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接客の達人「CA」が機内サービス時、「お客様の肩」に注目する理由【元ANAのCAが解説】

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2025年1月5日 7時15分

接客の達人「CA」が機内サービス時、「お客様の肩」に注目する理由【元ANAのCAが解説】

(※写真はイメージです/PIXTA)

お客様が声をかける前に、求めていることを提供する接客は非常に難易度が高いでしょう。接客の達人であるCAは、どのようなことを意識して機内サービスを行っているのでしょうか? 本記事では、元ANAのCAで人材教育講師の三上ナナエ氏の著書『一生使える「接客サービス」の教科書』(大和出版)より、お客様のニーズに気づくためのコツにを解説していきます。

自分から察して声をかけるコツ

CAの仕事をしていた時、「お客様に声をかけられる前に、なるべく自分から気づいて声をおかけしてね」と先輩に言われたことがあります。しかし、気をつけているつもりでも、サービスに集中していると半径2メートルくらいにしか意識がいかず、なかなかこちらから気づくことができませんでした。

ある先輩にコツを聞くと、「頭の先から爪の先まで、背中にも目がついているように神経を使って!」と言われましたが、その時の私にはピンときませんでした。他にも「特に作業をしていると没頭しがちだから気をつけて。下を向いて何かしている時は1分くらいで顔を上げるようにしてるよ」や「機内サービス時にはお客様の座っている座席2列進んだら、化粧室のあたりまで視線を向けているよ」など、先輩方それぞれ工夫しているようでした。

いろいろなコツを聞いて、なんとか意識を向けることで、だんだんとそういった行動ができるようになりました。しかし、お客様の様子を見る習慣ができても、具体的にどんな人に声をかけたらよいのか見極め方が難しいなあと悩んでいると、また別の先輩が私に「これだ!」と思うアドバイスをくれたのです。

お客様の肩が横に動いたら何かを探しているサインだから、こちらから声をかけるといいよ」

実際にその動きをされたお客様に、「何かお手伝いしましょうか」「何かお探しですか」「何かお持ちしましょうか」とお声がけをしてみると、ほとんどが何かを必要としている場合が多かったのです。

先輩方が教えてくれた様々なコツは、「お客様のちょっとした動きにも敏感になってみて」ということだったのかもしれません。

話をしたいお客様の特徴

また、お客様と会話をしたいなと思っても、「邪魔しちゃうかな?」「迷惑かな?」と躊躇することもありますよね。ここでは、ある達人の「見極めのコツ」をご紹介します。

10年近く通っているクリーニング店。ずっと接客をしてくれているAさんは「いらっしゃいませ!」という挨拶とともに、気遣いの一声をかけてくれる方です。さりげない雑談も、押し付けがましくないのです。

例えば、寒い日にクリーニングするものを渡した時、表面が冷えているのを感じ、「外はだいぶ寒いんですねー。寒い中ありがとうございます」など。また別の日には、「この時間帯にいらっしゃるのは珍しいですね」など。何気ないひと言を添えて、気にかけてくれます。

ひと言で返事ができる内容なので、こちらも「そうですね」くらいで会話を済ませてもいいし、自分が話したいことがあれば会話を続けるきっかけになります。Aさんは誰かれ構わず話しているわけではないのは、傍から見ていても感じます。私は研修講師という仕事柄、Aさんに質問してみました。

「突然すみません。Aさんのお声がけが素敵だなと思っているんですが、どんなことを大事にしているんですか?」

挨拶をした時に、こちらを見てくださる方はお話しが好きな方が多いです。でも声をかけてみないとわからないことも多いですから、お客様にとって負担のないひと言を、まずお声がけするようにしています。それはうちの会社の社長から教育されたことなんですよ。最初はそんな余裕がなくて全然できなくて。少しずつです」とこっそり教えてくれました。自然に見える振る舞いにもポイントがあり、そして努力をして身につけたものだったんだなと、聞いてみてわかったのでした。

そして、意外とシンプルですが、言われてみれば「そうだ!」と思えるコツでした。

三上 ナナエ

元CA・人材教育講師

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