家族…重い介護負担

高齢者人口の増加とともに、増加しているのが認知症。厚生労働省によると、2025年には約700万人と高齢者の5人に1人が認知症に達するとしています。認知症は年齢が上がるにつ入れ有病率が上昇するとされ、団塊の世代が75歳以上に達する2037年に向けて、認知症患者はますます増えていくと考えられます。

「加齢によるもの忘れ」と「認知症」は混同されがちですが、たとえば体験したことに関して、加齢によるもの忘れの場合、一部を忘れますが、認知症の場合はすべてを忘れます。朝食であれば、加齢によるもの忘れであれば何を食べたか思い出せないのに対し、認知症では朝食をとったことさえ忘れてしまいます。また加齢によるもの忘れの場合、もの忘れの自覚はありますが、認知症の場合は自覚症状がないことが、家族の負担を大きくします。

清水直美さん(仮名・52歳)。同居する母・洋子さん(仮名・80歳)は、アルツハイマー型認知症。異変に気づいたのは、物忘れがひどくなってきたから。しかし、洋子さんにその自覚はなく、「いった・いわない」でよくケンカを繰り広げたといいます。

認知症とわかって、直美さんとしてはホッとした部分もありましたが、さまざまな症状が出てきたり、悪化したりしてくると、負担も増えていきます。最近は徘徊も目立つようになったり、幻覚や妄想で騒いだりと、在宅での介護が難しくなってきました。

――家でみるのは限界かもしれない

株式会社LIFULL seniorが行った『介護施設入居に関する実態調査 2023年度』によると、「入居を考えるきっかけとなった状況」として最も多かったのが、46.0%で「認知症」。33.3%が「認知症以外の疾患」、29.6%「入院」と続きました。

また具体的な認知症の症状としては、「排泄の失敗」が最も多く32.3%。「お金の管理ができない」29.0%、「怒りっぽくなる、暴力をふるう」18.2%、「食事のトラブルを起こす」17.2%、「外出して戻れなくなる、家を間違える」16.7%と続きます。

自宅から車で30分の老人ホームに入居した母…ある日、着信に気づいた娘は

自宅よりも施設に入ったほうがいいと判断し、施設に入ることになった洋子さん。入居したのは、家賃の前払いである入居一時金が150万円、毎月の利用額が15万円の老人ホーム。洋子さんの年金は月12万円ほどだったので、予算を少々超えるものだったといいますが、自宅からは車で30分ほどという距離感が決め手だったと長女の直美さん。

場所見知りが心配だったといいますが、さすが、スタッフは全員プロ。面会に訪れるたびに楽しそうにしている洋子さんをみては、「いい老人ホームが見つかってよかった」と安心していたとか。

しかし、ある日の夜、23時をまわり、そろそろ寝ようとしていた直美さん、着信に気づきます。それは母・洋子さんからでした。「なんだろう……」とかけなおすと、電話口のむこうから悲鳴が……。

――怖い、怖い、怖い

――イヤッ!

耳がキーンとなるほどの大声の洋子さん。「どうしたの、どうしたの」と尋ねても、同じことをいって、電話は切れてしまったといいます。

「夢でもみていたのかしら」と思ったものの、母の悲鳴が頭から離れず。たまたま翌日は仕事が休みだったため、朝一で老人ホームに車を走らせました。

車を駐車場にとめ、ホームのエントランスを抜けると、「おはようございます!」と挨拶をしてくれたスタッフをみて、直美さん、ギョッとします。

――だ、大丈夫ですか……

挨拶をしてくれたスタッフの顔や腕にはいくつもの絆創膏。それではカバーできないほどのひっかき傷がいくつもみられました。

――あっ、ビックリしますよね。昨夜、ちょっと元気な入居者さんがいて。

いろいろと話を聞くと、昨晩、叩く、蹴る、大声を出すなど、暴力・暴言がエスカレートした入居者がいたのだとか。先ほどのスタッフは、それで顔やら腕やらを引っかかれた……また母の洋子さんは、その騒動を聞いて、怖くなり、思わず直美さんに「助けて」と電話をした、という顛末でした。洋子さんは電話をしたことをすっかり忘れていましたが。

――生傷は日常茶飯事ですよ

と笑うスタッフ。さすがはプロ。直美さん、頭が下がる思いだったのと同時に、「こんなことがあって、やっていけるのかしら」と心配になったといいます。

そんな壮絶な老人ホーム・介護の現場。株式会社SOKKINが行った『介護士の職場調査』によると、「現在の職場に満足していますか?」の問いに、「満足している」が6割。また具体的に満足の理由を聞くと、最も多かったのが「利用者との関係」でした。一方で不満で最も多かったのが「年収」。「人間関係」「休日数」「人員数や配置」と続きました。私たちが感じる介護スタッフに対する苦労は、別のところにあるのです。

[関連記事]

厚生労働省『認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)』

政府広報オンライン『知っておきたい認知症の基本』

株式会社LIFULL senior『介護施設入居に関する実態調査 2023年度』

株式会社SOKKIN『介護士の職場調査』

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