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〈年金14万円〉〈貯金800万円〉72歳の高齢女性、預金残高にため息も、ふと気づいた違和感。知らぬ間に巻き込まれていた驚愕事件に「何かの間違いでは?」

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年11月13日 8時15分

〈年金14万円〉〈貯金800万円〉72歳の高齢女性、預金残高にため息も、ふと気づいた違和感。知らぬ間に巻き込まれていた驚愕事件に「何かの間違いでは?」

(※写真はイメージです/PIXTA)

キャッシュレスが進み、高齢者のなかにも「現金はあまり持ち歩いていないの、どこもキャッシュレスだっていうから」という人も。そこで気を付けたいのが、何にどれだけ使ったかという意識が薄れていること。知らぬ間に、とんでもない事件に巻き込まれている可能性も。

スーパーでの買い物でため息、クレジットカード利用の引落し日に2度目のため息

買い物に行くたびに物価高でため息が続く日々が続いています。最新、今年の9月の消費者物価指数は、変動の大きい生鮮食品を除く総合指数が108.2。伸び率は縮小したものの、前年同月比2.4%の上昇。また生鮮食品を除く食料は3.1%の上昇で、前月の2.9%プラスから上昇幅は拡大しています。また、米の値上げはニュースを騒がせるほど。

「毎日食べるものだから、お米の値上げは本当に大打撃」とため息をつく野村順子さん(仮名・72歳)。9月のコシヒカリ5kgの値段は全国平均は3,264円で、前月から19%の上昇。「私が通っているスーパーだと、もう500円くらい高いくらい」だといいます。

【米5kg全国平均価格の推移】

2024年1月…2,308円

2024年2月…2,306円

2024年3月…2,321円

2024年4月…2,333円

2024年5月…2,361円

2024年6月…2,414円

2024年7月…2,536円

2024年8月…2,741円

2024年9月…3,264円

スーパーでため息をつくほかに、野村さんはもう一回大きなため息をつくタイミングがあるといいます。それはクレジットカード利用の口座引落日。日常の買い物では通うスーパーを1つに絞り、そのスーパーで発行しているクレジットカードを必ず利用しているといいます。

――結構ポイントがつくじゃない、買い物のたびに。コツコツと貯まっていくのがいくのがいいのよ

そんな楽しみも吹っ飛ぶような引落し日。「ドンっと引き落とされるでしょ、毎回。そのたびに、はぁーってため息をつくの」と笑う野村さん。

年金月14万円。2ヵ月分が振り込まれる偶数月の15日。その5日前の毎月10日がクレジットカードの利用の引落し日。「毎月年金が振り込まれたら、落胆のあとに歓喜が待っているからいいのにね」

あれっ、引落し額が多いような…クレジットカード少額の不正利用が多発

カード利用の引き落としがあるのは、老後資金のための貯金のある口座から。

――直近で記帳した際には800万円くらいだったかな。来月、引落しがあったら、800万円を割り込んじゃうかな……

ため息がいっそう深くなったという野村さんですが、ふと気づいたことがあったといいます。

――なんか、引落し額が多いような

普段はざっくりとしか見ない引落し額でしたが、その月は先に引落し額を確認してから通帳記帳をしたそう。すると、数万円の誤差があることが判明しました。

――何に使ったんだろう

そう思い、カード明細を久々にみたといいます。「最近はなんでもオンラインになっちゃったから。いつでも見られますよ、というんだけど、私たち世代だとインターネットに苦手意識があるから、見なくなっちゃうのよね」と野村さん。そこで確認すると、見知らぬ引落しが……しかも1万、2万円くらいの引き落としが定期的に繰り返されていました。

――なにこれ……

野村さんがこの引落しが不正利用だと気づくのには少々時間がかかったといいます。最近、老若男女でネット通販を利用する機会が増えたことで、クレジットカード利用も増えています。それに伴い、カードの不正利用も増加傾向にあり、注意が呼びかけられています。

クレジットカードの不正利用に関しては、確認が取れればカード会社が全額補償してくれます。しかし、補償については時効があることに注意が必要。時効までの期間は会社によって異なりますが、不正利用の申告をした日から遡って「60日」とするケースが多いようです。

高額の不正利用であれば気づきやすいものの、最近増えているのが野村さんのように少額の不正利用が長期間に渡り行われているというケース。少額のため気づきにくく、知らぬ間に時効を迎えてしまい、泣き寝入りするしかありません。野村さんの場合、不審な引落しが始まって半年くらい経ってから気付いたため、4ヵ月分はどうしようもないといいます。

ついつい見なくなってしまうカードの利用明細。いま一度、毎月チェックする習慣をつけたほうがよさそうです。

[参考資料]

総務省統計局『小売物価統計調査』

独立行政法人国民生活センター『不正利用かも!? 利用明細は必ず確認』

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