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ありがとう、君たちと働けて本当によかった…「月収77万円」「退職金3,000万円」大手メーカー60歳の定年部長、一本締めで有終の美。自宅で待っていた妻からの「衝撃告白」に唖然

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2025年1月5日 7時15分

ありがとう、君たちと働けて本当によかった…「月収77万円」「退職金3,000万円」大手メーカー60歳の定年部長、一本締めで有終の美。自宅で待っていた妻からの「衝撃告白」に唖然

学校を卒業以来、苦しいこと、大変なことのほうが多かったであろうサラリーマン人生。ほとんどの場合、定年で区切りとなります。なかには、仕事を辞めるという選択をする人も。そのあとには想定外の事態が待ち受けていることもあるようです。

大卒サラリーマンの平均定年退職金…1,896万円

サラリーマンが定年退職を迎えた際に企業から支給される定年退職金。企業に貢献したことへの報酬として位置づけられています。

日本において、退職金の支給は法律で義務づけられているわけではありません。そのため、企業によっては退職金制度を設けていない場合もあります。また退職金の支給条件や金額は企業ごとに異なり、勤続年数や役職、退職理由(自己都合か会社都合か)などが影響します。

退職金制度には主に、従業員が退職時に一括で支給される「退職一時金制度」、企業が従業員に対して一定の年金を支給する「確定給付企業年金制度(DB)」、企業が掛金を積み立て、従業員がその資金を運用する「企業型確定拠出年金制度」、中小企業向けの共済制度である「中小企業退職金共済制度」の4つがあります。

厚生労働省『令和5年就労条件総合調査』によると、大卒サラリーマンの定年退職金額は平均1,896万円。退職時の平均月収は52.6万円で、約36ヵ月の退職金を手にしています。

【大卒サラリーマンの平均定年退職金額】

▼勤続年数別

勤続20~24年:1,021万円

勤続25~29年:1,559万円

勤続30~34年:1,891万円

勤続35年以上:2,037万円

▼企業規模別

従業員30~99人:1,282万円

従業員100~299人:1,347万円

従業員300~999人:1,662万円

従業員1,000人以上:2,191万円

大野直樹さん(仮名・60歳)。大学を卒業して以来、大手メーカーで勤務。定年の直近では部長職を務めていました。大卒・大企業・勤続35年のサラリーマンの平均定年退職金は2,242万円。月収換算40.8ヵ月分です。ちなみに大卒50代後半・大手企業の部長職の平均月収は77.7万円。大卒で就職した大企業で定年まで頑張り、直近まで部長だったという大野さんのようなサラリーマンであれば、単純計算で3,000万円を超える定年退職金を受け取れそうです。

定年退職の夫を労う、妻と娘。穏やかな祝いの場が…

これまでは家庭を疎かにしてきた。定年まで頑張れたのは家族のおかげ。そのような思いから、大野さんは定年で退職すると決めていたといいます。

最後の出社日。直属の部下のほか、これまで関わってきた後輩も駆けつけて、盛大に送り出してくれたといいます。

――ありがとう、君たちと働けて本当によかった

大野さんの最後のスピーチには、涙を流す人たちも。そして最後は一本締めで、大野さんの会社人生は終わりを迎えました。我ながら有終の美……そう思いに浸りながら、急ぎ気味で自宅へ。家で待っていてくれたのは、妻のほか、すでに家を出たふたりの娘たち。定年まで勤めあげた父親を労おうと、平日にも関わらず、わざわざ集まってくれたのでした。

家族にも恵まれて、本当に幸せ者だ……会社ではなんとか抑えていた涙が、家族を前にして崩壊したといいます。ただ感動のシーンはこれまで。家族で大野さんの定年を祝い、乾杯。家族でお寿司をいただいていたところ、話は定年後の生活に。そこで妻から思いもよらぬ発言が飛び出したのです。

――私、友だちとお店をやろうかと思っていて

家族全員が「えっ⁉」。一瞬、時が止まりました。元々、料理好きの妻。お世辞抜きで、その腕はプロ級です。そんな妻の手料理を毎日食べることができたのも、大野さんの幸せではありましたが、まさか起業とは……。店というのは、添加物を使用せず、天然素材にこだわったパン屋。小麦や卵や乳製品を使わない、アレルギー対応のものなどもラインラップして、誰もが美味しく食べられるパンを作っていきたいといいます。

――この年になって起業だなんて……

大野さんがいうと「挑戦に年なんて関係ないじゃない」と妻。

――これまでは全力であなたを支えてきたんだから、これからは、あなたが私を支えてよね

株式会社アントレによると、2023年の新設法人は約15万人。個人・法人の割合では、個人が85.2%を占め、年齢では50代が35.0%と最多。60代も15.9%を占め、60歳定年後の起業というのも珍しいことではありません。

サラリーマンの夫を妻が支える……日本ではよくみられる構造ですが、60歳定年を機にバトンタッチ。夫が妻を支えるというパターンも増えていくかもしれません。

[参考資料]

厚生労働省『令和5年就労条件総合調査』

厚生労働省『令和5年賃金構造基本統計調査』

株式会社アントレ『【2024上半期まとめ】23年の新設法人が15万人!シニア層に起業拡大 アントレ独自調査でもシニアが活況、50代の会員率が過去最多を更新』

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