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6年前、妻子持ち元同僚と10回の不貞行為…2年前にバレていまさら「200万円の慰謝料請求」。減額は可能か?【弁護士の助言】

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年11月24日 14時15分

6年前、妻子持ち元同僚と10回の不貞行為…2年前にバレていまさら「200万円の慰謝料請求」。減額は可能か?【弁護士の助言】

(※写真はイメージです/PIXTA)

数年前に相手が既婚者と知りながら不倫。なんとかバレずに「お咎めなし」で関係を終わらせたものの、突然相手側配偶者から慰謝料請求が……。妥当な慰謝料はいくらか、自身も求償権を行使できるのか。また、考慮すべき問題をどのように解決すべきなのでしょうか。今回は、実際にココナラ法律相談のオンライン無料法律相談サービス「法律Q&A」によせられた質問をもとに、不貞相手の妻からの慰謝料請求について、寺岡健一弁護士が解説します。

10回の不貞行為…妻が200万円の慰謝料を請求

相談者は6年前に、会社の同僚Aさんと10回ほど不貞行為をしてしまいました。関係を持つ前から、Aさんに妻と子ども1人(未成熟児)がいることは知っています。その後、相談者は退職しましたが、退職後もAさんから食事に誘われ、会っていました。その際に性交渉をもちかけられましたが、断っています。直近2年間は、Aさんから連絡はきますが、相談者は「もう関わりたくない」と、断固無視をしています。

そして最近になり、Aさんの妻から、夫との不貞行為に関する内容証明で、200万円の慰謝料請求をされました。妻本人からの請求だったので、弁護人は頼んでいないように思われます。Aさんの家庭は現在離婚していませんが、別居状態のようです。

また相談者は以下のような情報を入手しています。

・Aさんは相談者と不貞行為期間中に、相談者以外の3人の女性と不貞行為を繰り返している(Aさんが相談者とのメールの中で明らかにしている)

・2年前にAさんの不倫相手の1人であるBさんとの不貞行為が妻に発覚した。妻はその際にBさんに200万円の慰謝料を請求。示談で支払いがあり、AさんはBさんに対し、半額の100万円を求償として支払った

2つの情報も含め、相談者は慰謝料を減額できるのではないかと考えています。そこで、ココナラ法律相談「法律Q&A」に次の3点について相談しました。

(1)相談者は訴訟になっても構わないと考えていますが、妥当な慰謝料はどのくらいになりそうか。

(2)Bさんが200万円の慰謝料を支払っているので、相談者にも請求することは難しいと考えることはできるか。

(3)示談または訴訟にてAさんの妻に慰謝料を支払うことになった場合、相談者はAさんに対して求償できるのか。

Aさんの過去の不貞行為が減額事由になり得る

不貞行為の慰謝料額は夫婦の関係性、不貞の内容、頻度や回数など様々な事情によって変わりますので、一概に妥当な金額を示すことはできません。ただし、一般的な相場として、100万円を超える慰謝料が認容される率は高くないです。特に、相談者の場合には、「Aさんはもともと頻繁に不貞を行う人」であり、相談者が積極的にAを不貞に引き入れたわけではない点は減額事由として主張するべきでしょう。

Bさんの不貞に関しては、相談者の不貞とは別の事件なので、相談者に対する請求を否定する理由にはなりません。ただ、前述のとおり「Aさんはもともと頻繁に不貞を行う人」であったという事情を減額事由として主張する余地があります。

相談者がAさんの妻に対して慰謝料を支払った場合には、相談者の負担割合を超えて支払った部分をAさんに請求すること(求償)ができます。ただし、適切な防御活動をせずに過剰な支払いをした場合などは求償が認められない場合があるので、弁護士に相談して適切な防御活動をするべきですね。

求償権行使の余地を確認することが重要

不貞行為に対する慰謝料請求が発生した場合、まず検討すべきは請求額の妥当性と減額の可能性です。一般に、不貞行為の頻度や期間、当事者間の関係性などが、慰謝料の額に影響を与える要素となります。たとえば、不貞行為の頻度が低かったり、もともと婚姻関係が破綻していたりするような場合には、慰謝料の減額を主張することができます。

なお、今回の事案では不貞行為を知られたのが2年前ということですが、3年を超えると慰謝料請求権が時効消滅している可能性もあるため検討が必要です。

さらに、慰謝料を支払うことになった場合には、不貞行為の相手方に対して求償権を行使することができます。求償権は、実際に慰謝料の負担を負った者が、その責任の一部を不貞行為に加担した相手に請求する権利です。不貞関係が相手の主導であった場合、特に求償権の主張が認められる可能性が高くなります。

したがって、慰謝料請求をされた場合には、まず減額の可否を検討し、同時に求償権行使の余地を確認することが重要です。法的手続きにおいては弁護士の助言を受けながら、適切な主張を行うことが重要になります。

寺岡 健一

弁護士

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