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うちの子もバイリンガルに!…世帯年収1,300万円の40代“教育熱心”ワーママ、インターナショナルスクールに通う6歳愛息の「まさかの告白」に後悔が止まらない【AFPの助言】

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年10月26日 12時30分

うちの子もバイリンガルに!…世帯年収1,300万円の40代“教育熱心”ワーママ、インターナショナルスクールに通う6歳愛息の「まさかの告白」に後悔が止まらない【AFPの助言】

(※写真はイメージです/PIXTA)

グローバル化が進む現代、「我が子を英語堪能にしたい」と考える人も少なくないのではないでしょうか。早期の英語教育に力を入れ、「インターナショナルスクール」への進学を選ぶ人も増えているようです。本記事では、AFPの石川亜希子氏が、インターナショナルスクールのメリット・デメリットについて、具体的な事例をもとに解説します。

きっかけはプリスクール…インターナショナルスクール入学を後悔、そのワケとは

都内に暮らす斉藤有美さん(仮名、42歳)は、夫の和也さん(仮名、44歳)と一人息子の晴翔(はると)くん(仮名、6歳)との3人家族です。2人は共働きで世帯年収は約1,300万円ほど。晴翔君はプリスクールを経て、インターナショナルスクールに入学したばかりです。

プリスクールとは、未就学児を対象に英語で保育を行う施設のことを指します。0歳児から預かり可能な施設や延長保育が可能な施設もあり、制度上は「認可外保育所」として登録している施設が多く、英語で学び、そして生活する保育園ということになります。

費用も保育園と比べて高額にはなりますが、幼児教育・保育の無償化に伴い、保育料には補助が出る場合も多く、一般家庭でも選択することができるでしょう。

有美さんは、職場で英語が必要なことを痛感しており、晴翔くんが生まれたとき、息子はぜひ海外で活躍できる子にしたいと思っていました。そんなとき、職場と自宅の中間くらいの場所に新しいプリスクールが開校。夫婦で見学に行き、英語教育はもちろん、幼い時期から異文化に触れることで世界を体感する方針にとても共感し、晴翔くんを一般的な保育園ではなく、プリスクールに通わせることにしたのです。

プリスクールに通い、自然と英語を使うようになった晴翔くんを見ているうちに、有美さんは、ここで英語での生活や学びを止めてしまうのはもったいないと考えるようになりました。元々は公立小学校への進学を考えていましたが、夫婦で話し合い、晴翔くんをインターナショナルスクールへ進学させることにしました。

しかし、この選択をすぐに後悔することになります。

インターナショナルスクールとは

インターナショナルスクールは、元々は両親の仕事の都合などで日本に暮らす外国籍の子どもたちを対象とした教育施設でしたが、グローバル化に伴い、世界で活躍できる人材が求められるようになったことで、日本人が学ぶことのできるスクールも増えています。

ただし、「一条校」と呼ばれる学校教育法に基づく「小学校、中学校、高等学校」とは明確に分けられ、インターナショナルスクールのうち一部の学校が「各種学校」という都道府県知事の認可を受けているに留まります。文部科学省「私立各種学校一覧」によると、令和6年4月現在、東京都で各種学校として認可を受けている学校は約100校、ここに名前のない場合は、無認可ということになります。

また、卒業資格についても注意が必要です。

たとえば、インターナショナルスクールの中学校を卒業しても、義務教育課程を履行していないと見なされ、そのままでは日本の高校へは進学できないのです。中学校卒業程度認定試験を受験し、合格したうえで、高等学校入学資格を得ることができますが、認定試験は日本語での出題となりますので、対策が必要でしょう。

インターナショナルスクールの高校卒業後も、国際バカロレアという国際的プログラムの認定校であれば、国内外の大学入学資格を得ることができますが、そうでなければ、日本の大学に進学するために高等学校卒業程度追認試験の受験が必要な場合もあります。

インターナショナルスクールに通うメリットとデメリット

インターナショナルスクールへの通うメリットとしては、以下のようなことが挙げられます。

・高い英語力が身につく

・探求型の学習により、自分の意見をしっかり持てるようになる

・グローバルな感性が養われ、視野が広がる

・海外の大学へ進学できる

いずれも、子どもの将来への投資といえます。

一方、主なデメリットは

・高額な学費

・親の負担も大きい

・日本語力が養われにくい

・卒業後の進路に注意が必要

となります。

インターナショナルスクールの学費は年間200万円以上といわれています。授業料以外にも、イベント代やスクールバス代など想定外の費用もかかるでしょう。共働きで、放課後にアフタースクールを利用すれば、年間で300万円を超える場合もあります。

文部科学省「令和3年度子どもの学習費調査」によれば、私立小学校に通っている場合、習い事など学校外での費用も含めた1年間の学習費が約166万円となっていることから、私立小学校と比べてもインターナショナルスクールがいかに高額であるかということがわかります。

一般的な私立校と違って、国からの補助金が制限されているということも高額な学費に影響しているでしょう。

息子が入学して3カ月で「学校に行きたくない」理由とは

高額な学費、親の負担、そのようなことはもちろん理解したうえでのインターナショナルスクールへの入学でしたが、有美さん夫婦は、想定外の壁にぶつかりました。

プリスクールには喜んで通っていて、英語も大好きな晴翔くんでしたが、入学して3ヵ月、「学校に行きたくない」と言い出してしまったのです。有美さんは、英語が負担なのかと考えましたが、どうやらそうではないようです。

くわしく話を聞いてみると、「ぼくはどうしてランドセルないの?」「放課後、公園で遊びたいのに友だちがいない」「給食がおいしくない」など、いくつか理由を教えてくれました。

絵本やテレビから、晴翔くんにも1年生のイメージがあったようで、それとはずいぶん違うこと、そして、アフタースクールも含めて一日中新しい、かつ英語での環境で過ごすことにも、小さな体は疲れてしまっているようでした。8月生まれの晴翔くん、スクールでは早生まれで、体も一番小さいのです。

また、当初、スクールとのやり取りや課題は、英語の得意な夫の和也さんが担当する予定でしたが、和也さんの会社では在宅勤務から出社への要請が高まり、必然的に比較的融通が利く有美さんの役割に。有美さん自身も、仕事の傍ら英語でのやり取りに疲れ気味です。

スクールの学費は月に18万円ほどで、夫婦合わせて65万円ほどの手取りのうち4分の1以上を占めます。

高額な学費、親も子も疲れ気味で、こんなにしてまで通う必要があるのだろうか……、有美さんがグローバルな部門で働く同僚に相談したところ、

「私は田舎で育ったから、留学経験もなくて。でも、将来の夢ができてから英語をがんばったの。ネイティブのように話せなくても大丈夫。大人になってからじゃ間に合わないなんてことないわ。」

といわれ、ますます悩んでいます。

今なら、公立の小学校の4月の入学式に間に合います。

まとめ

インターナショナルスクールへの進学は、子どもの可能性を広げるという意味でメリットが多いものの、学費が高額なことや、進学の選択肢を狭めるというデメリットもあります。学校教育法に基づく一条校のなかにも、帰国子女生と一緒に国際教育を受けられる学校も増えていますし、英語の学童や英語塾など選択肢はたくさんあります。

教育にはついつい無理をしてでもと、お金と労力をかけてしまいがちですが、無理をしない英語教育の方法を考えていきたいですね。

石川 亜希子

AFP

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