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団塊ジュニアの終焉…もうすぐ日本人を襲う「恐ろしい悲劇」

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年12月23日 19時15分

団塊ジュニアの終焉…もうすぐ日本人を襲う「恐ろしい悲劇」

(※写真はイメージです/PIXTA)

2050年の日本では、100歳の人口が50万人を突破していると予測されています。経済産業省『2050年までの経済社会の構造変化と政策課題について』などとともに、世界でもまれに見る少子高齢社会の日本で「働き、生きる」厳しい実態を見ていきましょう。

「人生100年時代」比喩ではない圧倒的現実

生産年齢人口の減少が叫ばれるようになって久しい日本社会。これからの私たちの生活は大丈夫なのか? 不安が募るばかりですが、経済産業省『2050年までの経済社会の構造変化と政策課題について』(平成30年)には下記のように記されていました。

“・急速な少子高齢化、人生100年時代の到来という経済社会の急激な変化を踏まえると、システム自体の改革を行うことで、子どもから若者、子育て世代、現役世代、高齢者まで、全ての世代が安心できる社会保障の基盤を構築する必要があるのではないか。

・高齢者は年齢に比して元気になっており、人生100年時代は大きなチャンス。いくつでも、意欲さえあれば働ける生涯現役、生涯活躍の社会を作る必要があるのではないか。”

「人生100年時代なんて比喩でしょ?」と考える方もいるかもしれませんが、2049年には100歳以上の高齢者が51.4万人になる見通しが立てられています。実際、同資料の掲載時点の平均寿命は女性87.26歳、男性81.09歳であった一方、死亡数のピークは女性93歳、男性87歳であったことが明かされています。

出生数は2016年に100万人を割り込んで以降、減少の一途を辿っており、2023年の出生数は72万7,277人と記録されています(厚生労働省)。

今後日本の人口は2050年に1億人を下回る見込みであり、生産年齢人口は加速度的に減少していきます。15歳~64歳が著しく減少し、65歳以上がもっとも増加すると考えられているのが2038年。その後、高齢者の増加幅は落ち着いていきます。

そしてその2年後の2040年、日本を襲う大問題をご存じでしょうか。「団塊ジュニアの引退」です。

急増する社会保障費…解決策は「働き続ける」しかない現実

団塊ジュニアとは、第2次ベビーブーム世代のことを指します。おおよそ1971年~74年生まれであり、現在49歳~53歳の方々です。

度重なる不況に苦しめられてきた団塊ジュニア。ひとつ前の世代はバブル期であり、売り手市場のなかで勤め先を決めたものですが、団塊ジュニアの彼らは就職氷河期に身を置き、職を手にしてもなお、厳しい生活を余儀なくされました。

およそ15年後、団塊ジュニアの方々が皆65歳以上になり、生産年齢人口が大幅に減少、社会保障費が急激に増加すると推測されています。これが「2040年問題」です。

団塊ジュニアが現役世代ではなくなったそのとき、日本が受けるダメージは尋常なものではありません。そんな折、示されているのは、「働き続ける」というシンプルな答えです。

高齢者が支え手になれば、無理なく支えられる社会へ

65歳以上を「支えられる側」とすると、2017年に現役世代2.1人で1人の高齢者を支えることに。2065年には1.3人で1人の高齢者を支えることに。

75歳以上を「支えられる側」とすると、2017年に現役世代5.1人で1人の高齢者を支えることに。2065年であっても、2.4人で1人を支えることが可能。”経済産業省『2050年までの経済社会の構造変化と政策課題について』(平成30年)

老後も働いてお金を稼ぐのであれば、相応の給料を期待したいところですが、平均給与のピークは55歳~59歳の「545万円」です(男性712万円/女性330万円。国税庁『令和5年分 民間給与実態統計調査』)。

「定年後も働く」…決意の先には「給与半減」の混沌

ちなみに団塊ジュニアの該当する「40代~50代の平均年収」について見てみると、40歳~44歳の男性が612万円、女性343万円。45歳~49歳の男性が653万円、女性343万円でした。50代の平均年収の場合、50歳~54歳の男性が689万円、女性343万円。55歳~59歳の男性が712万円、女性330万円。

生涯現役に向け、高年齢者雇用安定法の改正なども行われていますが、定年後の再雇用制度が整っている企業も多いとは言えません。どんなに働き手としてキャリアを積んでいたとしても、嘱託社員になった瞬間に給与半減……といった事態は実際に起きています。

「団塊ジュニア」、そして「団塊ジュニアに支えられていた世代」にもう間もなく襲い掛かってくる、避けられぬ悲劇。給付問題ばかりが取り沙汰される昨今ですが、長期的な保障に目を向けることが求められています。

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