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口を水でゆすがない…「歯科先進国・スウェーデン」では当たり前な「驚異の歯磨き法」【北欧移住者が解説】

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年12月12日 8時15分

口を水でゆすがない…「歯科先進国・スウェーデン」では当たり前な「驚異の歯磨き法」【北欧移住者が解説】

北欧スウェーデンは、世界的に見ても予防歯科が非常に進んでいる国として知られています。国民一人ひとりの歯の健康に対する意識が高く、政府も予防歯科を積極的に推進しているため、国民全体としての口腔健康状態が非常に良好です。OECD(経済協力開発機構)が発表するヘルスデータによると、スウェーデンの国民1人当たりの医療費は、OECD加盟国の中でも比較的低い水準です。予防歯科の取り組みは、国民の健康増進だけでなく、経済面にも大きな影響を与えていることがわかります。本記事では、日暮いんこ氏の著書『北欧、暮らしてみたらこんな感じでした』(大和出版)より一部抜粋・再編集し、北欧暮らしの実態を解説していきます。

デンマークのスキンケア事情

移住してしばらく、硬水の影響と乾燥した空気で、肌がパサパサになり、悩んでいました。

そんな中でもみずみずしいお肌を保っている友人に秘訣を聞き、シャワーを浴びたあとにボディクリームをちゃんと塗ることと、クレンジングは低刺激なミセラーウォーターで拭き取り式にするということ(毎日お湯で洗わない)を実践しはじめると、だいぶ改善し、気にならない程度になりました。

デンマークのスキンケアブランドでお土産などを探すのであれば、私のおすすめは「Ecooking(エクッキング)」です。ボディクリームとフェイスクリームを使っているのですが、効果がしっかりと実感できることと、自然で華やかな香りがとても気に入っています。

ゆすがない!北欧式歯磨き

スウェーデンは歯科の先進国で、国民の虫歯も少ないというデータがあります。その秘密は、虫歯ができる前の「予防」にありました。

まずは定期検診。幼いころから定期的に歯科医師、または歯科衛生士による検診を受け、歯のクリーニングやフッ素塗布などの予防処置を受けることが一般的です。さらに歯磨きの仕方にも大きな違いがあり、指導が徹底しているそう。

その磨き方とはまず、①フッ素濃度の高い歯磨き粉をたっぷり使うこと。そして、②泡を吐き出したあと、水でゆすがない!(もしくは、大さじ1杯程度の少量の水でゆすぐ、それでも気持ち悪ければ、ゆすいだあとにフッ素ジェルを塗るのもOKだそう)その後も、③口の中のフッ素を薄めないように、歯磨き後30分~2時間は飲食をしない、ということも重要ポイント。

きちんと効果があると実証されている歯の磨き方です。私はやってみて、意外にも③がとっても難しいと感じています。ぜひ、今日から!試してみてくださいね。

「頑張りすぎ」から気まま生活へ

例えば、あなたが誰かに「頑張ってね」と声をかける際、何も毎回「辛いときも歯を食いしばって耐え抜けよ」なんて思っていませんよね。ニュアンス的には「応援してるよ!」という感じだと思います。そういうとき、デンマーク語では「held og lykke(運と幸せを)」と言います。英語の「Good luck(幸運を)」と同じ感じです。英語やデンマーク語で、完全に「頑張る」と置き換えられる単語はないようです。

ところで「頑張る」ってなんでしょうか? 「デジタル大辞泉」によると、①困難にめげないで我慢してやり抜く。②自分の考え・意志をどこまでも通そうとする。我を張る。③ある場所を占めて動かないでいる。という3つの意味があるそうです。

これはあくまで私の体感ですが、日本では「職人気質」に代表されるような、常に精進と努力を怠らないストイックな姿勢や、どこに出しても恥ずかしくない、ある意味で完璧な姿が理想とされていたり、そうあるべきだというプレッシャーを感じたりする場面が多いように感じます。近年、SNSの普及が影響してか、日本の若者の間で完璧主義傾向のある人が増加しているという調査結果も見かけました。

一方で、デンマークの人々を見て私がよく感じるのは、「力んでいない」「自分を大きく見せようと無理してない」ということです。また、そんな自然体の自分を見せている、リラックスした姿勢や状態を高く評価します。これは、完璧ではないのが当たり前で、それを自分に対しても他人に対しても、許容することが大切にされているからだと私は予想しています。

「そりゃあ、デンマークで競争しない方針の学習環境で育って、残業もほぼなくて、社会保障もしっかりしていて安心して暮らせるんだったら、私だって、リラックスできるし、ありのままでいられるよ!」なんて言いたくなるところですが、環境や前提は違えど、ところかわれば、こんな価値観もあるのだと知るだけでも、視野が少し広がり、生きやすさにつながると私は実感しています。

話を戻して、ここで注目したいのは、デンマークの人々が「歯を食いしばって全力で頑張る」ことよりも「息抜きを忘れず、バランスを保ちながら取り組む」ことを大切にしていることです。

「そんなゆるい感じの姿勢で、仕事は進むの?」と思いましたか? 私も疑惑の目線で彼らを観察していました(笑)。ですが、一緒に働いてみて、がむしゃらな私よりも、一見「頑張ってない」彼らのほうが生産性が高いこと(デンマークは、国際経営開発研究所が行う「ビジネス効率性」ランキングで過去4年連続1位!)、そしてその理由がじわじわとわかってきました。

最初は、なんというか、自分のこれまで信じていたものが崩れるようで、信じたくないくらいに思っていました。しかしながら、よくよく考えれば、むしろその「肩の力が抜けていくのに、うまくいく」というのは私にとって理想そのもの! デンマーク人の「頑張り方」はその具体的なやり方、考え方を知りたいと思い、楽しそうにしている同僚や友人にその秘訣を聞いた内容の一つです。私と一緒に「気まま」暮らしを追求してみましょう!

日暮いんこ クリエイター

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