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申し訳ありません、お客様!最高月収150万円「大企業のエリート部長だった66歳男性」、ミス連発で平謝りでも「時給1,180円の居酒屋バイト」を続けるワケ

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年10月17日 6時45分

申し訳ありません、お客様!最高月収150万円「大企業のエリート部長だった66歳男性」、ミス連発で平謝りでも「時給1,180円の居酒屋バイト」を続けるワケ

(※写真はイメージです/PIXTA)

高齢化、長寿化が進むなか、定年以降も働き続けることがいまやスタンダード。それでの経験を現役社員に還元……そんなシナリオがうまくいくとは限らないようです。

名の知れた大企業元部長が、居酒屋でアルバイト

居酒屋のアルバイトリーダーの健吾さん(25歳)。「この前、スゴイ新人さんが入社してきたんです」とヒソヒ

ソと教えてくれました。その新人というのが、川中誠さん(仮名・66歳)。接客業は未経験だといいます。

以前はどんな仕事をしていたのか?

――XX(具体的会社名)で働いていました

名前を聞けばパッと思い浮かぶような大企業。大学卒業以来、XXひと筋で頑張ってきたという川中さん。50代を前に部長に昇進し、55歳で役職定年。60歳で定年を迎えると、特別社員としてアドバイザー的な役回りにまわるように。昨年、惜しまれつつ、会社を去ったのだとか。

大企業で部長にまでのぼりつめたのだから、給与はすごかったのでは?

――最高150万円ほどだったかな

厚生労働省『令和5年賃金構造基本統計調査』によると、大企業(従業員1,000人以上)の大卒部長(男性)の月収の中央値は72.3万円。上位25%で86.0万円、上位10%で102.2万円です。最高月収150万円だったという川中さん。大企業・大卒部長のなかでもトップクラスの給与を手にしていました。

【大企業大卒部長の月収分布】

~50万円未満:6.94%

50万~55万円未満:4.40%

55万~60万円未満:8.45%

60万~70万円未満:25.39%

70万~80万円未満:21.60%

80万~90万円未満:13.79%

90万~100万円未満:8.46%

100万~120万円未満:5.74%

120万円以上:5.22%

さらに退職金は4,000万円ほど。まさしく、エリート街道を歩んできた勝ち組といえる川中さん。今の時給は、募集時のまま1,180円だとか。

最高月収150万円のエリートが居酒屋バイトを始めるまで

最高月収150万円の元エリートが、居酒屋バイトを始めた理由。それは会社を辞めることを決心したときにさかのぼります。

――定年後、「特別職」で「アドバイザー」という立場でしたが、ランクとしては上司がいて、私はその部下。お互い遠慮し合い、やりにくさがありました

――最近、シニア社員のモチベーションを保つために、給与水準はほぼ据え置きになりました。私の場合、役職定年を迎えた段階で4割ほど、給与は減ったのですが、それでも年齢的に高給。60歳以降も基本、その給与水準でした。給与は部下である私のほうがはるかに上……そんな年下の上司もいたかもしれない

サイボウズ チームワーク総研が年下の上司と年上の部下を対象に行った『年上の部下へのマネジメント」に関する意識調査』によると、年下上司も年上部下も、25%ほどが仕事のやりにくさを訴えています。「自分が年下の上司で苦労したこと」として、

・経験が部下のほうおが豊富だから、指示が難しいと思うことがある

・ミーティングやカジュアルな集まりなどで、皆が変に気をつかう

などの意見が聞かれました。

居心地の悪さを感じているなか決定的だったのは、どこからか聞こえてきた「はやく辞めてくれないかな」という本音といえる声。

――求められることも多くありましたが、邪魔に感じる社員がいたことも事実

――会社に残ることで、少しでも嫌な思いをしている社員がいるなら、辞めたほうがお互いのため

そう考え、会社を去ることを決意したという川中さん。毎日が日曜日の生活がスタート……しかし、それまで家庭を顧みず仕事優先で生きてきた川中さん。どこか妻と2人きりの空間に居心地の悪さを感じ、「何でもいいから仕事をしよう」と思い付いたのだとか。「せっかくするなら、未経験の仕事がいいな」と考えながら、ネット検索して見つけたのが、最寄り駅にある居酒屋のアルバイトだったといいます。

――我ながら大胆な選択だったと思うんです。親子以上に離れた子たちと働くなんて。ただここでは変に気を遣われることはありません。ミスばかりするので、怒られてばかりです

あまりにミスばかりするものだから、先輩バイトからは怒られ、迷惑をかけた客には「すみません!」と謝ってばかりだとか。ただ再び仕事の楽しさを感じることができ、妻とも程よい距離感が生まれ家庭の雰囲気もよくなったといいことばかり。「キッチンにも入ってみたいですね」と新たな挑戦も考えているといいます。

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