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ああ、あのとき売っておけば…。株価下落時に後悔をしないための「欲張らない」ポートフォリオとは【資産10億円達成の個人投資家が助言】

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年12月13日 11時15分

ああ、あのとき売っておけば…。株価下落時に後悔をしないための「欲張らない」ポートフォリオとは【資産10億円達成の個人投資家が助言】

(※写真はイメージです/PIXTA)

10倍、20倍の規模へ成長する企業に投資したいものの、心配なのは急な株価の下落です。株価下落の対策として、どのようなポートフォリオを組むとよいのでしょうか。本記事では、DAIBOUCHOU氏による著書『バリュー投資の億り人が教える 新NISA「成長投資枠」で1億円: 10日で学ぶ10年10倍株の探し方』(東洋経済新報社)より一部抜粋・編集して、株式投資の暴落を見込んだポートフォリオについて解説します。

「10%から30%の株価下落は普通」と覚悟すべし    

いざ株価の暴落に直面したとき、株価がどのくらい下がるのかを想定しておくのは、一種の精神安定剤になります。

株価暴落については、10%から30%の下落で収まるというイメージを持っていただければよいかと思います。リーマンショックは、他の株価暴落に比べると別次元の下げ率で、実に50%を超えていたわけですが、これは本当の異常事態で、恐らく「100年に1度」レベルの大暴落だったと思います。

逆に、リーマンショックを参考にして、「株式は50%程度下げるリスクがある」と思ってポジションを取ろうとすると、あまりにもポートフォリオが保守的になり過ぎるきらいがあるので、逆に利益を最大化するチャンスを失うことになりかねません。

株価は投資家評価なので、たとえば株価が30%下げたとしても、企業業績まで30%下がるわけではないという点には、留意しておく必要があります。もちろん、株価の暴落で景気が冷え込めば、企業業績も悪くなります。

でも、業績面から見れば、会社の価値がそこまで落ちることはありません。あのリーマンショックで株価が大暴落した局面でさえ、少額でもきちっと利益を上げている会社はあったのです。ただ、投資家評価は過剰に反応します。なぜなら、「自分のお金が失われる」という想いが前面に出てくるからです。

誰しも、自分のお金を失いたいなどとは思いません。そして実際、株価の暴落に直面して、毎日のように自分が持っている株式の評価額が減っていくのを見るのは、かなりの恐怖です。これは私自身も経験があって、それこそリーマンショックに直面した時は、数億円単位で自分の資産を失いました。

特にハイパーグロース銘柄に投資して暴落に直面した場合、投資金額が30%失われるなどという甘いものではなく、半分、あるいは3分の1、下手をすると10分の1にまで目減りしてしまうケースもあります。

リスクを回避するポートフォリオと心得

そのようなリスクを負いたくないので、私の場合、最初からハイパーグロース銘柄には手を出さず、割安成長銘柄を軸にしてポートフォリオを組んでいるのです。そのうえで、投資家評価については宿命だと思って、甘んじて受け入れるようにしています。

投資家評価が下がるのは仕方がない。だけれども、自分の保有銘柄の資産価値が10分の1にならないよう、大暴落するリスクができるだけ少ない、割安成長銘柄でポートフォリオを固めたうえで、投資家評価の下落を甘んじて受け入れるのです。

受け入れるというのは、暴落した時にあえてなにもしない、ということでもあります。変な色気を出して、これは新NISAではできないことですが、課税口座を用いて信用取引を行い、カラ売りで儲けようなどと考えるのは、却ってドツボにはまる恐れがあります。

「最大で30%下げるのはよくあること」と思って、「ああ、あのとき、売っておけばよかった」とか、そういう類いの後悔はいっさいしないようにすること。そんなことを頭に浮かべていると、冷静な判断が下せなくなります。

「何もしない」と申し上げましたが、それは株価の暴落に乗じて儲けようなどとは考えないこと、という意味です。積極的に仕掛けることは一切、しなくてもよいのですが、多少の対応策は検討する必要があります。

株価の暴落には2種類ある

株価の暴落には2種類あります。景気悪化に伴う業績悪化によるものがひとつ。もうひとつは金融危機によるものです。

景気悪化に伴う業績悪化による株価下落は、それほど気にする必要はありません。たとえば日経平均株価でも東証株価指数(TOPIX)でも良いのですが、株価指数並みの下落率であれば、それは仕方がないということで受け入れるしかないでしょう。

ただし、日経平均株価が10%下落している場面で、自分の保有銘柄の株価が20%下落したとしたら、その時は個別銘柄固有の問題があるかも知れないので、なぜ市場平均よりも大きく売られたのかを調べて、検証する必要があります。

また、景気悪化で株式市場が低迷していたとしても、すべての銘柄がダメというのではなく、探せば投資先はあります。

たとえば神戸物産(3038)やサイゼリヤ(7581)、Genky DrugStores(9267)、大黒天物産(2791)などは一般的に、景気低迷局面では強い銘柄なので、マーケットが低迷しているような局面でも、株価が堅調に推移するケースがあります。

景気悪化の時はじっと我慢。これまでの経験から申し上げると、だいたい3〜4年も我慢すれば、景気悪化のトンネルを抜け出すことができます。

私の場合、周期的な景気悪化に伴う株価下落の場合は、フルポジションを維持しますが、そのときに保有している銘柄がいささか景気動向に左右されそうな場合には、保有銘柄の一部を見直します。基本的にはこのような景気悪化に強い会社の株式に入れ替えておくのです。

この点は、景気の悪化時だけでなく、成長投資枠で株式に投資する人には参考になると思います。なぜなら、成長投資枠は制度設計の関係もあって、頻繁に銘柄を入れ替えたり、売り買いを繰り返したりするのが、やりにくいからです。成長投資枠で投資する株式は、景気のよし悪しからあまり影響を受けることのない「割安成長株」がお勧めと言ってもよいでしょう。

専業投資家インフルエンサー

DAIBOUCHOU

※本記事は『バリュー投資の億り人が教える 新NISA「成長投資枠」で1億円:10日で学ぶ10年10倍株の探し方』(東洋経済新報社)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。記載内容は当時のものであり、また、投資の結果等に編集部は一切の責任を負いません。

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