「もはやテレビは家にない」沖縄がワースト独走…「NHK受信料」不払いランキング【47都道府県別】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年10月25日 21時0分
(※写真はイメージです/PIXTA)
『2023年度末 受信料の推定世帯支払率(全国・都道府県別)について』より、NHK受信料支払状況を確認していきます。
NHK受信料支払率…都道府県で「如実な格差」
「テレビ? ウチありませんけど」
……何かと話題になるNHKの受信料問題。
そもそも支払い義務はあるのか? 放送法第64条には、「協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない。」とあります。つまり、NHKが見られるテレビは、契約を結び、受信料を支払う必要が生ずる、とされているのです。
本件「NHKが視聴できる環境下にある」ことがキモであり、たとえば2019年、ワンセグ機能がついた携帯電話を持っている場合でも、「受信料の支払い義務が生ずる」との判決が下されています。
受信料は、衛星契約で2ヵ月払額「3,900円」、地上契約は2ヵ月払額「2,200円」となっています。1年にして1.3万円~2.3万円程度の負担額です。見る頻度からするとなかなかの金額……と感じる人もいるでしょうか。
実際の支払状況はどうなのか? NHKは2023年度末時点での『受信料の推定世帯支払率(全国・都道府県別)について』を公表しています。
事業所を除いた全国支払率平均は78.6%。前年度の調査から0.3ポイント上昇しました。受信料ついてNHKは「今後も引き続き、視聴者の皆さまに公共放送の存在意義や受信料制度について丁寧に説明し、ご理解をいただきながら、受信料の公平負担に努めてまいります」としています。
都道府県別に見ていきましょう。支払率が高かったのは、1位秋田「97.3%」。2位新潟「94.7%」、3位島根「93.9%」、4位岩手「93.8%」、5位山形「93.1%」と続きます。
ちなみにこの支払率とは、世帯支払数を受信契約対象世帯数で割ったものです。90%を超えるのは9県のみ。
ではもっとも払っていない県はどこか。ワースト1位は沖縄「47.7%」。半数以上の世帯が受信料を支払っていないことがわかります。50%台すら他県には存在していませんから、圧倒的な数値です。
【NHK受信料支払率】
40位 神奈川/77.7%
42位 京都/76.4%
42位 兵庫/76.3%
43位 福岡/73.6%
44位 北海道/70.3%
45位 東京/67.4%
46位 大阪/65.4%
47位 沖縄/47.7%
人口の集中している都道府県において、支払率が低調であることが見て取れます。前年度からの下げ幅が大きかった都道府県には、石川県(0.9ポイント)、沖縄県(0.7ポイント)が挙げられます。
公共放送は見られない「チューナーレステレビ」の存在
イギリスでは2022年、公共放送であるBBCを、動画配信サービスのような課金制に変更する方向で検討を進める、と発表し話題になりました。刑事罰の対象にすらなっている受信料不払い問題について、根本的に改革していくことを示唆したのです。
他方日本では、2019年にドン・キホーテがチューナーを外したテレビを発売。この「チューナーレステレビ」は、現在ではいくつものメーカーから発売されています。このテレビはYouTubeやNetflix、Amazon Prime Videoなどの視聴に限定されており、公共放送はもちろん閲覧できません。テレビ離れが長らく取り沙汰されている昨今、「もはやテレビは見ない」という層に向けた新しい視聴方法です。
さらに総務省『令和5年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査』によると、平日・休日ともに全世代において、「インターネット利用」が利用時間最多となっています(「テレビ」「インターネット」「新聞」「ラジオ」から選択)。平日はもう4年連続で「インターネット利用」が最多となっており、休日の平均利用時間は初めて200分を超えました。
そんな状況下、YouTubeをはじめとしたプラットフォームでも、テレビ局制作の一部コンテンツが無料公開されるようにもなってきています。
イギリスのような変革のときは訪れるのか。まずは受信料不払いの地域格差是正も急がれるところですが、テレビそのものの在り方も問われるときがきています。
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