1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

経営の相談は誰にする?起業するなら知っておきたい「各種専門家」の使い分け【司法書士が解説】

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2025年1月19日 8時10分

経営の相談は誰にする?起業するなら知っておきたい「各種専門家」の使い分け【司法書士が解説】

(※写真はイメージです/PIXTA)

会社を運営するうえでは、さまざまな課題に直面します。適切に対処し、事業を成長に導くには、専門家を活用することも大切です。会社を設立・運営するのであれば知っておきたい各種専門家や、それぞれの役割、最大限に活用するポイントを見ていきましょう。設立支援実績1,000社以上の加陽麻里布氏(司法書士法人永田町事務所 代表)が解説します。

専門家を活用するメリット

会社を運営するうえでは、さまざまな課題や問題に直面します。まずは、専門家活用の重要性をメリットの観点から見ていきましょう。

●時間とリソースの有効活用

経営者が一人で抱え込むことを避け、本業に集中できます。専門家の知識と経験に頼ることで、業務の効率化が図れます。

●リスクの回避

法律や税務、知的財産に関するミスは重大なトラブルを引き起こします。専門家を活用することで、これらのリスクを未然に防ぐことができます。

●経営の質を向上

専門家からの助言により、会社全体の運営レベルが向上するだけでなく、長期的な利益を生むための戦略も得られます。

●競争力の強化

特許や商標の取得、最新のIT導入支援など、専門家の力を借りることで他社との差別化が可能です。

こんなときはこの専門家に相談

専門家にはさまざまな種類があり、自社の課題に合ったプロフェッショナルを見極めることが重要です。事業運営や会社設立において相談できる各種専門家について、種類別の役割や、最大限に効果を引き出す方法を見ていきましょう。

(1)司法書士

司法書士は法務・登記のプロフェッショナルです。商業登記に強い事務所を選ぶことで、設立や変更手続きを迅速に進められます。

【役割】

・会社設立や役員変更、本店移転などの登記手続き

・株主総会議事録や取締役会議事録の作成支援

(2)税理士

税理士は税務と財務のスペシャリストです。活用する際は、税務調査の対応も視野に入れた長期的なアドバイスをもらえる税理士を選ぶと安心です。

【役割】

・税務申告や節税対策

・資金繰りの改善や事業計画の財務面での検証

(3)社会保険労務士(社労士)

社労士は労務管理の専門家です。労務トラブル防止の観点から、企業規模に応じた就業規則を整備してもらうことが効果的です。

【役割】

・就業規則や労働契約書の作成

・社会保険・労働保険の手続き代行

(4)弁護士

法的リスク回避のプロです。活用にあたっては、契約の精査から紛争解決まで、法務全般をカバーできる弁護士を選ぶと安心です。

【役割】

・契約書の作成・レビュー

・取引トラブルや紛争解決のサポート

(5)弁理士

自社の製品やサービスを守るため、特許や商標の登録は早めに進めることが重要です。弁理士は知的財産を守るパートナーとなってくれます。

【役割】

・特許、商標、意匠、著作権の出願手続き

・特許や商標の侵害リスク調査と防止策の提案

(6)行政書士

行政書士は許認可申請のスペシャリストです。許認可申請に詳しい行政書士を選び、不備や却下を防ぐことが肝心です。

【役割】

・建設業許可、飲食業許可などの申請代行

・外国人ビザ申請や補助金申請

(7)経営コンサルタント

経営コンサルタントは経営戦略の設計者です。第三者の視点を取り入れることで、内部では見えづらい課題を明確にできます。

【役割】

・経営戦略の立案や市場調査

・業務効率化や組織改革のサポート

(8)ITコンサルタント

ITコンサルタントはデジタル化推進の専門家です。自社に最適なITソリューションを提案してもらい、業務を効率化しましょう。

【役割】

・業務効率化ツールの導入

・サイバーセキュリティ対策

専門家を最大限に活用するためのポイント

●自社の課題を明確にする

どの分野で専門家が必要かを整理することで、最適なプロフェッショナルを見つけやすくなります。

●信頼関係を築く

専門家との密なコミュニケーションを大切にし、長期的なパートナーシップを構築しましょう。

●適材適所で依頼する

各分野に特化した専門家を選ぶことで、問題解決がスムーズになります。

●成果を定期的に評価する

専門家の助言や対応が事業にどのような影響を与えているかを確認し、改善が必要であればフィードバックします。

----------------------------------------------

〈専門家活用の成功事例〉

・事例1)弁理士の特許取得サポート

⇒新技術を守る特許取得が遅れ、競合他社に模倣される恐れがある(=課題の明確化)。そこで弁理士が特許出願を迅速に進行。成果として特許を取得し、自社技術の保護と収益向上に成功した。

・事例2)税理士の資金繰り改善

⇒法人税負担が重く、資金繰りが悪化していた(=課題の明確化)。そこで税理士が節税対策と資金繰り改善案を提案。成果として余剰資金が確保でき、新規事業への投資が可能になった。

----------------------------------------------

専門家を活用し、設立や運営上のリスクを回避

専門家の力を借りることで、会社の運営は効率的かつ安定的になります。それぞれの分野で頼れるプロフェッショナルを見つけ、課題解決をまかせることで、経営者は本来の業務に専念できるようになります。司法書士、税理士、弁理士を含む幅広い専門家の力を活用し、信頼できる専門家との連携で事業を成功へと導きましょう。

加陽 麻里布

司法書士法人永田町事務所 代表司法書士

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください