〈新NISA〉でハイリターンを狙いたい!資産運用「中級者向け」おすすめ銘柄2選【メガバンク出身YouTuberが解説】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2025年1月1日 9時15分
(※写真はイメージです/PIXTA)
世の中の“とりあえずオルカン”に流されて投資をはじめたものの、「値動きが小さくてつまらない」「もっと大きなリターンが欲しい」と考える人は少なくありません。そんな〈投資中級者〉におすすめしたい、新NISAで購入できる“ハイリスク・ハイリターン”な2銘柄を紹介します。登録者数70万人超の資産運用YouTuber小林亮平氏の著書『イラストと図解で丸わかり! 世界一やさしい新NISAの始め方』(KADOKAWA)からみていきましょう。
ハイリスク・ハイリターンで運用したい人向けのおすすめ商品は?
新NISAで人気の商品と言えば、全世界株式(通称:オルカン)や米国株式のインデックスファンドですが、せっかくなので他の銘柄を選んでみたいと考える人もいるでしょう。
特に、「ハイリスク・ハイリターンの銘柄を検討してみたい」という声をいただくので、より高いリターンを求めて積極的に運用したい人向けのおすすめ商品を紹介します。
ただし、それだけリスク(値動きの幅)も大きくなり、相場の低迷時には大きく下落する恐れもありますので、あくまで中級者に向けた解説だと思ってください。
初心者の方は参考までに、目を通しておくといいでしょう。
米国ベンチャー向けの株式市場、ナスダック100
まず1つめは、ナスダック100指数に連動するインデックスファンドです。
ナスダックは聞いたことがあるかもしれませんが、米国における新興企業(ベンチャー)向けの株式市場で、上場する企業はハイテク・IT関連が中心です。
このナスダックに上場した企業のうち、金融セクターを除いたなかで時価総額が大きい代表的な100銘柄の株価の平均点が、ナスダック100です。
GoogleやApple、Amazon.comなどの大手ハイテク株はナスダック100に含まれています。
ここで、S&P500とナスダック100の違いを先に解説しておきますね。どちらも米国株式における代表的な指数ですが、構成にやや違いがあります。
まずS&P500は、米国の主な株式市場であるニューヨーク証券取引所とナスダックに上場するなかで選定された、時価総額が大きい500銘柄の株価の平均点です。
そのため、S&P500とナスダック100では、重複して含まれている銘柄もあります。各指数の上位10銘柄を比較してみると、どちらにも大手ハイテク企業が並んでいますね。
ただ、たとえば1位のAppleはS&P500だと7.7%に対し、ナスダック100だと11.6%と、ナスダック100の方がハイテク株の構成比率が大きいことが分かります。
つまり、今を時めく米国ハイテク株に集中して投資するのが、ナスダック100だと理解しておけばいいでしょう。
「ナスダック100」が投資家からの注目を集めるワケ
ナスダック100はここ数年、大きな注目を集めています。その背景には、ナスダック100の「目覚ましい上昇」があるのです。
[図表2]は、S&P500とナスダック100の過去約30年の推移を比較したグラフです。これをみると、S&P500は約7倍に対し、ナスダック100は約28倍に成長しています。S&P500の上昇でもじゅうぶん目を見張るものがありますが、近年はナスダック100を選んでハイテク株に集中投資した方が、驚異的なリターンを得られました。
この理由は明確で、GoogleやApple、Amazon.comなどの大手ハイテク株がナスダックに上場しているからであり、最近の米国株の躍進はまさにナスダックが支えていたと言えるでしょう。
ただし過去をさかのぼると、2000年のITバブル崩壊があったように、ハイテク株も今後、大きく下落する場面が訪れるかもしれません。
たとえば、2023年は人工知能(AI)ブームを背景に、大きく上昇するハイテク株もありましたが、ブームはどこかで必ず終わりを迎えます、そのため、ナスダック100の上昇がこれからも続くか分からないことは、重々承知しておきましょう。
なお、ナスダック100に連動するインデックスファンドについて、最近は多くの商品が誕生しており、低コスト競争も激化しています。
ニッセイNASDAQインデックスファンド(信託報酬 年0.2035%)や楽天・NASDAQ-100インデックス・ファンド(信託報酬 年0.198%)などが話題を呼んでいますね。
新NISAでは、ナスダック100のインデックスファンドは成長投資枠で選択できますが、つみたて投資枠で選べる銘柄もあるので、投資する際は調べてみるといいでしょう。
大きな経済成長が見込まれる「注目銘柄」とは
そして2つ目は、インド株のインデックスファンドです。
こちらも注目を集める理由は明確で、インドは2023年半ばに中国を抜いて人口が世界1位になったことで話題になりました。
[図表3]は、国連のデータを基にした中国とインド、米国の人口推移予想です。
中国は以前から、人口が増えすぎたことにより飢饉など様々な問題が発生していたため、夫婦がもうける子どもの数を1人に制限する一人っ子政策を実施しました。
その結果、人口抑制の効果はあったものの、今度は少子化に歯止めがかからなくなり中国は将来的に急速な高齢化と人口減少が予想されています。
すでに足元の人口は約14億人でピークが見えており、その後は急激に減少し、2100年には8億人を下回る見通しとなっています。
一方、代わりに台頭するのがインドで、今後も人口は増え続けて、2060年頃が約17億人でピークと言われています。
ちなみに米国は、移民の影響で人口が増加する珍しい先進国ですが、それでも人口は約3億~4億人程度の推移となる予想なので、やはり中国やインドの人口の多さが分かります。
また、インドは単に人口が多いだけでなく、生産年齢人口の割合で見ても魅力があります。生産年齢人は、労働力となる年齢、具体的には15~64歳の人口ですが、インドはまだ若年層が多いことから、総人口のうち、生産年齢人口が占める割合のピークが2032年の約70%と言われています。
つまりインドは2032年には、全人口の7割が15~64歳の働く世代であることから、経済成長を後押しする要因となり、株価の上昇も期待できます。
米国のS&P500を上回るリターン…しかし「注意点」も
では、気になるインド株の過去のパフォーマンスですが、近年は米国のS&P500を上回るリターンを発揮しています。
[図表4]はS&P500と、インドの代表的な株価指数Nifty50を過去約25年で比較したグラフですが、S&P500は約4倍に対し、Nifty50は約24倍にもなっています。
ただ悩ましい点として、新興国は政治・経済・社会情勢が不安定なため、いわゆるカントリーリスクが高く、株価の変動も比較的大きい傾向があります。
また為替リスクにも懸念があり、インド株であればインドルピー建ての資産を保有することになるので、新興国特有の政情不安から円高ルピー安が進んだ際は、為替差損が発生してしまいます。
そのため、新NISAにおけるメインの投資対策として、インド株を選ぶのはなかなか悩ましいかと思います。 なので、全世界株もしくは米国株式のインデックスファンドを積立しつつ、インド株は少額で積立を検討するのもいいでしょう。
いわゆる「コア・サテライト」戦略で、運用資産の約70~80%をコア(中核)、残りの20~30%程度をサテライト(衛星)に配分するイメージです、その上で、コア部分は長期かつ安定的に運用し、サテライト部分はコア部分よりも高いリターンを求めて積極的に運用するという考えですね。
最後に、インド株のインデックスファンドですが、こちらも多くの商品が誕生しています。
iFreeNEXTインド株インデックス(信託報酬 年0.473%)やSBI・iシェアーズ・インド株式インデックス・ファンド(信託報酬 年0.4638%)などが話題を呼んでいますね。
ただし、インド株のインデックスファンドは現状、成長投資枠でしか選べないので、覚えておきましょう。
小林 亮平 資産運用YouTuber
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